こんな「豊川稲荷」でした。

こんな「豊川稲荷」でした。 by konmaru
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ネオ・バロック様式建築の代表『迎賓館赤坂離宮』を見学した翌日、ついでに(と言ってはなんですが)比較的近くにある豊川稲荷東京別院も行って見ることにしました。

都内に住んでいても、住んでいる家の近所ではない神社とかお稲荷さんに行くことはなかったので、ちょっと新鮮でした。

場所は、この辺。 赤坂御所のすぐお隣です。

国道246号(青山通り)に面した山門に到着しました。

1964年の東京オリンピックにあわせて青山通りを拡幅するため、境内の縮小工事があり、そのせいで山門の場所も移動したそうです。2020年のオリンピックによって、これ以上移動させられませんように。

山門の脇には、季節ごとに差し替えられていると思しき一句が。

はるかぜに〜、せんぼんのぼりが おとをたて〜。

「Buddhist doctrines」という単語が見えます。不思議だったので調べて見たら、ここは実は「豊川閣妙嚴寺(とよかわかくみょうごんじ)」というお寺だそうです。

くわしくは、こちらをどうぞ。

お寺なのに「稲荷神社」特有の狐があちこちにいるのは、ここでお祀りしている仏法の守護善神が、「白い狐にまたがっている」からなんだとか。

これは確かに紛らわしいです。

誰が見てもお寺には見えません。

狐だけでなく、本殿の軒先にあるしめ縄も紛らわしさを助長しているのではないかと思います。ここまでくればもう、「お寺なのにわざとお稲荷さんっぽく見せる」ことを確信犯的にやってるんでしょうね。

本殿の全景です。屋根の形は「唐破風(からはふ)」っぽいですが、そこだけ見れば神社のようにも見えますが、お寺のように見えないこともないですね。。。

唐破風について、くわしくはこちらをどうぞ。

しかも、「奥の院」まで進んだら、神社につきものの「鳥居」まで立っている始末。

これで「お寺」なんですから、恐れ入りました。神仏融合の極みでしょうか。

と思ったら、狐と目が合ってしまいました。

「寺でも稲荷でもどっちだっていいだろうが! こまけーこと、いちいち気にしてんじゃねーよ」と叱られてしまったかのようです。

まぁ、狐も1匹や2匹なら、細かいことも言いませんが。。。

さらに奥の「三神殿」まで来てみたら、狐、こんなにいるんです。

お寺の気配を「これでもか!」とばかりに、かき消してます。

「あぁん? 文句でもあんのかよぉ〜?」

いや、文句はないですが、狐のみなさん達、反対側にも並んでるじゃないですか・・・。

さっきの倍いらっしゃることになるじゃないですか・・・。

「あー、こいつメンドくせー。 1回、みんなで締めとこうぜっ。 ボカッ、ボカッ」

お狐さまの徒党にイジメられた私は、いったん撤退して、境内案内図をマジマジと観察してみました。

ここまで見て来た「本殿」「奥の院」「三神殿」以外にも、「弁財天」とか「融通稲荷」など、お賽銭を投げて拝めるスポットが、豊川稲荷の中にはたくさんあることが分かりました。

しかも、それぞれのスポットによって「音楽の才能に恵まれる」「財宝を生む」「良縁に恵まれる」「対人関係を円満にする」「悪縁を切る」などと、効能が異なるようなのです。

そのため、奉納されている絵馬に書かれた願い事も「商売繁盛」「健康長寿」などのような抽象的なものだけでなく、「もっと○○を××して!」というストレートな願望が多いのも特徴と言えるでしょう。

「例えば」をいくつか紹介してみますが、個人情報・プライバシーに配慮して写真や個人が特定できる情報は伏せることにします。

例 その1。

「仕事で無理のない時間退社が出来てイベントに健康に参加出来ますように」

 (女性のファーストネームのみ)

仕事にちょっと疲れちゃったOLさんが、プライベートを充実させたいという願掛けをなさったようです。参加したい「イベント」が何なのかが気になりますが、この程度は序の口です。

例 その2

SMAPが1日も早く5人で活動できますように☆」 

 (埼玉県 女性と思しきニックネーム)

願いは残念ながら叶いませんでしたが、このような「芸能関連」の願掛けは「弁財天」さんが一手に引き受けていらっしゃるようでした。

例 その3(ハート形の絵馬で)

タバコを吸わない優しい心を持った男性と○○(判読不明、地名or年齢?)で結婚できますように」

(宮城県××市 女性(実名と思しきフルネーム))

宮城県からわざわざいらっしゃったようです。

喫煙する男性と、あまりいい思い出がない方なのかもしれません。

例 その4(同じくハート形の絵馬で)

「○○(ニックネーム)がステキな人と出会って、××(男の苗字)を忘れて、早くメンヘラから脱しますように」

 (都内 女性(ニックネーム))

「男からヒドイ目に遭わされた女友達」を救いたいという願掛けです。

同情する以外にありませんが、苗字のみとはいえ、男性だけの実名を書き込むというのは、若干の不公平さを覚えます。

これに比べると、次の例は実に潔い願掛けになっています。

例 その5(同じくハート形の絵馬で)

「弱い自分にさよならできますように」

「○○さん(男の実名フルネーム)との関係に負けずに新しい人生が歩めますように」

(女性の実名フルネーム)

ググってみると、絵馬には住所・氏名を明記するのが理想らしいのですが、そうは言っても、このご時世ではなかなか勇気のいることだと思います。

最近では、「京都の下鴨神社などで目隠しシールで対応する」など、神社側の配慮も進んできているようです。

ただ、願い事をマスキングしてしまうことになるため、ご利益に影響ないのかという議論にもなっています。

そもそも、「絵馬の個人情報保護」をせざるを得ないような機運を作ったのは、みうらじゅんさんだ、という説もあります。

みうらさん、たしかに「ムカエマの世界」という本を出してます。

「ムカエマ=ムカつく絵馬」だそうです。w

そろそろ、まとめます。

全ての願掛けにおける「成就率」はどうなのか? 本当にご利益などあるのか?

そもそも「神」に何かを祈るにしても、こんなにも「現生利益」の願いばかりでいいのか?

それで神さまは納得してるのか?

世界規模・地球規模の願いが、こんなに少なくていいのか?

そもそも人は何故、神さまに頼るのか?

など、様々な想いが頭の中を巡り始めましたが、モヤモヤしたまま豊川稲荷から歩き出したところ、こんなビルに出くわしました。

「そんな小さなことを考えるだけムダじゃよ」と、このビルから優しく慰められたような気分になりました。

「このビルのほうがご利益ありそう」と感じた方のために場所をお伝えします。くれぐれも無断立ち入りなどなさいませんように。

そうこうするうち、前日に迎賓館の庭から見えたあのホテルが、再び目の前に登場です。

小腹も空いてきました。

考え事をして脳みそが疲れた時は、甘いものが一番です。

そこで、目の前のホテルで、ケーキを買って家に帰りました。

美味しかったです。さすがです。

3個合計で4,860円(税込)。 お値段もさすがですね。

ということで、今日の結論は、「SATSUKIのケーキは、うまい」です。

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