(「購入検討」を始めるまでのあれこれを書いた前回分はこちら)
今回は、プリンターの購入機種を決めるまでのプロセスなどをまとめてみます。
プリンターという商品の特性
2大印刷方式
「インクジェット」と「レーザー」がおなじみです。
レーザーは印刷コストが安いし、スピードも速いというイメージとともに、「価格も高い」と思い込んでいましたが、今では2万円を切る機種もあるらしく、選択肢として一瞬考えたりもしました。
しかし、筐体サイズがインクジェットよりもひと回り以上大きいようなので、速い段階で除外することに。
複合機が当たり前
1万円台のインクジェット機種でも「プリント&コピー&スキャン」ができるものがザラにあり、ちょっと驚きました。
インクカートリッジが高い
インクジェット機種の場合、「本体価格が安く設定され、交換用インクカートリッジが高めに設定されている」という、カミソリの替刃と同じビジネスモデルが長年続いているようです。
その反動として、エプソンさんのエコタンク搭載モデルに代表される「大容量で長持ちするインクタンク補充式」のモデルが各社さんから発売され、注目を集めているようですが、こちらはランニングコストが安い分、本体価格が高めに設定されています。うまく出来てます。
ただ、私の印刷目的や頻度を考えると、高価な大容量インクタンク搭載モデルを買って元が取れるほどの印刷はしないと思われるので、これについても対象外としました。
インクジェット機種の性能は頭打ちなのか?
実際のところは分かりませんけれど、カタログ上に、
「昨年モデルから改良された最新モデルの特徴は、『LINEから印刷できる』ことと『ネイルシールも印刷できる』こと」
などと書いてあるのを見ると、なにかこう、ニッチな機能開発競争に向かっちゃっているような気がして、他人事ながら心配になります。
新機種は、夏から秋にかけて登場
当然、年賀状商戦に向けて、この時期に投入されるわけですが、新機種発売からしばらくの間は、旧機種もディスカウントされながら普通に売られているようです。
よって、新機種と旧機種の機能差に意味を見出せない場合は、値下がりした旧機種を買ったほうが幸せになれることも多いみたいです。
以上、大枠が分かりましたので、次に主要プレイヤー(メーカーさん)の特徴も比較してみます。
ただし、ここから先はレーザー機種と大容量インクタンク機種は除外していきますので、あしからず。
(以下は、私個人の認識・評価です。違うご意見をお持ちの方もいらっしゃるでしょうが、ご容赦ください。明らかな事実誤認があればご指摘いただけると助かります)
3大メーカーのインクジェット機種の特徴比較
写真の「エプソン」
- とにかく、写真印刷がキレイ。
- そのために、インクは6色使用。
- だけど、インクはすべて染料。
- 写真には向くけど、文字のクッキリ輪郭とかは苦手かも。
- インクに6色も使ったりするので、印刷コストは高め。
文字の「キヤノン」
- インクは6色。しかも「黒」は染料と顔料のダブルで搭載。
- よって、染料インクで写真もキレイ。顔料インクで文字もクッキリ。
- インクの減りが早い・印刷コストが高いというクチコミが目立つ。
- キヤノン製のMacOS用ドライバーソフトは提供してない。(Apple側の印刷機能に依存)
- 大容量インクタンク機種にいたっては、MacOS非対応。
- Macユーザーに冷たい?
コスパの「ブラザー」
- 基本の4色インクで勝負して、キレイな印刷を実現。
- とはいえ、写真は競合2社に比べると、やはり…。
- 印刷スピードは速い。
- コストも安い。
- 安いわりに、いろんな機能が付いてる。
これらの特徴をふまえつつ、各社からめぼしそうな1機種(価格は15,000円前後)をピックアップして、自分の求めることができるのかどうか、スペックチェックをしてみました。
各社モデルのスペック比較
比べるのは、次の3機種としました。
エプソン:カラリオ EP-880A(2017年モデル)
(今日現在、実売価格で14,400円〜15,000円ぐらい)
キヤノン:PIXUS TS8130(2017年モデル)
(今日現在、実売価格で14,000円ぐらい)
ブラザー:プリビオ DCP-J978N(2018年モデル)
(今日現在、実売価格で16,000円ぐらい)
では、スペック比較に入ります。
「印刷用紙サイズはA4・はがき・名刺は欲しい」
- エプソン:3つともOK。
- キヤノン:3つともOK。
- ブラザー:2つのみOK。(名刺はNG)
「自動両面印刷」は必須
- エプソン:あり。
- キヤノン:あり。
- ブラザー:あり。
「WiFi接続」も必須
- エプソン:あり。
- キヤノン:あり。
- ブラザー:あり。
「MacOSに対応」も必須
- エプソン:OK。
- キヤノン:OK。
- ブラザー:OK。
「iOSデバイス(とりわけiPad)からのダイレクト印刷」も必須
- エプソン:OK。
- キヤノン:OK。
- ブラザー:OK。
できれば「CD・DVDなどのディスクレーベル印刷」
- エプソン:あり。
- キヤノン:あり。
- ブラザー:あり。
できれば「前面給紙」
- エプソン:あり。
- キヤノン:あり。
- ブラザー:あり。
できれば「コピー・スキャナー機能」
- エプソン:あり。
- キヤノン:あり。
- ブラザー:あり。
できれば「ブラック文字の顔料インク」
- エプソン:NG。
- キヤノン:OK。
- ブラザー:OK。
できれば「自動電源ON/OFF」
- エプソン:あり。
- キヤノン:あり。
- ブラザー:OFFのみあり。
できれば「排紙トレイの自動伸縮」
- エプソン:あり。
- キヤノン:あり。
- ブラザー:なし。
その他の特徴
- エプソン:昨年モデルなので大幅値下げ。
- キヤノン:昨年モデルなので大幅値下げ。
- ブラザー:最新モデルなのに同等価格。ADF(自動原稿送り装置)付き
印刷コスト
- エプソン:写真がキレイな分、高い(らしい)
- キヤノン:写真・文字がキレイな分、高い(らしい)
- ブラザー:写真そこそこ・文字キレイで、安い(らしい)
とりあえずの結論
以上を総合すると、大きな失点がないのはキヤノンなのですが、キヤノンにせよエプソンにせよ、「印刷コストが高くつく」というクチコミを、「写真がキレイ」という感想と同じぐらい何度も目にしましたので、プリンターを初購入する立場としては、やはり気にはなってきます。
一方のブラザーですが、
「名刺サイズは不可」
「自動電源はOFFのみ」
「排紙トレイは自動で開閉・伸縮しない」
といったスペック上のマイナス点はありますが、それらが霞むほど「コスパが良さそう」なことも分かりました。
正直、ブラザーさんにはこれといったブランドイメージがないため、カタログをもらった時点では「エプソン・キヤノンの当て馬」程度の位置付けでしかなく、ここまで比較しなければ、たぶん店頭でキヤノンの比較対象機種あたりを即買いしていたと思います。
ということで、私が今年プリンターを買うなら、ブラザーさんのプリビオ DCP-J978N-B(本体色:黒)にすることに決しました。
しかも実売価格は16,000円前後ですが、年明けまで「2,000円のメーカーキャッシュバックキャンペーン」が実施されており、実質14,000円程度で買えるため、かなりのお買い得感もあります。
ちなみに、同じくブラザーさんの新機種で、ADFやディスクレーベル印刷機能を割愛したDCP-J577Nだとさらにお買い得なのですが、本体の色が白しかないため、却下しました。w
(白の家電品は極力置きたくないので。見栄えも大事です)
さて、購入する前に、もう1ステップ、
「これまで使ってきたコンビニのネットプリントサービスとコスト比較するとどうなるか?」
「このプリンターをどのくらい使い続ければ、コンビニより得になるのか」
をチェックした上で、購入の最終判断をしたいと思います。
買い物の都度、チェック項目が多すぎて、我ながら嫌になりますが、この最終チェックについては、また次回にでも。
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