これって、たぶん“コロナ鬱”。

by konmaru
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先日、生まれて初めて「精神科・心療内科」の看板を掲げているクリニックを訪問して来ました。

主な症状は「不眠」と「不安感・息苦しさ」です。

 

私にこれらの症状が出たのは、これで3度目です。

最初は、昨年の秋から年明けにかけて喘息のような咳症状を伴う風邪をひいた時でありまして、処方された強めのステロイド剤などがどうも体に合わなかったようで、呼吸はできているのに妙に息苦しく、胸が常にザワザワするというものでした。(関連記事はこちら

この時は、弱めの処方薬に切り替えてもらうとともに抗不安薬を出してもらい、ことなきを得ました。

 

2度目は今年の初めに血尿が出た時です。

初めて泌尿器科を訪れ、膀胱がんの可能性を探る採尿・採血検査をしてから結果を聞きに行くまでの1週間は、さすがに眠れない日々が続きました。(関連記事はこちらとかこちら

この時には、睡眠導入剤を処方してもらい、さらに検査結果も良好だったためその後体調は元に戻りました。

 

そして、3度目の今回。不眠と不安・息苦しさが同時にやってきました。

原因はステロイド剤の副作用でもなければ血尿でもなく、一連の新型コロナ騒動によるものであることは明白です。

となると、今後も症状の長期化が予想されるため、前にかかった内科クリニックや泌尿器科に行って(他の診察や処方のついでに)抗不安薬やら睡眠導入剤をもらうのではなく、この際、メンタル系の専門医にしっかり診ていただくことにしたというわけです。

 

で、睡眠障害にも造詣が深い(らしい)精神科・心療内科クリニックを初訪問し、院長先生から以下のような指摘をいただきました。

  • まぁ、新型コロナウィルスの影響はまだまだ続くだろうけど、手洗いして3密を避けて暮らしていれば、感染する心配はそれほどしなくていいと思うよ。

  • (「自分が感染するかどうかよりも、この先世の中がどうなっちゃうのかがたぶん不安なんだと思うんですが…」と伝えたところ)
    この先のことは誰にも分からないよね。うちは精神科・心療内科を掲げてるから、発熱患者が来るようなクリニックじゃないけど、それでも普通の商店とかよりは感染リスクは高いだろうね。だけど、そのリスクは覚悟してるし、そういう覚悟がなきゃそもそも医者なんてやってないよね。

  • あなたは、フリーランスの個人事業主なんでしょ? ただでさえ在宅での一人仕事が多いって言うし、そんな中で今回の騒動で外出をさらに減らし、人と会う機会も激減しちゃったんで、不安感が外に発散できずに、全部自分の内側に向かっちゃっているんだろうね。おそらく自分が思っている以上に、実は神経質なタイプなんじゃないのかねぇ。

  • (「あぁ、それで言うと、東日本大震災の時にもかなりの不安感を感じたんですが、当時はまだサラリーマンだったので、他人とのやりとりや膨大な雑事に追われていて、不安を実感する余裕すらなかったのかもしれません。今にして思えば、結果として“日々の忙しさ”に救われていたのかもしれませんね」と告げたところ…)
    あの震災の時は、僕(=ドクター先生)は、さすがに東日本は壊滅した、もう終わったと思ったよ。でも日本人の底力で復興しつつあるよね。当時はこのクリニックも別な場所にあったんだけど、そのビルもすごい揺れちゃって(以下略)

  • (「精神科・心療内科って、こういう世間話みたいなことをしながら患者の反応を診るもんなのだろうか? だとしたら『先生、そんなことよりも』みたいに話を遮らないほうがいいんだろうな。だけど、この先生の経験談、なげーよ…」と辟易し始めた頃になって、ようやく…)
    まぁ、あなたの場合、不眠と不安・息苦しさだけだっていうし、睡眠不足だと健康にもいろいろ悪影響が出るから、まずは薬を使っていこうかね。
    で、前の内科とか泌尿器科じゃなく、ウチみたいな専門クリニックに来たのは賢明な判断だよ。
    そもそも日本では睡眠導入剤って、その◯割(←具体的には伏せますが半数以上)が我々精神科・心療内科以外の医者から処方されてるんだよ。出しすぎなんだよねぇ。
    だから近頃は厚労省も「過剰な処方を控えるべき」って言い出してるしね。

  • そういう観点でいくと、前の内科クリニックで処方された睡眠導入剤は、成分もちょっと強すぎかなぁ。

  • それに、「効きのいい、切れ味のいい薬」って、即効性があるけど、効き目も短時間なんで、漠然と使ってると依存性が出ちゃったりもするんだよね。

  • (「? なぜ切れ味がいいと依存性が出るんですか?」と尋ねたところ…)
    だって、飲むとすぐ眠くなったり不安が取り除けるんだよ。だから、「すぐ飲みたい、また飲みたい」みたいになりがちなわけよ。

  • 我々精神科とか心療内科は、薬を使う時には「いつ、どうやって薬を減らしていくか。やめていくか」っていう出口戦略を常に考えているんで、その辺は安心していいよ。

  • その上で、「切れ味はいいけど持続時間が短い薬」と「ゆるやかにしか効果が出てこないけど持続時間が長い薬」のどっちを選ぶかを考えていく感じだね。
    これはどっちがいいとか悪いとかじゃなくて、患者さんとの相談で選ぶことになるから。

  • (これまでに処方されてきた抗不安薬も睡眠導入剤も、共に「切れのいいタイプ」だったことが判明したので、少なくとも抗不安薬は「ゆるやかタイプ」にしてほしい旨を伝えたところ…)
    そうだね。じゃぁ「ゆるやか抗不安薬」を朝晩の2回飲んでみようか。それから睡眠導入剤だけど、前に飲んでた薬で“夜中に目を覚めて困った”とかはあった? あ、ないのね。じゃぁ成分をちょっと弱めた「切れのいい睡眠導入剤」を寝る前に1回、それぞれ2週間分出しとくから、2週間後にまたいらっしゃいよ」

 

ということで、ドクター先生の指示どおりに2種類の薬を飲み始めていますが、その後はおかげさまで不安感や息苦しさもなく、夜も熟睡できているようです。

併せて、テレビやネットなどで新型コロナ関連のニュースを過剰に摂取することを控えるようもしています。

まぁそれでも「あの有名人の感染が発覚」とか「都内の感染が過去最多」とか「医療崩壊の危機」などの情報を完璧にシャットダウンできるはずもありませんし、そこまで徹底する必要もないんだと思います。
その上で、あの「いてもたってもいられない不安感」「深呼吸しているのになぜか感じる息苦しさ」「いろんな考えが頭を巡り、ベッドの中で悶々とする虚しい時間」から(薬のおかげで))解放されたのは、とりあえずありがたい限りだと思っています。

 

このご時世、私と同じような悩みを抱えていらっしゃる方も多いんじゃないかと想像しますが、状況が許すのであれば素直に専門医のお世話になってみてもよろしいかと。

よく食べてよく眠るのは人間の基本ですし。

 

 

 

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