ようやく出た「年代別」の新型コロナ発生状況。

日本経済新聞電子版で、「80~90代死亡率、平均の6倍超 新型コロナで厚労省」という見出しの記事を読み、私は猛烈に驚きました。

今なら、こちらでお読みいただけます。↓

この記事のどこに驚いたのかといえば「厚労省が感染者数や死亡者数を年代別に公表したのが、これが初めて」という部分です。

ど素人の私ですら「感染者数とか退院者数とか死亡者数を、地域別年代別で(できれば推移が追える形で)チェックしないと意味がないんじゃないの?」と3月末には感じておりましたが、それに近いデータ(4月12日18時時点)がようやく今月13日に公開されたということです。

厚労省の関係職員さんは、多忙を極めていらっしゃるかとは思いますが、できれば定期的に公表すべきデータではないかと存じます。応援させていただきます。

 

で、その初公表データ「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(令和2年4月12日18時時点)」は、こちらで見られます。↓

このPDFの2枚目に、年代別の陽性者数、死亡数、重症者数がグラフ化されていますが、割合を出したかったので自分でもグラフ化してみることにしました。(グラフ化用のデータ入力には細心の注意を払いましたが、誤入力があればご指摘ください)

※なお、さっきの日経さんの記事内にもグラフは載っているのですが、何かへの配慮なのでしょうか、グラフ内に具体的な人数やパーセンテージが表示されていませんでした。それも自作を試みた一因でもあります。

ではさっそく。
(厚労省によると、4月12日18時時点のデータで、「チャーター機・クルーズ船案件は除く」「医療機関からの届出情報との突合前」だそうです。念のため)

 

年代別の陽性者数

こちらです。↓

全体で7,121人ですが、20代から50代までの陽性者数が1,100〜1,200人前後でほぼ横一線で並んでいます。

若い人に対して「出歩かないでくれ、家にいてくれ」と当局が懸命に訴えかけるのもうなづけます。

 

年代別の重症者数

ところが重症者数を見ると傾向が変わってきます。↓

巷間言われているように、高齢になるほど重症者の数が増えています。

「あれ、『高齢になるほど』っていうけど、60代をピークに重症者の数が減ってるじゃん?」と思われた方は、次をご覧下さい。

 

年代別の死亡数

はいこれ。↓

ご想像の通り、高齢の感染者の方々は、重症を通り越して亡くなってしまうケースが多いということです。

 

年代別の「重症率」&「死亡率」

最後に、新型コロナに感染した(陽性になった)人のうち、どのくらいの人が重症になったり亡くなったりしているのかという割合を、年代別に見てみます。↓

私なりに、あえてえげつなくコメントを付け加えてみますと…。

  • 新型コロナに感染すると、全体で1.9%が重症化し、1.43%が死ぬ

  • 30代以下では、感染しても1人も死んでいない。ただし今のところ。

  • 40代を過ぎると重症率も死亡率も上がり出し70代で死亡率が重症率を追い抜く

  • 90代以上の感染者では、重症率がゼロ。つまり、「重症化したら(ほぼ確実に)死んでしまう」ことを意味している。

  • 感染しても、無症状や軽症で終わる人はもちろんたくさんいるが、それでも70代感染者のうち5.7%は死んでいる
    80代や90代以上が感染すると、ほぼ10人に1人が死ぬ

 

とまぁ、こんな感じかと思います。

 

このデータは、「国際的に見て実施数が極端に少ない(とされる)PCR検査によって発見された7,121人の陽性者」がベースになっています。

しかも、この7,121人は、無症状者・軽症者ですら「医療体制の(それなりに)整った病院に、ほぼ即入院」できていたはずです。

つまり、発症の自覚のない感染者がこのまま増え続け、そのうちの一定数が(これから実施件数を増やすらしい)PCR検査でどんどん見つかり、「無症状や軽症の人は自宅やホテル施設などで隔離し、病院は重症者のために空ける」ということになると、病院以外の場所で急激な症状悪化に見舞われた患者にどこまで迅速に治療できるのかという話にもなりますから、「30代以下は感染しても死ぬことはない」とか「国際的に比較して、日本の死亡者数は人口比でみても極端に低い。騒ぎ過ぎだ」という“楽観論”がいつまで通用するのか、個人的には疑問になっている今日この頃です。

 

ついでにもう一言だけ。

メディアやSNSを通じて「自分は(若いから)、たぶん感染しないと思う」とか「感染しても自分は軽症で終わるんじゃね?」などという希望的観測を目にすることがありますが、今後「自分の身の回りや親族に年寄りはいないんで、他人に感染させても気にならない」だの「年寄りはもう十分長生きしてきたから、“順番”ってことだよね」だの、挙げ句の果ては「世界中の高齢化問題が解決するから、むしろいいんじゃね?」みたいな暴論を聞かされるようになるのも時間の問題のような気がしています。
(そして、それに対して「それって暴論? むしろ正論かもよ」的な共感が寄せられたりもするんでしょう。たぶん…)

そうならないことを心から願いますが、そうなってからムカつくのも癪なので、今のうちに「そんなノンキなことを言っていられるのも、最悪の状況を想定していないからじゃないの? 自分が“若年層初の死亡者”になる日が来ても知らないよ」とアラートを表明しておきます。