ランチタイムの蕎麦屋で昼飲みすることの是非論。

Food/食
スポンサーリンク

「そんなの、好きにすればいいじゃん」とも「そりゃぁ蕎麦屋側にしてみたら、ちょっと迷惑じゃね?」とも受け止められそうなタイトルですけれども、こちらもかなり葛藤しつつ蕎麦屋さんにも気を使いつつ訪問してみた結果、それなりに学んだことがありましたので記録しておきます。

訪問前にやったこと。

大前提として、「蕎麦はもちろん、数々の一品料理も美味しく、大変気に入っている都内のお蕎麦屋さん」であり、これまでもちょくちょく通わせていただいておりました。(ちなみに、昼の営業時間は11時30分〜15時00分です)

私の利用経験のほとんどが「夜飲み利用」ですが、1度だけランチタイム(ただし13時すぎ)におじゃまして、昼飲みをしたこともあります。

今回は同行した仕事仲間の都合もあり、13時よりも前に入店したいという話になりましたが、かといってランチタイムが佳境に差し掛かっているであろう12時ごろに行って「満席待ち」を強いられるのも本意ではありません。

ということで、もっとも予約を受けていただけそうな「昼の営業開始時間(11時30分)」ジャストに行くことを目論みました。

いずれにせよ、「蕎麦屋の書き入れ時である12〜13時に昼飲みで長居する」ことに変わりはありませんので、開店30分前に念のため電話で確認をしてみました。

蕎麦屋さんからの反応は、以下の通りです。

「昼も、夜の営業と同様の一品料理の提供をしている」

「昼飲みもできる」

「11時30分から2名で予約を承った」

そんなこんなで、昼の開店と同時に(1組目の客として)入店したわけです。

店内にて。

以下、時系列に記述してみます。

着席後、空腹にまかせて、生ビール、サラダ、タコの唐揚げ、刺身の盛り合わせ、山菜の天ぷらなどの第一陣料理を注文し、ビールとお通しの到着とともに乾杯。

ほどなくして、ホールスタッフさんがサラダとタコの唐揚げをサーブしつつ「刺身と山菜天ぷらは終わっちゃいました」と想定外の宣言。

「えっ? 開店早々なのに?」と心の中で軽く驚きつつも、ないものはしょうがありません。

ふつうの『天ぷら盛り合わせ』ならできます」とのことだったので、まず山菜天ぷらはそちらにスイッチすることに。

さらに、刺身の代替としてお魚が食べたかったので「魚の料理は何ができますか?」と尋ねたところ、「アジフライとかシャケ西京焼きとかなら大丈夫です」とのお返事。

ちょっとピンとこなかったので、別の肉料理かなんかを注文。

数分後、肉料理が到着。
と同時に店員さんから「こちらに書いてあるものが本日終わっちゃっていますので、このあとのご注文の参考にしてください。」と“注文NGメモ”を渡される。
そこには「ブロッコリー」「長芋」「山菜」などの食材とあわせて、「つくね」「土佐煮」などの料理もNGであることが書かれていました。

で、このNGメモの中に、なんと「アジフライ」がリストアップされており、しかもそれがなぜか二重線で取り消されていたのです。結局、アジはあるの?ないの? 笑

このあたりになってくると、さすがにこちらも「あぁ、ランチどきなので、手間のかかりそうな一品料理は作りたくないってことなんだろーなー。それで板さんがこのメモを書いてホールスタッフさんに渡したんだろーなー。で、板さんとしてはアジフライも断りたいんだけど、スタッフさんから『あたし、さっき“作れます”って言っちゃってますぅ〜。今さらできないなんて言ったら、お客さんに叱られますぅ〜』的な泣きが入ったので、やむなくNGリスト上のアジフライに二重取り消し線を引いたんだろーなー」ぐらいの想像ができるようになっておりました。

で、さらにこのメモをじっくり見てみたら、驚くべきことに「とり肉」がリストアップされているではありませんか。

「え、とり肉? 唐揚げならともかく、これだと『親子丼』とか『とり天蕎麦』とかの蕎麦屋の定番メニューすら注文NGってことになっちゃうじゃん。ランチどきにそれでいいの? いくら怒涛の注文をしてくる昼飲み客への防衛策だとしても、さすがに食材のチョイスが雑すぎないか?」とむしろ心配に。

こうなるとこちらとしてもいろいろ確認せざるを得ず、「これって、今日は夜の時間帯に来ていたとしても品切れってことですか? それとも休み明けで仕入れが間に合ってないとか? あるいは開店早々に来すぎたってことですか?」と問いかけ。

スタッフさんは「そうですね。。仕入れとかの都合で。。夜だったら仕入れとかが間に合うかもしれないですけど。。ちょっとはっきりは。。」と困っているご様子なので、いったん了解することに。

それから10分ほどして、またスタッフさんが登場し、「昼どきで店内が混んできたので、このあと一品料理をお出しするには時間がかかります。かなりお待たせするかもしれません。ご了承ください」と宣言。

ここまでくると、「あー、こんなにいろいろ注文を重ねて昼飲みしてるから、迷惑がられてるってことね。暗に『一品料理をこれ以上注文しないでくれ』と言ってるわけね」と悟るほかありません。

まぁ、こちらもすでにあれこれ飲み食いしていたので、締めの蕎麦だけ追加注文して辞去させていただきました。

振り返ってみると。

当方側も「蕎麦屋の昼飲み」においてどこまで料理を注文していいものかどうか、かつてのように13時過ぎでないとメニューの制限が伴うかどうかなどが気になったため、事前に電話確認&予約をした上で訪問したのは前述のとおりです。

しかし、おそらく蕎麦屋さん側としては「いくら昼飲みとはいえ、夜並みにこれほど料理を注文してくるなんて予想してねーよ」ということだったのでしょう。

その意味では、こちらの期待値と向こう側の想定に、そもそも大きなギャップがあったということかと思われます。

 

だからといって、営業開始早々に「食材が終わっちゃいました。品切れです」のような苦しい言い訳(←だと私は推察しています)を繰り出されると、こちらとしてもいい気持ちはしません。

美味しくて居心地のいい店だからこそ、電話予約もしくは一品目のオーダーのタイミングで「13時までは厨房が混み合うので、一品料理が制限される」とか「ランチタイムのメニューは夜のメニューと完全に別ものである」とか「昼は酒を出さない」とか、なんらかの説明をしておいて欲しかったと思います。

まぁ、「蕎麦屋に行く客側としての常識がない。たしなみがない」と言われればそれまでなので、今後は「夜飲みだけで使う」「どうしても昼飲みするならば、かつて何のメニュー制限も受けなかったときと同じく13時過ぎに行く」など、それなりの配慮が必要なのかもしれません。

ということで、松重豊さんじゃないですけど、「それ、早く言ってよ〜」というお話でした。

 

参考動画。↓


コメント

タイトルとURLをコピーしました