「家族カードの相互発行」は可能か?

After/リタイア後
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そもそものきっかけは…

つい先日、女友達(私と違って既婚。かつ夫婦共稼ぎ)とこんな会話をしていたのが発端です。

女友達
「結婚して何年も経ってから、クレジットカードの見直しを考えたのよね」


「ほう。それまたどうして?」


「私も、独身時代に発行したクレジットカードを何枚か持っていたけど、そもそもダンナのほうが稼ぎがいいし、とりわけ妊娠・出産・育児の期間は、自分のカードを使った買い物とか、すごく減ったワケよ」


「まぁ、そうなっても不思議はないよね」


「で、私の使用頻度は減ったし、年会費だって決して安くはないから、ダンナの基本カードで『私名義の家族カード』を発行してもらって、私はそれを使うことにして、以前から使っていた自分のカードは全部解約したのよ。その方がトータルでみれば会費負担も減ることが分かったんで」


「おぉ、さすが主婦。しっかり節約してるね〜」


「でね、しばらくそれを実践してたんだけど、子育ても一段落して復職したあと、すぐに考え直すことになったの」


「なんで?」


「私たち夫婦って、お財布とか銀行口座は各自で管理してて、『食料品や日用品は私が。住宅やクルマ関連はダンナが』っていうふうに決めてるんだけど、私がダンナの家族カードを使ってスーパーで惣菜を買うと、それがダンナの口座で決済されるんで、家計簿つける時、ワケ分かんなくなるのよ」


「家族カードって、そういうもんだからね…」


「それだけじゃないのよ。私が家族カードを使って発生したポイントも、全部ダンナのアカウントに付与されていくんだから!」


「…。もう一回言うけどさ、家族カードって、そういうもんでしょ…? それの何が問題だったの?」


「問題に決まってるじゃん! 私だって復職したからそれなりの稼ぎもあるのに、家族カード使うたびに『ダンナに養われてる。ダンナの庇護のもとにある。ダンナの家計に所属されちゃってる』感ばかりが高まって、なんかすごーく卑屈な気持ちになっちゃうのよ! この気持ち、分かる!?」


「(だんだんメンドくさくなりつつ)で、結局どうなったの?」


「結局ね、私自身もダンナと同じクレジットカードを発行して、『食品とか日用品関連は私自身のカードを使う。クルマとか住宅関連の支払いはダンナの家族カードで』っていうふうに線引きをしたの」


「えっ! ダンナからの家族カードを既に預かっている奥さんが、ダンナと同じカードを自ら発行したってこと?」


「そう。それって、そんなに驚くこと?」


「ちょっと驚くよ。だってさ、発行の順序は色々あったにせよ、君(=女友達のこと)は、『自分名義の基本カード』と『自分名義の家族カード』という形で、同一ブランドのクレジットカードを2枚持ってるってことでしょ? そんなことって可能なの?」


「だって発行できたんだから、可能ってことでしょ? 相変わらず細かいところに食いついてくる人ね、アンタって」

「年会費の節約の話はどこいった?」と思いつつも、女友達とのやりとりは、こんな感じで終わりました。

 

ならば、「家族カードの相互発行」もできるのか?

上記のような発行が可能なのだとしたら、さらなる応用形として以下のようなカードライフも可能になるのかもしれません。
すなわち、購入する品目によって夫婦間で家計(負担する財布)を分け合っている場合に…、

  • 夫婦が同じブランドのカードをそれぞれ発行する。(これが基本カードとなる)
  • その上で、夫は「妻名義の家族カード」を発行して妻に渡す。
  • 妻も同様に「夫名義の家族カード」を発行して夫に渡す。
  • 夫が食料品を買うときは「妻から渡された家族カード」で支払う。
  • 妻が住宅やクルマ関連の支払いをするときは「夫から渡された家族カード」を使う。
  • これにより、「食料品の支払いは妻の財布に集中」させ、「住宅・クルマ関連の支払いは夫の財布に集中」させられる。

こんなことができるんじゃないか?  と思ったわけです。

 

カード会社に聞いてみた。

で、複数のカード会社に問い合わせたところ、以下のようなことが分かりました。

  • 夫婦間(家族間)で「家族カードを持ち合う」ことは可能
  • その上で、購入品目ごとに基本カードと家族カードを使い分けることも、問題なし。
  • 基本カードの発行に当たっては、夫婦それぞれで審査されることになる。ただし、家族カードの発行については審査は(ほぼ)ない(に等しい)。

つまり、夫と妻のそれぞれで、自身の基本カードの入会審査をクリアすれば、「家族カードの相互発行は可能」らしいのです。

ただこの場合、「奥さんは基本カードの審査をパスしたが、ダンナさん側の基本カード審査がNGになる」ことも想定されます。

そこで、とあるカード会社の担当者さんに「こういうふうに使いたい。だから夫婦のどちらかが審査をパスできないのであれば、むしろ2人ともカードを発行してもらわなくてもいいのだが?」と変化球チックな追加質問をしたところ、

「であれば、審査を通過して先に発行された方のカードをすぐ解約していただければいいのでは?  そうすれば当社は初年度の年会費は無料ですから、年会費を無駄にすることもありませんよ」

と実に親切なアドバイスもいただけました。

 

さらに応用

以前、「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(以下「当カード」)」について、特典付与の条件が厳しくなった」という記事を書かせていただきました。

手短かにおさらいすると、

「これまでは、当カードを持っているだけで、優先チェックイン・優先セキュリティチェック・航空会社ラウンジ利用・優先搭乗・優先荷物受け取り・機内非常口前のシート確保など、飛行機まわりの優先サービスを受ける資格がもらえた。

ところが今後は、これらの優先サービスを享受するためには年間150万円以上のカード利用が必要となった。

という内容です。

これはつまり、「夫のカード利用は年間200万円程度が見込まれるが、妻の想定利用額は100万円程度しかない」という世帯の場合、奥さんは飛行機まわりの優先サービスを受けられない」ことを意味します。

ただし、ダンナさん側で「同伴者1名については優先サービスが受けられる」ステータスが確保されるので、「ダンナさんと一緒に飛行機に乗る」場合に限り、奥さんも優先サービスを受けることは可能です。

そうなると、問題は「奥さんが単独で旅行する場合」でありまして、「ダンナと旅行するぐらいなら、友達と出掛けるわよ!」という夫婦関係の場合、奥さん側には当カードのメリットはほとんどなく、ひいては奥さんが当カードを持ち続ける意味すらないということにもなるわけです。

 

が、しかし。

  • 夫婦それぞれ、当カード(基本カード)を発行する。
  • さらに、家族カードを相互発行する。
  • 夫の利用額が150万円を超えたら、夫は「妻から渡された家族カードを積極的に利用」し、妻側のカード利用額を間接的に(50万円分)増やしてあげる。
  • やがて妻側の利用額は「自分が使った100万円」だけでなく、夫の貢献(50万円分)が加算され、めでたくボーダーラインの150万円を越える
  • これで夫婦ともに「たとえ、別々に搭乗する場合でも、飛行機まわりの優先サービス」が享受できる。

と、こんなことが可能かと思われます。

しかも、以前の記事で触れた通り、AMEXさんは「家族以外にも家族カードを発行してあげることができる」カードでありますから、それはつまり…(以下略)。

 

余談

冒頭で取り上げた女友達が所有しているのは、AMEXの当カードではありません。

それに、
「『ダンナから預かった家族カードを使ってると、ダンナの庇護のもとにある。ダンナの家計に所属されちゃってる』感ばかりが高まって、なんかすごーく卑屈な気持ちになっちゃう」
と言って憚らないタイプの女性ですから、このスキームを教えたところで「なんで私がダンナから50万円分の利用額を分けてもらわなきゃいけないのよ! それじゃ結局、いつまで経ってもダンナから独立できないじゃない!」と言われるのがオチですから、この件は黙っていることにします。

 

【おことわり】
上記の内容は、私の興味のおもむくままに調べた結果でして、私自身は実践しておりません。(そもそも、今は嫁もおりませんし。w)
それでも試してみたい方は、ご自身の判断と責任において、ということで、どうか何卒。

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