クレジットカードの整理問題 その1:デルタスカイマイル・ゴールド アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード

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「その2」以降があるかどうかは定かでないまま、サラリーマンを早期リタイアした後のクレジットカードの見直しについて書いてみます。

 

安定した定期収入のある会社員を辞めてしまうと、クレジットカードの新規発行が極めて難しくなるというネットの噂などを聞きつけ、早期退職の2年前ぐらいから「作っておきたいカードを前もって作っておく」ことにしていたため、私は「新米の個人事業主」としては分不相応なほど多くのクレジットカードを所有しています。

といっても、カードコレクターでもカードマニアではありませんので、それなりに意味のあるカードしか持っていないつもりですが、退職後はムダな買物を控えるようにしているため、毎月のカード利用総額は(順調に?)減ってきており、ちょっと整理してもいいかな、という気持ちになってきているのも事実です。

 

そんな中、最近になって「こんなメリットを享受したくて取得したはずなのに、そのメリット自体が受けられなくなるような条件変更を告知してきたカード」があります。

「デルタスカイマイル・ゴールド アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード」がそれです。

 

このカードで得られる各種特典は、私にとってメリットと感じられるものが多く、在職中から愛用してきたカードの1つですので、それらメリットとともに「それらメリットに対する私の評価がどう変わって来たか」も含めて、以下に整理してみます。

 

 

メリット1:デルタ航空のスカイマイルが貯まる

デルタ航空ならびにスカイチームに加盟する他社航空便を利用するとマイレージが付与され、それが一定数貯まると「無料特典航空券」と交換できたりします。

加えて、このクレジットカードで買物をすると、通常100円につき1マイル(国内の場合)が付与されるため、飛行機に搭乗しなくてもマイルがどんどん貯まるのが、私にとっての最大のメリットでした。

実際、私も何度か特典旅行の恩恵にあずかり、マイル残高に余裕がある時はビジネスクラスにタダで乗せていただいたこともあります。

しかもデルタ航空以外のスカイチーム加盟航空会社の路線でも特典旅行が可能なため、行き先もアメリカ、ヨーロッパ、アジアなど多方面から選べるのも魅力でした。

 

ただ、リタイア前は仕事の都合によって、リタイア後は旅行に充てられる予算の都合から「海外旅行は年に1回が関の山」という状態に変化がなく、マイルを貯めてもなかなか消化できないというのが悩みのタネではありました。(無料特典旅行の予約がなかなか取れないという事情もありますが)

特に近年はLCC各社の路線も充実してきましたため、「26,000円という年会費分のお金があれば、マイルがなくてもLCCで安くどこかに1回ぐらい海外に行けちゃうよなぁ」というのも思案どころだったりします。

 

 

メリット2:アメックスブランドのカードを持てる

国内・海外を問わず使えるクレジットカードとしてVISAブランドのカードは所有済みでしたが、「アメックスが1枚あったらさらに安心かも」という期待を込めて作ったカードでしたし、実際、渡航先でVISAブランドのカードがレストランのカードリーダーで何度もはじかれてしまった時などに重宝したこともあります。

 

ただ、東南アジアのリゾート地に行った際、ホテルや高級レストラン以外ではアメックス利用を受け付けない店舗が想像以上に多く、かなり大型のショッピングモールにおいてすら「VISA or MASTER オンリー、プリーズ」などと拒否られたことが何度もあり、得意エリアにずいぶんムラがあるカードかもしれないという印象を持ちました。

 

 

メリット3:搭乗チェックイン・セキュリティチェック・荷物受け取り・機内非常口前のシート確保など、飛行機まわりの優先サービスがスゴい

もちろんスカイチーム加盟社便に搭乗する場合に限定されますが、空港における「お得意様あつかい」は素晴らしいものがありました。

上記以外にも、「通常ビジネスクラス以上が利用できる航空会社ラウンジに、エコノミー搭乗券であっても無料で入れる」「搭乗クラスに関わらず、搭乗開始と同時に(ファーストクラス利用客と同じタイミングで)機内に入れる」という特典もありまして、各種行列から解放され、落ち着いた所でくつろげるというサービスの数々は、年齢を重ねるにつれて大変ありがたく感じたものです。

 

ちなみに申し上げると、これらの特典を得られるのは、次の「メリット4」があるからです。

で、この「メリット4」の条件変更こそが大問題なのですが…。

 

 

メリット4:上記特典を得られる上級会員資格「ゴールドメダリオン」の保有者とみなしてもらえる

通常、このゴールドメダリオンという資格は「実際に何万マイルも飛行した場合にもらえる」ものであり、買物でいくらマイルを取得しても得られるような安っぽい資格ではありません。

そんなハードルの高い会員資格が、「デルタスカイマイル・ゴールド アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード」を作るだけでもらえてしまうのです。

これこそが、このクレジットカードの最大の売りです。

買物でマイレージを貯め始めた頃の私は「タダの特典旅行ができれば御の字」ぐらいの気持ちでしたが、メリット3で挙げたような年寄りにやさしい(笑)サービスは、これからの私にこそ必要なものと言えますし、現に、年々そのありがたみを身に染みながら旅行をしていました。

 

ところが、このゴールドメダリオン会員資格の適用が、このカードを所有さえしていれば無条件に」から、「このカードを所有し、かつ年間で一定額以上買物などでカードを使用すれば」というふうに条件がキツくなってしまうらしいのです。

具体的には、

年間150万円以上使ってくれれば、これまで通りゴールドメダリオンを。

同じく100万円以上なら、サービスがちょっと落ちるシルバーメダリオンを。

100万円未満なら上級会員資格のメダリオンはあげないよ

という感じでして、カードをあまり利用しない人間にとっては改悪以外の何者でもないハードルが設定されてしまったのです。

まぁ、これまでの条件が大盤振る舞いだったとも言えますし、全ての支払いをこのカードに集中させるような高額利用者と、そうじゃない利用者を選別するのも、経営上やむを得ない面もあるのでしょう。

 

 

この大幅な条件変更が実施されてから1年間は、カード利用額を問わずゴールドメダリオン資格のままでいられるそうですが、それを過ぎると「ここから1年間で、どれだけたくさんカードを使ってくれたか」で冷徹に線引きされることになります。

冒頭で触れたように、私は退職前に複数枚のクレジットカードを作ったため、必然的にカードの利用は分散してきていますし、そもそもトータルでのカード利用額自体も減ってきていますので、このアメックスだけで年間150万円以上、つまり月額で12万5,000円以上の支出を発生させるのは至難の技です。

もしかしたら、「年間100万円以上でシルバーメダリオン」すら危ういかもしれません。

しかも、「個人事業主として時間を自由にコントロールできるようになった」とはいえ、海外旅行の頻度が増える見込みが薄いのも前述の通りですから、アメックスさんの目論見どおり「不良顧客」として縁を切られてしまいそうな予感がします。

 

であれば、潔くこちらから「1年後にはバイバイ」して、超ノーマルのアメックスグリーンカードを改めて作ってしまうのもアリかなぁ、と夢想し始めている今日この頃です。

 

【注】

本来は、カード会員の住所・氏名のほか、勤務先・年収などのステータスが変更した際にはクレジットカード会社に通知しなければいけないんだと思います。

まぁ、私の場合はそれをせずとも「お別れの時」が迫ってきているということになりますが。

いずれにせよ、「海外にしょっちゅう出かけるし、アメックスでたくさん買物もするし、安定した定期収入もあるけど、空港でいろいろ待たされたり並ばされたりするのが苦痛になってきた人」にとっては、引き続き魅力的なカードであると思いますので、念のため。

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