今日は3月21日。
春分の日です。
春分の日なので、昼と夜の時間の長さが同じになります。
ところで、仏教ではご先祖のいる極楽世界を「彼岸(ひがん)」と呼び、私たちが生きている現世を「此岸(しがん)」と呼ぶそうです。
ちなみに、「彼岸」は西にあり、「此岸」は東にあるそうです。
で、春分の日・秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈む日なので、「彼岸(ご先祖の世界)」と「此岸(私たちの世界)」が最も通じやすくなる時期なので、このタイミングでご先祖を供養するようになったとのこと。
お彼岸の由来には諸説あるようですが、要するに今日は「ご先祖さまに思いを致す日」ということです。
せっかくのお彼岸なのですが、私の場合、ご先祖のお墓が近くにはないため、お墓参りはできそうにありません。
そこで、お彼岸の供物であり行事食でもある「おはぎ」を食べながらご先祖さまを振り返ろうと思い(何事も形から入るタイプ。w)、近くのセブンイレブンさんに行ってみました。
小さなおはぎを見つけたので、ありがたく買っていったん帰ったのですが、小ぶりなのが災いしてしまったらしく、私の中に芽生えた「お彼岸だし、久々におはぎでも食うか」という行事参加欲求が不完全燃焼しそうに思われました。
ということで、東京の北区・赤羽まで来てみました。
なぜ赤羽までやって来たかというと、Google先生に「都内 ジャンボおはぎ」と訊ねてみたら、検索結果のトップに
『ジャンボおはぎ』by十八番;伊勢屋 – 赤羽/和菓子[食べログ]
というページが表示されたからです。
レギュラーサイズのおはぎを食べておきたかった私としては、セブンイレブンの「小さなおはぎ」のミニチュア感を中和させるために「大きいおはぎ」を買っておくべきだと感じ、ジャンボおはぎを売っているらしい伊勢屋さんに向かうべく、はるばる電車でやって来たというわけです。
冷たい雨を避けるため、1番街のひとつ隣にあるアーケード付きの路地を進むことにしました。
祝日ではありますが、あるいは祝日だからこそでしょうか、いくつもの飲み屋さんが真っ昼間から絶賛営業中でした。
人だかりの正体は、おでん屋の丸健水産さんで立ち飲みをしているお客さん達でした。順番待ちの行列も別途あるほどの大盛況。昼間からスゴいです。
「おでんを食べに来たのか? 違うだろ。ジャンボおはぎを買いに来たんだろ! しっかりしろ、自分!」と気合を入れ直して再び歩き出したら、今度はこれです。
自分の中の「おはぎ情熱」の灯火が消えかける直前に、なんとか目的地の伊勢屋さんに到着です。
先客の熟年ご夫婦。
店員さんとの会話から推察するに、常連さんっぽかったです。うらやましい。
店頭には、作りたてのみたらし団子やらお赤飯やら草餅やら豆大福やら桜餅やら、美味そうなジャパニーズスイーツのオンパレードです。
で、無事ジャンボおはぎを購入しました。開封の儀を執り行います。
包装紙をはずしてみたら、なんと1個入りでした。さすが、ジャンボおはぎ。
縮尺というか遠近感というか、このままではジャンボおはぎの大きさが伝わりにくいので、比較対象物を置いてみました。
「粒あん・きな粉・黒ごま」のバラエティ感を訴求する小さいおはぎと、ボリューム感だけで対峙するジャンボおはぎ。
「超巨大流通チェーン vs 超個人経営店」なのに、おはぎサイズの大小関係は真逆になりました。
「複数で戦うとは卑怯なヤツめ! 正々堂々と勝負しろ!」とは誰も言っていませんが、1対1で比較してみることにしました。
迎え撃つのは、超個人経営部屋の大型力士。横綱。
ジャンボおはぎと小さいおはぎだけを並べても、世間水準での比較にならないような気がしましたので、割り箸(どこにでもあるやつ)を添えてみました。
念には念を入れて、さらにタバコの空き箱も並べてみました。
両者の身長も比較してみました。左が小結、右が横綱。
横綱をCTスキャンしてみました。
試食する前には、一応こんなものも用意しておきました。なんてったって、「公称400グラム」の力士、じゃない、おはぎですから。
で、肝心のお味ですが、必ず使われる「甘さ控えめ」というフレーズ以外で表現すると、「和菓子の甘さって、こういうことですよね。何個でも食べられるような感覚になりますよね」とでも言いましょうか。
もちろん甘みがあるのですが、食べているうちに「甘いお菓子を食べている感」が途中でスッと抜けていき、「大地に育まれた餅と小豆を食らっている」気分に浸れました。
凡庸な表現で恐縮です。
そういうことで、今日はジャンボおはぎの余韻にだけ浸って、小さいほうのおはぎは明日にでもいただくことにします。
ごちそう様でした。
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