こんな「インクレディブル・ファミリー」でした。

『Mr.インクレディブル』の続編にあたる『インクレディブル・ファミリー』を鑑賞してきました。

映画関連の投稿をするたびに書いているような気がするので恐縮ではありますが、昨今のCGのクオリティには、まったくもって度肝を抜かれる次第です。

ということで、まずは、映画館の入り口付近に掲載されていたポスターです。

「家事! 育児! 世界の危機!」というキャッチコピーが掲げられていますが、まさに、その通りのストーリー展開でした。

いよいよ、シアタールームへ入室しようとしたら、その入口に掲示してあるポスターの上に、何やら張り紙が。

「ご来場のお客様へ」だそうです。

シアタールーム入口のポスターといえば、まさに「看板」。

その一部をわざわざ隠してまで伝えたいメッセージが何かといえば、「光の点滅シーンにご注意ください」というものでした。

オリジナル版に対して「光の点滅頻度」や「輝度の調整」などの修正を施したそうです。

物語の中で、登場するヒーローキャラクター達が、悪役側から「ある種の攻撃」を受けるのですが、おそらく、そのシーンの光の点滅が調整されたものと思われます。

調整されたとはいえ、この張り紙がなければ、調整・修正されたことに気づかないほど派手な「光ビカビカ演出」は残っています。

その意味では「他国で公開されたオリジナル版と違うではないか!」と「光ビカビカのせいで子供が気絶しちゃったじゃないか!」の双方に配慮した張り紙なのかもしれません。

ウォルト・ディズニー・ジャパンさんの「念には念を入れた説明責任、ここにあり」といったところでしょうか。

ついでに、ネタバレしない程度に「私なりの感想」や「これから見る人へのアドバイス」を少しだけお伝えします。

【1作目を観ておいたほうが、絶対楽しめます】

前作のエンディングが、そのまま本作のオープニングにつながっていますし、前作にも出演した「キャラの濃い登場人物」もたくさん出てきます。

たとえば「おぉ、このファッションデザイナー(エドナ・モード)、相変わらずいい味出してるじゃん」というふうに「懐かしくもユーモラスな登場人物たち」を心から堪能するためにも、1作目を事前に観ておくことを強くオススメします。

(まぁ、あらゆる「続編もの」に共通することではありますが、とりわけ本作は、良くも悪くも「1作目を観ていない人も十分楽しめます」とは言い難い作品になっていると思います)

【思いのほか、会話劇の要素が強いです】

「とある事情」により、お母さんのヘレン(ヒーロー名は「イラスティガール」)に代わって、お父さんのボブ(ヒーロー名は「Mr.インクレディブル」)が家事・育児に奔走するのですが、その過程で交わされる家族との会話のやりとりは、結構な分量があります。

また、その同じ「とある事情」によって家族から1人離れて「イラスティガール」として行動することになるヘレンも、他の登場人物と喋り合いまくります。

「単なるヒーローアニメではなく、家族愛をユーモアたっぷりに織り交ぜながら描く」というのは、前作から貫かれている作風ではありますが、個人的には「とはいえ、会話が多すぎて途中ちょっと中だるみするかなぁ」という印象を持ちました。

(敢えてヒドい言い方をすれば、「ディズニー版・橋田壽賀子ドラマか、これは?」という感じになりますでしょうか)

【(残念ながら)前作のようなバカ笑いできるシーンがありませんでした】

前作では、「腹を抱え、涙を流しながら笑えた」シーンがありました。

ネタバレしない範囲で申し上げると、それは「ゴム人間」である「ヘレン(イラスティガール)」が家族を守るべく、その「ゴム」っぷりを最強に発揮するシーンでありまして、その描写の(いい意味での)バカバカしさとともに「家族を守るために思いっきり体を張る母親の姿」にも感動するという、複層的な笑いを提供してくれたことを今でも覚えています。

私は前作のそのシーンに接し、近年にないほどバカ笑いをさせていただいたのですが、本作においては、そこまでの笑いを喚起されることは(残念ながら)ありませんでした。

【音楽が、相変わらずカッコいいです】

あまり詳しいことは分からないのですが、オーケストラというよりは吹奏楽とかブラスバンドのような編成で演奏されるBGMは、めちゃくちゃカッコイイです。

これは前作から継承されている部分だと思いますが、本作でも前作に負けず劣らず、キレのある、カッコいい音が聴けます。

ミュージシャン達が楽しみながら演奏しているのが伝わってくるとでも言いましょうか、とにかくこのBGMを聴くためだけでも映画館に足を運ぶ価値があると思います。

【せめて、続編をもう1作は作って欲しいです】

いろいろ書かせていただきましたが、「所帯持ちのヒーローパパ。しかもママも子供たちも特別なパワーを備えている」というキャラクター設定は、非常にユニークであり、数あるピクサー制作のアニメ映画の中でも、私は結構気に入っています。

ただ、本作では「家庭・育児・家事」の要素が強かったこともあり、私には幾分物足りないというか、私の好みのベクトルとは、ちょっとズレているように感じられる作品でした。

3作目では、このシリーズのキャラクター設定を活かしつつ、圧倒的かつハッピーな大団円をぜひ観せていただきたいと、心から思います。

そのくらい、この「インクレディブル」シリーズのキャラクター設定は素晴らしいと思います。

余談ですが、本作の本編に先行して同時上映される短編アニメ『Bao』は、けっこう泣けます。

意外な収穫でした。