CS放送・TBSチャンネル2での再放送が始まった伝説的音楽番組『ザ・ベストテン』。
あれこれと情報収集し、CATVとの契約も交わし、万全の態勢で先日の放送開始日(6月20日)を迎えましたが、その辺についてはこちらの“前編”をどうぞ。↓
で今回は、再放送第1弾の視聴記録や感想などを。
と、その前に、番組の詳細ページを再度見てみたところ、7月分の放送予定が公開されたようでして。↓
気を取り直して、番組を視聴してみました。
再放送第1弾は、こんなナレーションで始まりました。
1978年1月にスタートし、おそよ12年間にわたって放送された伝説の音楽番組「ザ・ベストテン」。
ポップス、ロック、演歌に歌謡曲。時代を彩る様々な歌手が出演すると最高視聴率は41.9%。
そんな「ザ・ベストテン」を今あらためて見られる特別企画がスタート。
記念すべき1回目は1980年12月25日の放送をご覧いただきます。
「特別企画」という表現を使うあたり、“定期的な再放送を期待するなよ”というニュアンスが含まれているような気がしてきますが、ともかく、再放送の第1弾がスタート。
で、冒頭でこんなテロップが。↓
ようやく、独特のロゴタイトルと服部克久さん作曲の素晴らしいテーマ曲で番組スタート。
オープニングでは、レコード売上・有線放送リクエスト・ラジオリクエスト・ハガキリクエスト、以上4つの“部門別ベスト10”が発表されます。↓
(この4要素を一定の配点比率で合算したのが番組の総合ランキングとなる)
その後、40年ぶりに聴く懐かしい歌の数々とともに番組は進行し、上位3曲の発表前に挟まれる「今週の20位〜11位」のランキング紹介コーナーへ。
16位は松山千春さんの『人生(たび)の空から』。
松山さんは、別の曲(たしか『季節の中で』)で1度限りの条件で出演したことがあるだけなので、この曲で出演したことはないと思います。↓
15位は山口百恵さん(この放送の2ヶ月前に引退済み)の『一恵』。
ベストテンに(まだ)ランクインしていないようで、ここもCGに差し替えられてました。↓
こんな具合で番組前半での「今週のベストテン」を終え、後半では「1980年の年間総合ランキング」が発表されました。
発表は第50位からでして、44位に山口百恵さんの『愛染橋』がランクイン。
この曲で百恵さんが何度も出演していたのを私は確実に記憶していますが、ここの映像もなぜかCGに差し替え。↓
年間ランキングの39位には、再び松山千春さんの『人生の空から』。
松山さんは1度しか生出演しなかったのですが、ザ・ベストテンの最終回スペシャル特番『さよなら ザ・ベストテン(1989年10月放送)』にサングラスを掛けて“飛び入り出演”し、黒柳さんに(サングラスをちゃんと外した上で)花束を渡したりしていましたが、今回の再放送での映像使用はNGみたいです。↓
年間36位には、オフコースさんの『Yes・No』。
彼らはザ・ベストテンに一度も出演したことはないと思いますが、当時流れた宣材写真がそのまま再放送でも使われていました。↓
14位もオフコースさん。『さよなら』がランクイン。
一度たりとも出演していないので、こちらも宣材写真(orジャケ写)です。でも、松山さんと違って当時のオンエア映像がそのまま流されました。↓
そして、シャネルズ(後のラッツ&スター)さんのデビューシングル『ランナウェイ』が年間総合の9位。
ちょっと意外だったのが、年間ランキング5位の長渕剛さんの『順子』。
この曲でスタジオ出演した際の映像が普通に使われました。↓
整理すると…、
「当時は(ほぼ)出演拒否。再放送時には宣材写真ですらNG」な松山千春さん。
「当時は出演拒否。でも、再放送時の宣材写真はそのままオンエアOK」なオフコースさん。
「当時の出演映像を、再放送においてもそのままオンエアOK」な長渕さん。
「当時の出演映像を、今流したくても流せない(と思われる)」シャネルズさん。
などなど、いろんなパターンが見受けられたわけですが、一番解せないのは山口百恵さんです。
百恵さんの曲は、引退するまで何曲もランクインし、本人もスタジオや中継先などから何度も何度も出演しているのですが、今回の再放送で当時の映像をそのまま使用するのは、なぜかNGだったようです。
「40年も前に引退しているので、当時の映像をテレビに露出させて欲しくない」という理由かと思われますが、その一方で「ザ・ベストテンの出演(登場&歌唱)シーンを全て収録した『完全保存版DVD』ボックス」が発売されていたりします。
“一貫性に欠けるんじゃないの?”というか、“今回は数秒程度の部分使用だからNGなのか? だとしたら随分とザ・ベストテンに冷たくないですか?”というか、ちょっと複雑な心境になります。(DVDの現物がこちら↓)
仮にですが、「部分使用がNGなのではなく、テレビ露出(再放送)自体がNG。でもDVDボックスの発売ならばOK」なのだとすると、今後も第2弾・第3弾と続くはずの再放送においては、「百恵さんがランクインし、スタジオや中継先から歌唱した放送回は一切オンエアされない」ということを意味するんじゃないでしょうか。
(「1位の百恵さんのシーンだけカットして再放送」とかあり得ないですから)
さらに言えば、「ザ・ベストテン出演時の歌唱をDVDボックスで売っている」のは百恵さんだけではなく、中森明菜さんもやってらっしゃいます。↓
で、今回の再放送のエンディングで、次回予告が流れました。↓
っていうか、問題はそっちじゃなくて、こっちです。↓
そうこうしたら、特設サイトでもランキングボードを模った演出で次回の放送告知が出てました。↓
拡大。↓
ちなみに、こちらのサイトに「1982年5月6日」放送回のランキングが載っていました。↓
おそらく、近藤真彦さん、ザ・タイガースさん、サザンオールスターズさん、西城秀樹さん、松田聖子さん、中村雅俊さん、大橋純子さん、イモ欽トリオさんあたりが出演し、残る矢沢永吉さんと中島みゆきさんが出演拒否という感じの放送回なんだと思います。
「再放送の許諾交渉」を重ね、少なくとも本編で歌唱した全アーティストからOKをもらえた回しか放送できないんだとしたら、私の見たい「テクノ歌謡」系のミュージシャンの出演回が再放送される確率は、限りなく低いのかもしれません。
だって、テクノ歌謡系の歌手本人がOKでも、同時にランクイン&出演していた他の歌手(のうちの1組)からNGが出てしまえば、その回全体の再放送ができないかもしれないのですから。
許諾交渉は大変な作業だとは思いますが、だからといって「第2弾の再放送は9月に決定!」って自慢されても、こんなに間隔が開くような編成を「再放送」と呼んでしまっていいんでしょうか…。
(一方で公式番組表ページを見ると『わたる世間は鬼ばかり』とか『3年B組金八先生』とかは毎日のように再放送が続いていますし、『吉田類の酒場放浪記』に至っては「1日に何本も再放送」されています)
ザ・ベストテンの再放送、9月の次は12月あたりでしょうか?
で、その次は来年3月とか?
年1回の『日本レコード大賞』の再放送ならいざ知らず、毎週放送していた音楽番組をこの程度の頻度でチンタラ放送しながら、さも「定期的なレギュラー再放送」かのような期待感を煽ったTBSチャンネルさんの編成方針については、疑問を感じざるを得ません。( → まぁ、自分が勝手にそう勘違いしただけと言われればそれまでですが…)
せっかく契約したCATVではありますが、いったん解約しといた方がいいのかも。
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