以前、早期退職・早期リタイアすることを家族にどう伝えるかを書いたことがあります。
要約すると、「伝えるタイミングや順番に注意しながら、こちらのホンネをぶっちゃけ過ぎずに親を安心させましょう」みたいなことを書いたのですが、つい先日、久々に会った妹と話していて、改めてあることに気づかされました。
それは、
「親を安心させるためには、『早期退職しても息子の心配は不要であること』を理解してもらうだけでなく、『“定職を捨てる息子”を抱える親自身の不安を払拭すること』も必要だ」
ということです。
さっきの「こちらのホンネをぶっちゃけ過ぎずに親を安心させる」というのは、前者の「早期退職する息子の心配」に当たる話で、どうも私はそちらばかりを意識してきたようです。
そのため「息子についての心配」がなくなってからもなお、「そんな息子を持つ親自身の不安」が残ってしまっていたようなのです。
妹からもたされた情報は以下の2つです。
- 父親は、「せっかく高い学費を出して大学まで出してやったのに早期退職するなんて。これでは親の苦労が報われないではないか」と、いまだに思っている。
- 叔父(父親の弟)が実家に遊びに来た時、息子(=私です)の早期退職について否定的なことを叔父から言われ、私の親(特に父親)は面白くない。
どちらについても、私は親から直接言われたことがないため、少なからず驚きました。
と同時に、「妹には言えても、私本人に対しては言えない・言わない」ということですから、親に要らぬ気を使わせてしまっているのは事実でもあり、ちょっと申し訳ない気持ちにもなりました。
ただ、これってつまるところ、「親自身の達成感が毀損させられた」とか「世間体が悪い」という話でありまして、もっとハッキリ言うと「親のメンツが潰された。どうしてくれる」という異議申立てなわけですから、これに対して息子側で何かできることなど、ほとんどないんじゃないかと思われます。
あるとしたら、「親のメンツを潰さないために、早期退職を思いとどまる」ことぐらいだったでしょう。もう手遅れですが。w
ちなみに、妹はこの話を母親から聞かされたそうなので、やはり「母娘のコミュニケーション空間」には、息子には理解できない独特の空気感があるようです。
それはそれで尊重しますが、やはり謎なのは「早期退職してから丸2年以上も経っているのに、妹はなぜ今になってそれを兄に教えてくるのか?」という点です。
「母娘間の内輪話」として自分の胸におさめておけばいいものを、わざわざ当事者本人に伝えてきたわけですから、そこに何か特別な意義でも見出したのでしょうか。
私としても、聞かされてしまった以上、「(潰れてしまったらしい)メンツの修復」を考えるしかありませんが、この類の話題を下手に口にすると相手のメンツをさらに傷つけることにもなりかねません。
よって今後は、父親のホンネを知らない体裁を装いながら、「親としての達成感」を満足させつつ、さらに「息子の早期退職ごときで世間体を気にする必要なんかない」ことを実感してもらえるよう、接していきたいと思います。どうすればそれが実現するのかは、まだよく分かりませんが。
いずれにせよ、「早期退職してからも、息子はこんなに元気にやってるよ」という様子を見せれば親は納得・安心するんだろうと考えたのは浅はかなことでしたし、息子側の単なるエゴだったのかもしれません。
それにつけても、なぜ今頃になって、こんなメンドくさい話をブッ込んでくるんでしょうか? → 妹。
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