電気料金の値上げ通知が来た。アクアエナジー100なのに。

電気料金の値上げ通知が来た。アクアエナジー100なのに。 Consumption/消費
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国際的なエネルギー価格の高騰を受け、電気料金が値上がりしている昨今。

以前、私も「水力発電100%とみなされるため、燃料費調整額がゼロの『アクアエナジー100』という東京電力さんのプランに変更した」という生活防衛策を投稿しましたが、4月に入ったら東京電力さんから何やら大切なお知らせが入った封書が届きました。

これがその封筒です。↓

電気料金の値上げ通知が来た。アクアエナジー100なのに。

ちなみにこのアクアエナジー100は、現在新規申込みが一時停止されています。(私は昨年11月に申し込みました)

参考までに、アクアエナジー100を含む電気料金に関する動きを時系列で並べてみると、こんなことになるようです。↓

  • 1月10日、東京電力が「アクアエナジー100の新規申込みを、翌11日をもって一時停止」する旨をプレスリリース

  • 1月11日、プレスリリース告知通り、この日をもってアクアエナジー100の受付を停止。(発表から停止までわずか1日しかなく、駆け込み申込みを極力抑えたかったんだと思います)

  • 1月23日、東京電力は「6月から規制料金(家庭向け電気料金契約者のうち、半数以上を占めるプラン。「従量電灯B・C」など)を3割近く値上げしたい」と国に申請。

  • 4月4日、経産省は「エネルギー価格がこのところ下落してきたので『値上げ幅を見直せ』と指示したら、大手電力各社が下げてきた。東京電力は11.7ポイント圧縮して17.6%になった」ことを明らかに
    (この前後に、冒頭の封書が届いていたと思います。開封したのはつい最近ですがw)

  • 4月13日、電気料金値上げに関する公聴会が都内で開かれ、「消費者や企業への影響が大きすぎる」などと反対する意見が相次ぐ。
    (↑今ここ)

 

こういう環境下で送られてきた「大切なお知らせ」なので、「すいません、アクアエナジー100は他の標準的プランとの料金格差が著しくなってしまい、『どうして新規申込みを停止してんだよ! 不公平だろ! 俺らにも契約させろよ!』の声に抗しきれず、プラン自体も廃止します」とか言われるのでは? と身構えつつ恐る恐る開封してみたところ、ただの「4月1日からの電気料金見直しについて」の案内でした。↓

って、いやいや、見直し=値上げなんだから安心してる場合じゃないよ、と気を取り直し、よく読んでみたら、アクアエナジー100では「基本料金が数十円、電力量料金の1kWh単価が3銭値上げされるとのこと。↓ 

ごていねいに、モデルケースでの値上げ額や値上げ率も載っていました。(表記上はあくまでも「見直し額・見直し率」ですが)↓ 

「なーんだ、値上げと言っても数十円程度で済むのね。さすがアクアエナジー100。切り替えといて良かったぁ」と思わず喜んでしまいそうになりましたが、当然「ちょ待てよ。アクアエナジー100は燃料費調整が適用されないはずでしょ? それに、そもそも規制料金の値上げ申請自体もまだ決着していないでしょ? その値上げだって“6月から”ってことだったでしょ? 何、この中途半端なタイミングのせこい値上げ?」という疑問が浮かぶわけです。

 

で、さらによくよく読んでみると、「去年の10月1日と、この4月1日に実施された『送配電設備の利用料金見直し(値上げ)分を、電気料金に上乗せさせてもらいます」というのが値上げの理由なんだそうです。

他にも「レベニューキャップ制度」なる耳慣れない用語がしれっと書いてあったりしたので、記載されていた問い合わせ専用ダイヤルに質問してみたところ、以下のような回答が返ってきました。

  • 今回は電気の「託送料金」の見直しによる料金変更です。

  • 「託送」とは、送配電設備を使って電気を送り届けることです。

  • 現在、発電事業者と送配電事業者は分かれているので、発電事業者は、作った電気を流してくれる送配電事業者に利用料を払う必要があります。

  • 自然災害を踏まえて電柱や鉄塔などの送配電設備を増強したり、古くなった設備のリプレイスなどなどがあり、託送のコストは増える傾向にあります。

  • しかし、コスト増を託送料金にそのまま反映させると電気料金にも影響してしまいます。

  • 「必要な投資資金の確保」と「国民負担の抑制」を同時に実現するために、これまでよりも送配電事業者のコスト削減が進みやすい「レベニューキャップ制度」を導入しました。

  • こういう趣旨の見直しなので、燃料費調整が発生しないアクアエナジー100の契約者を含む皆さまにご負担いただくことになったのです。

だそうです。

「送配電事業者にコスト削減を促すためにレベニューなんちゃらを導入したのに、それで値上げされるって、どーゆーこと?」というあたりが分かりにくく、なかなか腑に落ちない話ではありますが、「水力で発電した電気でも原発で作った電気でも、電線を通って届けられるのは一緒でしょ? その送配電の利用コストがどうやっても上がるんで、全てのお客さんにちょっとずつ負担してもらうよ」と単純化して理解するしかないのかもしれません。
理解はできても納得は難しいですけど。。。

で、6月ぐらいになると今度は規制料金の値上げも本格的にやってくるわけで、値上げ幅がちょっと下がったとはいえ、なかなか厳しい状態が続きそうです。

 

こうなってくると、土地とお金に余裕のあるお宅では、燃料費も託送コストも不要な自家発電を本気で考えたほうがいいのかもしれませんね。

屋根や庭・畑に太陽光パネル設置するとか。

風力発電のプロペラを立てるとか。

自前でミニダムを作って発電タービン回すとか。

温泉井戸を掘って地熱発電するとか。

ウランを掘り当てて、原子炉でお湯沸かしてタービン回すとか。

 

もちろん、一番最後のやつは冗談です。

(参考)

東京電力さんの「規制料金値上げ申請」に関する1月23日付のプレスリリース。↓

経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会さんによる「託送料金・レベニューキャップ制度」の解説ページ。↓


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