先日の記事でも触れた通り、厚生労働省が「感染者数や死亡者数を年代別に公表」するようになりましたが、それから1週間経ちました。
というか、日経さんの「年代別データを初公表」というニュース記事を真に受けて取り上げてみたのですが、先ほど厚労省のサイトを改めて漁ってみたら、グラフのレイアウトは異なるものの、厚労省が3月中旬ぐらいから年代別の感染者数・死亡者数を毎日のように公表している形跡を見つけました。
(例えば、私が確認できた範囲で最古なのは「3月14日18時時点」のデータをまとめた、こちらのPDFです)
これが「厚労省が、ようやく最近になって過去分も含め、まとめて公表した」のか「これまでも過去分は公表されて来たが、集計水準が荒く、日経さんが“初公表”と見なすには信頼性が低かったので最近まで無視して来た」のか、それとも「単純に過去分の公表を日経さんが知らなかった」のか、真相は分かりません。
まぁ、そこを掘り返しても生産的ではないので、便宜的に先日ご紹介した「4月12日(18時)時点)」を起点として、「それから1週間経った4月19日(18時)時点」と比較するグラフを作ってみました。
ではさっそく。
(データは、「チャーター機・クルーズ船案件は除く」「医療機関からの届出情報との突合前」だそうです。念のため)
年代別の陽性者数(4月12日 vs 4月19日)
まずは陽性者数から。↓
この1週間で全体での陽性者(感染者)数は、ほぼ1.5倍となりました。
どの年代でも、まんべんなく増加している印象ですね。
年代別の重症者数(4月12日 vs 4月19日)
続いて重症者数です。↓
全体の重症者数は、この1週間で1.7倍になってます。
そして、相変わらず“高齢者に偏重”しています。
年代別の死亡数(4月12日 vs 4月19日)
こちらは死亡数です。↓
こちらも1.7倍を若干下回るぐらいの増加ですが、とりわけ高齢者における死亡例が増えています。
また、この1週間で「30代での死亡例が2名出た」のが気になります。
年代別の「重症率」(4月12日 vs 4月19日)
次は、新型コロナに感染した(陽性になった)人のうち、どのくらいの人が重症になっているかという割合を、年代別に見てみます。↓
若年層の重症率が若干減っているようにも見えますが、それ以上に目を引くのは、60代・70代での重症率が高まっていることですかね…。
年代別の「死亡率」(4月12日 vs 4月19日)
最後に死亡率です。↓
全体で見ても死亡率が0.2ポイント上昇していますが、それを牽引しているのは、やはり高齢者のようです。
「1週間前より0.5ポイント下がったとはいえ、70代が新型コロナに感染すると、20人に1人が死ぬ」
「80代以上がかかると、ほぼ9人に1人が死ぬ(1週間前は10人に1人以下だった)」
という、きびしい現状が見てとれます。
ご高齢のご親族や友人知人には、「出歩くな」「人と会うな」「今は孫と食事とかしてんじゃねーよ」と口を酸っぱくして伝えるしかないようです。
(とは言っても、年寄り連中にしてみれば「散歩と茶飲み友達と孫」こそが“余生における楽しみのほぼ全て”というケースもあるでしょうから、気の毒ではありますが…)
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