「あー暑い暑い。梅雨寒が続いた分、ここ数日の“気温30度超え”がよけいに体にこたえるよ…。頭もボーッとしてきて、何を見聞きしても全てが『夢か現(うつつ)か』状態で、困ったもんだ、まったく」
などと嘆きながら帰宅してテレビをつけたら、衆議院議員の丸山穂高さんが、「NHKから国民を守る党(N国)」に入党することになったというニュースをやってました。
丸山さんは今年5月、ビザなし交流で訪問した北方領土で、元島民に対して、
「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」
「戦争しないとどうしようもなくないですか」
などと発言し、日本維新の会から除名処分を受けた代議士さんです。
さらに除名後には、衆議院の全会一致による「国会初の糾弾決議」までくらったにも関わらず、議員辞職することもなく、今日まで無所属議員として活動してこられました。
そんな丸山さんが今日、この前の参院選で「NHKをぶっ壊す!」というスローガンを掲げて1議席を獲得したN国党に入党するというのですから、ちょっと驚きました。
あまりの暑さに幻覚でも見ているのかと思ったほどです。
ということで、感じたことなどを列記しておきます。
こういう入党勧誘があるのか、と妙に感心。
N国の立花代表が、今朝のフジテレビ『とくダネ!』に生出演し、
「12人の無所属議員に入党の打診をしている」
という趣旨の発言されておりました。(ちなみに、各種不祥事などで無所属となった議員が多数)
ということは、今後さらに所属国会議員が増えて国会内でのN国の活動範囲が拡大する可能性があるわけで、目のつけどころがホントにすごいと思います。
1議席獲得という選挙結果にも驚きましたが、こういう議員勧誘法を思いつくあたり、立花代表はかなりの策士なのかもしれません。(政策にはまったく共感しませんけど)
立花代表は、意外なほど常識人に見える。
「NHKの放送をスクランブル化しろ。その上で、見たくない人から受信料を取るな」というのがN国さんの唯一の政策だと理解していますが、N国さんはこれを「NHKをぶっ壊す!」という、少々刺激的なスローガンにして選挙戦を戦っていました。
私がこれまでに見聞きした立花代表の言動といえば、このスローガンをエキセントリックに連呼した政見放送だけだったのですが、今朝の『とくダネ!』での彼の話しぶりは、政見放送からは想像できないほど、冷静かつ温和なものでした。
政見放送だけを見て、私は「単なるウケ狙いでしょ。売名目的での立候補でしょ」とタカをくくっていたのですが、単なる目立ちたがりのお調子者とはワケが違ったようです。
だからこそ、「お、至極マトモな話しかたをする人じゃん。だったらN国の主張をちょっと真剣に聞いてみようかな。私も受信料の支払いをやめてみようかな」みたいな影響力を持ち合わせているような気もします。
考えすぎでしょうかね。
「ワン・イシュー政党なんて」と、あまりバカにしないほうがいいかも。
立花代表は、「NHKのスクランブル化に共感・同調さえしてくれれば、その他の政治信条にはこだわらない。異なっていても問題なし」という考えをお持ちなようですから、既存政党の政策やマニフェストになじんできた(毒されてきた?)多くの有権者からは、「ワン・イシューなんて、これまでの政党のお作法とまったく違うじゃん」などの反発を受けるかもしれません。
しかしその一方で、参院選の党首討論などの場で開口一番、
「何が何でも平和憲法を守り抜く!」
「比例区で2%以上を獲得して政党要件を守り抜く!」
「国政政党として瀬戸際の選挙!」
とばかり訴える既存政党もあったわけでして、つまりは「N国がワン・イシュー政党だと言うなら、野党の中にだってワン・イシュー政党となんら代わり映えのしない党があるんじゃないの?」という気もするわけです。
(他党議員さんが国会論戦の場で「N国のようなワン・イシュー政党はナンセンス!」などと攻撃すると、それがブーメランで自分の党に跳ね返ってきちゃうかもしれないよね、ということです)
まとめ
ということで、私個人としてはN国さんを褒めたり支持したりする気はさらさらありません。
ただし、「ナメてかかると、後で痛い目を見るかもしれないから、どなた様も気をつけたほうがいいよね」というお話でした。
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