ハローワークで「失業認定」をもらうための「求職活動」

ハローワークで「失業認定」をもらうための「求職活動」 After/リタイア後
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通常、サラリーマンは給料から「雇用保険料」を差し引かれているかと思います。

これを支払うことによって、失業時の基本手当の給付、企業に勤めている時の育児休業給付介護休業給付、さらには教育訓練給付などが受けられることになっています。

これらの給付の中で、最もメジャーなものは、失業時に受け取れる「基本手当(いわゆる失業保険・失業手当」だと思います。

この手当(以下「失業手当」)の支給日額は、「失業時の年齢と、失業前にもらっていた給与額」から算定されます。

また、支給される日数は「失業にいたった都合(自己都合会社都合か)」と「雇用保険に加入していた期間(≒会社員として働いていた年数)」によって決められます。

私の場合、

「退職前の給与額は平均以上。50歳での自己都合退職。勤続年数は20年以上」

というコンディションでしたので、「50歳でもらえる日額の上限額を、最長150日間支給してもらえる」ということになりました。

この「雇用保険受給資格者のしおり」をもらうところから始まります。

ただし、「失業手当」という性格上、支給に当たっては以下のような条件があります。

次の仕事が見つかったら、支給は終了」

自営業を始めたら、支給は終了」

「手当受給中に誰かの仕事を手伝ったりして収入を得たら、減額」

就職する意思と能力があり、求職活動していること」

このうち、最初の3つは「また働き出したんだから『失業手当』は、もう要らないでしょ?」ということで、まぁ分かりやすいです。

ポイントになるのは4つ目の「働く意思と能力と求職活動」というヤツでして、平たく言うと「会社を辞めたあと、ただ150日間ずーっと遊んで寝て暮らします」という人には失業手当は支給されないことを意味するわけです。

では、その「働く意思と能力と求職活動実績」をどうやって示すかというと、4週間(28日)ごとに設けられた「認定日」にハローワークに出向き、「この4週間に求職活動をしましたよ」という実績を示し、今なお「失業状態が継続している」と認定してもらうのです。

で、「今回の認定日」と「次の認定日」の間の「4週間」において、「原則2回以上の求職活動実績」が求められます。

そう。たった2回でいいのです。

家族や住宅ローンを抱えているのに会社都合でリストラされてしまった一家の大黒柱ともなると、猛烈な勢いで再就職活動をするほかなく、「4週間で採用面接を8回受けた」りすれば、余裕でクリアできてしまうレベルだと思います。

一方、「いずれはフリーランスとして(あるいは再就職して)働きたいと思うが、社会勉強として『労働市場における自分の価値』や『昨今の雇用状況や人気職種』も把握しておきたい。その間は、慌てて起業したり再就職したりせずに、いい仕事に巡り合うまでは必要最低限の求職活動を続けながら失業手当をいただく」というスタイルの人もいると思います。

ということで、そんなマイペースでじっくりタイプな方々に「オススメな求職活動」を、自分の体験も一部交えながらお伝えしてみます。(下記はすべて東京都の事例です)

その1:ハローワークでの「職業相談

これが一番オーソドックスな求職活動かと思います。

しかも、4週間に1度の「認定日」には必ずハローワークに出向く必要がありますので、「失業認定」のついでに「職業相談」コーナーに寄ってカウンセラーさんに相談に乗ってもらえば、さほど手間もかかりません。

以前は「ハローワークに用意されたパソコン端末で求人情報を検索するだけ」で「求職活動」とみなされたこともあるようですが、現在は「カウンセラーさんと対面しながら相談する」ことが必須となっています。

よって、流れとしては「まず端末で自分に合った求人を検索 → 気になる求人票をプリントアウト → それを持参してカウンセラーさんに相談」という感じになります。

なお、ハローワークの求人情報はインターネットでも検索可能ですから、時間を節約したい人は、「前日に自宅で検索 → 気になる求人票の番号をメモ → 認定日のついでにカウンセラーさんに相談」というスタイルでもいいかと思います。

カウンセラーさんは、「求人票に書かれている条件で分からないところ」や「現在の応募人数・採用進捗状況」などを丁寧に教えてくれますので、その上で食指が動けば応募してもよし、そうでないなら見送るもよし、といったところです。

その2:ハローワークでの「職業訓練セミナー

都内には、東京都が運営する「職業能力開発センターならびに訓練校」が10数か所あり、機械・建築・電気・塗装・情報・ファッション・介護などの分野で働くための知識や技能を習得できます。

で、その職業訓練(施設)の内容紹介が聞けるセミナーが都内のハローワークで定期的に実施されています。

所要時間は1時間30分ですが、今後新たなジャンルに踏み出そうと考えている人にとっては「自分の技能スキル開発」のきっかけにもなりますので、受講しておいて損はないと思います。

その3:LEC東京リーガルマインドが運営する「就職支援セミナー

東京労働局・都内ハローワークが主催し、LEC東京リーガルマインドという会社に運営を委託しているセミナーです。

都内の場合、「座学コース」と「演習コース」があり、「座学」では「就職活動準備と自己理解・職業理解」「履歴書・職務経歴書の書き方」「面接対策」の全3回が用意されています。

各回は独立しており、全部受講する必要はありません。

また「座学を聞いてみてから演習コースに進むかどうかを考える」のもアリだと思います。

こちらは1回あたり2時間、都内各所で定期開催されています。

その4:個別ハローワークが開く「就職応援セミナー

「その2」は職業訓練校の紹介セミナーで、「その3」は外部委託機関による都内各ハローワークが横断的に実施するセミナーでしたが、こちらは(おそらく)個別のハローワークが独自に実施するセミナーのひとつだと思います。

私が参加した際には、「応募方法、応募書類の書き方、面接の注意点」といった非常に実践的な説明をしていただき、今後フリーランスとして活動する上で求められるであろう「見た目の印象・話し方・プレゼン力・文章表現力」の再確認もできたと思います。

たしか、2時間コースだったかと。

その5:ハローワーク主催の「派遣労働者セミナー

正社員ではなく、「派遣労働者」として働く可能性がある人、働きたい人、実際に働いている人に向けたセミナーです。

所要時間は2時間でした。

ハケンとして働く際に知っておくべき制度面のしくみだけでなく、「ハケンを経て、正社員として就職したい人への実践的なアドバイス」が中心です。

受講の段階で「まさか今さら自分が派遣労働?」とは思いましたが、将来的に「派遣労働者を使う」ことだって考えられますから、その意味でも派遣労働制度のポイントに触れることができたのが有意義だったと思います。

と同時に、サラリーマン時代に「社内に何人かいた派遣社員さんに対して、こういう法制度をもっと知った上で接してあげれば良かったかも…」と、ちょっと反省しながら受講していたことを憶えています。

その6:東京都福祉人材センター主催の「福祉のしごとミニセミナー

これからの仕事としてますます重視されるであろう福祉の領域について、「初心者が抱きがちな疑問不安を解消しよう」という2時間のセミナーです。

セミナー当日は、実際にデイサービスセンターの運営をしている責任者や、障害者の自立支援センターを開設しているNPO法人代表など、現場の人の声も聞けます。

このセミナーは受講にあたり「東京都福祉人材センター」での人材登録が必要になります。(受講日当日に登録可能)

私も登録させてもらいましたが、受講直後にフリーランスとしての独立を決意したため、あまりお役に立てることはありませんでした。

ということで、私が体験したもの・していないものがごちゃ混ぜではありましたが、求職活動は「就職相談各種セミナー」だけでも完結できそうなことがお分かりいただけたのではないでしょうか。

もちろん、セミナーを受講するだけでなく、それをきっかけに職業訓練校に通ったり、面接試験を受けたり、派遣登録をしたり、福祉関係のボランティアを体験してみるなど、新しい道が開けてくることも多いにあるかと思います。

なお、これらのセミナーに関するチラシパンフレットは、ここで触れなかったものも含め、ハローワークの就職相談コーナー近辺のラックにたくさん並んでいますので、認定日に訪問した都度、最新版をチェック&ゲットすることをお勧めします。

またチラシやパンフをもらう際には、「当セミナーに参加すると、求職活動実績になる」旨の記載があるかどうか、必ずチェックしましょう。

(求職活動実績になる場合は、ハローワークカード雇用保険受給資格者証の提示を求められる場合もありますので)

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