ネット接続環境の変更は日常生活にもそれなりのインパクトを与えますし、手続きやら接続やら設定やらも面倒なので、頻繁に体験したくないものではあります。
それを今回、2年ぶりに実行してみましたので、これまでの遍歴を含め整理してみます。
1995年から2001年まで
アナログ電話回線モデムを利用した「ダイヤルアップ接続」からスタート。
接続中は「3分10円(当時)」の通話料がかかり続けるため、23時〜翌朝8時までつなぎ放題の「テレホーダイ」という定額サービスを利用してました。
- 最初の通信速度は、たったの14.4Kbps。
- 後に、28.8Kbps対応のモデムに買い替え。(当初速度の2倍)
その後、ISDN回線に切り替え。アナログモデムはお役御免となり、ターミナルアダプタとかいう装置を使って接続。(サービス名称は「INSネット」)
- 最初のうちは、通信速は64Kbps。(当初速度の4.4倍)
- やがて「2チャンネル分の通信を束ねて使う」みたいなサービス(と対応ターミナルアダプタ)が登場し、速度は128Kbpsへ。(当初速度の8.8倍)
2001年
アナログ電話用の交換機・回線を使ってデジタル通信を行う「ADSL」サービスへスイッチ。
電話局からの距離や設置条件によって通信品質が左右されるため、「最大でこのくらいの速度」という「ベストエフォート」という概念も定着。ここで速度が一気にM(メガ)に突入。
- 利用機器はADSLモデム。
- 通信速度(ベストエフォート。以下同様)は、確か8Mbpsだったはず。(=8,000Kbps。当初速度の、なんと555倍)
2002年
契約しているプロバイダが「ADSLの12Mbps化の試験サービス」を開始したので、当然申し込む。
- 12Mbps専用のADSLモデムに交換。
- 公称の最高速度は12Mbpsに。(=12,000Kbps。当初速度の833倍)
2005年
居住しているマンションにNTTの光回線(フレッツ光)が敷設。「これで我が家も光の時代!」と喜んだのも束の間、「マンション内の交換機までは光ケーブル。そこから各戸までは従来の電話線(銅線)を使う『VDSL』方式を利用する」ことが判明。
- VDSL用のモデムに交換。
- 最高速度は100Mbps。(=100,000Kbps。ついに当初速度の6,944倍へ)
ただし、これはマンション全体での最高速度であり、実際はマンション内の同時利用世帯で速度を分け合う形になる。
(それでも余裕で10Mbps以上は出ていたので、実質1ケタMbpsだったADSLに比べても爆速でした)
2015年
フレッツ光の回線利用料とプロバイダの費用をまとめて支払える「光コラボレーション」の開始をきっかけに、プロバイダを「超大手」から「格安SIM会社」へと変更し、携帯電話の分も含めて支払いを一本化。
- 機器構成や最高速度は、VDSLレベルと変わらず。
2017年
サラリーマンを早期退職し、フリーランスの個人事業主へ転身。(←転身というほど華々しくもないが…)
外出機会の増加や地方での長期滞在、場合によっては転居の可能性などを勘案し、固定回線に縛られないスタイルを採用することに。
- 足かけ12年間も利用してきた「VDSLによる光回線接続」を解約。
- 某プロバイダ経由でUQ WiMAXのポケットWiFiルータを新規契約。
- (下りの)最高速度は440Mbps。(=440,000Kbps。当初速度比で、ついに30,555倍へ)
で、ようやく2019年
2年しばりの契約更新月が到来するため、再検討開始。
- 現ポケットWiFiルータ端末のまま契約を継続すると、2年割が切れるため値上がりする。
- 新端末に切り替えると、各種割引を加味しても現行料金より少し高くなる。しかも「2年しばり」がなくなり、「3年しばり」のみへ。
以上を加味し、少しでも安くなる他のプロバイダを渡り歩きながらWiMAXを継続するつもりだった。(詳細は、過去の記事をご参照ください)
しかし…。
- フリーランス3年目ともなると、生活や仕事の新しいスタイルが随分と定着してきて、外出もさることながら、日中に自宅で仕事をすることが増えた。
- おかげでWiMAXのネット通信量が増えた。
- パソコンやスマホのOSアップデート時などには、「3日間で10GB」という速度制限基準に引っかかるようになってきた。
- そのため、以前より在宅時間が長くなったにも関わらず、各種動画配信サービスの利用を控えめにせざるを得なくなった。
- そもそも、動画視聴するとしても通信速度は10Mbpsも出ていれば十分なのでは? 公称とはいえ、440Mbpsなんて要らないよね?
- さらにぶっちゃけると、WiMAXって、言うほど早くないような気がするんですけど…。(個人の感想です)
- 「自宅外に持ち出せる」というメリットもあってモバイルWiFiルータにしたのだが、ここ数年、街中の無料WiFiスポットが増加し、自分でわざわざモバイルルータを持ち歩かなくてもよくなった。(いざとなったら携帯のLTE回線を使ってテザリング接続してもいいわけだし)
- 当面、引越しとか長期地方滞在の予定もなさそう。
ということで、「光回線接続(フレッツ光&VDSL)」に戻すことを決断するに至りました。
ちなみに費用は、「光回線の新規契約」扱いによる各種キャッシュバック分まで加味すると、3年間の平均で1ヶ月あたり2,800円程度となり、WiMAXの新端末費用よりも割安になることも判明しました。(1年後のキャッシュバック手続きを忘れなければ、という前提ですが)
そして、今ここ。
ご覧の通り、約2年ぶりにVDSLモデムの置き場を用意することと相成りました。(写真・左側)
写真・右側の白い物体は、Appleさんの「AirMac Time Capsule」という“WiFiルータ 兼 バックアップ用ストレージ”です。
念のため、WiMAXのポケットWiFiルータとお別れする前に、速度比較をしておきました。
【速度1:スマホによるネット接続】
まずは、格安SIMを経由したNTTドコモ電波による速度です。
【速度2:WiMAXポケットWiFiルータによるネット接続】
本家(UQ WiMAXさん)以外のプロバイダと契約したものです。
【で、再契約した光回線。ただしVDSL】
「最高100Mbps」をマンション内の契約者で分け合うVDSLですが…。
ネット利用が増える夜間でもチェックしてみましたが、19〜22時でも、今のところ80Mbpsは出ていますし、22〜24時でも50Mbpsを下回ったことがありません。
以上、インターネット元年といわれた1995年から34年間にわたる“わが家のネット接続環境の変遷”をお伝えしました。
今後は、最高速度こそ「当初の30,555倍(WiMAX)」には遠く及びませんが、「当初の6,944倍(VDSL)」にしばらく腰を落ち着けてみようかと思っています。
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