超豪華高速夜行バスに乗って大阪を訪問し、太陽の塔の内部を見学したわけですが、目的を果たしたあとは東京に戻らなければいけません。
帰路についても超豪華なドリームスリーパーを利用すると、新幹線で往復するのと変わらない(もしくはそれ以上の)料金になってしまいます。
かといって、これまで何度となく乗ってきた「1列あたり3席で、隣席とはカーテンで仕切るタイプの高速夜行バス」ではあまりにスタンダードですから、往路のドリームスリーパーとの格差がつき過ぎてしまいます。
東京〜大阪間は利用者の多いドル箱路線ですから、様々なタイプの便があるだろうと探してみた結果、ジェイアールバス関東と西日本ジェイアールバスが運行する『東海道昼特急号』という昼行高速バスを発見したので、これをチョイスすることにしました。
チョイスした理由やポイントは、
「明るい日中に走るので、『眠らなければ』という強迫観念にとらわれなくて済む」
「昼間に出発して夜に到着するので、車窓のカーテンを閉めきる必要がなく、走行中の景色が楽しめそう」
「ダブルデッカー(二階建て)車両を使っているので、より一層眺めが良さそう」
「このバスにも電源コンセントとFree Wi-Fiが装備されている」
などです。
しかも料金は、平日便だったこともあって、各種割引を適用して6,000円弱で済みそうです。
「車窓からの眺めを満喫する」ことを第一義にしたので、「2階の最前列席」を予約して(正確には「2階の最前列が空いている便を選んで」ですが)、当日を迎えたというわけです。
今回も写真とともにお伝えしてみます。
予約したのは、12時10分、大阪駅JR高速バスターミナル発の「東海道昼特急14号」です。
ダブルデッカー(二階建て)で車高が高いこともあり、少なからず外からの注目も集めていました。
そんな中での最前列シート。ちょっと気恥ずかしかったです。
ダブルデッカーのバス、初めて乗りました。
運転席が視界に入らないため、自動運転カーのような錯覚を覚えました。
しかも目線の位置が高くなり、目の前は全面フロントガラスになっているので、最高の景色が楽しめそうです。
大げさに言うと、「路上を低空飛行している」ような気分になれます。
大阪駅の梅田側も、この高さから見渡せます。
防音用フェンスが続く道路でも、フェンスの向こうが普通に見渡せます。楽しいです。
こういう場所は、乗用車だと前方の視界ぐらいしか堪能できないですもんね。
そのかわり、道路が立体交差している場所をくぐる時は、結構な迫力・スリルが伴います。 もう、天井スレスレです。
走り出したばかりでまだ慣れないうちは、本気で「ぶつかる!」と怯えておりました。w
立体交差を通過中。
乗っている側の体感としては、「橋げたの老朽化をチェックする検査官か、私は?」というほど天井ギリギリでした。
視点が高いので、ダンプカーの積載物だって覗けます。
積荷はふつうの砂利でした。
気付いたら、前日に訪れた万博記念公園前の高速道路を走ってました。
土地勘のないエリアを走るのは新鮮です。 楽しいです。
バスは名神高速に入って京都・西宮方面へ。
またもや、高架下のスレスレ感を味わえそうです。
と思ったら、料金所の屋根もスレスレでした。 楽しい。
1列あたり3席しかないので、進行方向に向かって右端の座席を確保したのですが、予想以上にカーテンの束が邪魔でした。。
ルート案内板を見て、名神高速には「右ルート」と「左ルート」があることを知りました。
さすが、日本の大動脈です。
京都あたりまでは、このように途中のバス停に寄って乗客をピックアップしていきます。
ちなみにここは、高槻バス停です。
今度は、トンネルの天井スレスレがやって来ました。
立体交差や料金所と違い、壁面がカーブしている分、さらにスリルが味わえます。 楽しい。
続いて、「名神」か「新名神」かの二択を迫られます。
東名方面へ向かう車は、たぶんどっちを選んでもいいんだと思いますが、両方とも空いている場合は何を基準に選択すればいいのでしょう。 自分が運転する時に悩みそうです。
今回このバスは「新名神」を選んだようです。
この先、どんな風景が待っていることやら。楽しみです。
山の中を切り開いた道を進みます。
路肩に突然人が! 怖ぁ〜。
先のほうに、事故車両が停車していたようです。
こういう交通規制って、自動運転カーになっても対処できるのでしょうか。。
3箇所ある休憩ポイントの1つめ、甲南パーキングエリアに寄ります。
昼間の運行だからでしょうか、車内アナウンスも普通に流れました。
これが、東海道昼特急のダブルデッカー車の勇姿です。 カッコいいです。
他のバスに比べても高さがあるので、トイレ休憩から迷わず戻れました。時間通りに戻らないと、平気で置いていかれるそうなので要注意です。
このあとは東名阪道方向に進みます。
「とうめいはん道って何だ? 東名+名阪のこと?」と思ったら「ひがし名阪道」なんですね。
バスは「伊勢湾岸道」へ。
このまま中部国際空港まで行ってくれても楽しそうですが、そういうわけにもいかないでしょう。
ダブルデッカーバスだと、乗用車の屋根の上が普通に拝めます。
開放的な視界が、とにかく気持ちいいです。
乗用車の屋根どころか、普通の大型バスの屋根の上すらギリギリ見られる高さでした。
「だからどうした?」って話ですが、まぁ、そのくらい高い所から景色が楽しめます、ということで。
ナガシマスパーランドを通過です。
ダブルデッカーバスもいいですが、この暴力的なコースターにもいつか乗ってみたいものです。
木曽川を渡ります。いよいよ名古屋付近という感じがしてきます。
「トゥインクル」って何? と思ってググったら、橋の名前でした。ファンシーな名前ですねぇ。
IKEAを発見。
と思ったら、ここは店舗ではなく物流センターのようです。巨大ですね、しかし。
主塔が赤くてカッコいい吊り橋を渡ります。 サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを彷彿とさせます。
これもググってみたら「名港トリトン」という橋でした。 いちいちファンシーな命名の橋が続きます。
レゴランド・ジャパンも発見。
あぁ、高速道路ってなんて楽しいのでしょうか。
このまま伊勢湾岸道を通って「東名・新東名」方面へ。
ここまで来ると関西を連想させる「阪」の文字が見当たらなくなります。さようなら、大阪。
ちなみに、この日の乗客は10人程度だったと思います。
そのせいでしょうか、最前列のシートに座っているのは私だけで、真ん中と左側の座席は空いていました。
こんなことなら、「カーテンの束」問題のない真ん中のシートを予約すれば良かったかもしれません。 途中で席を移動しようかとも思いましたが、周囲から「初めてダブルデッカーの最前列に乗ってはしゃぐガキンチョのようなバス好きオヤジ」と思われるのもシャクなので(って、その通りですけどw)、「右側シート&カーテンの束」に甘んじてしまいました。 小心者です。。。
さて、バスは「新」のつかない「東名」へと向かいます。
案内板に「東京」の文字が。 懐かしい気分がしました。
いったん三ケ日インターで高速を降ります。
けっこう地味な出口でした。
「夜間JRバス専用駐車場」へ向かうようです。
三ケ日といえば、やっぱりミカンですよねぇ。
JAみっかび特産センターに、JRバスの三ケ日営業所が併設されているようで、交代の運転手さんがお待ちかねでした。
ここまでの運転手さん、お疲れ様でした&安全運転ありがとうございました。
浜名湖を通過。
このあと、浜名湖サービスエリアで2回目のトイレ休憩もありました。
駿河湾沿いギリギリを通っているので、由比パーキングエリアのあたりかと思われます。
見切れていますが、右側には伊豆半島が続きます。
途中でにわか雨に降られました。
せっかくの絶景をもたらしてくれていたフロントガラスが、この有様。。。
と思ったら、雨はすぐやみました。
さすが高速道路を走っているだけあって、水滴はあっという間に拡散していきました。
3箇所めの休憩ポイント、足柄サービスエリアに到着。
このサービスエリア(ただし下り)は、大阪に行く際のドリームスリーパーでも立ち寄ったところですね。
隣に、普通の大型バスが停車しました。
隣のバスのドア位置を見ると、こちらの2階席の高さがよく分かります。
だんだんと日が沈んできました。
これから先は、夜景も楽しめそうです。
ところが、フロントガラスに室内の明るさが反射して、キレイな写真が撮れにくくなってきました。
しかも、ブレてきてます。汗
客船をかたどったレジャーホテルを発見。
たぶん、町田にあるこのホテルですね。
ますますブレまくっております。 涙
そんなこんなで、東京料金所までやって来ました。
無事に帰京できたことを実感。
甲州街道を新宿方面に進みます。
画面の奥は、もう新宿駅です。
新宿駅の連絡橋(ミロードデッキ)が見えてきました。
これをくぐれば、まもなくゴールです。
やっぱり、新宿の夜は明るいですね。
右側の車窓に、バスタ新宿が見えてきました。
トータルで8時間以上バスに乗っていたことになります。 一睡もせずに。 でも楽しかったです。
バスタ新宿内に突入。
ここって、タクシーも入っていいんですね。知りませんでした。
いよいよ、降車口です。
運転手さんも、そして自分も、お疲れさまでした。 バスはこのあと、東京駅まで向かいます。
ということで、初のダブルデッカーバス体験、初の昼行高速バス体験も無事終了です。
往路で利用したドリームスリーパーには快適さでは敵わないかもしれませんが、パノラマ感・エンタメ感はこちらのほうが勝っていたように思います。
やはり、車窓からの景色は旅のごちそうのひとつだと実感しました。
この次のバスの旅をどうするか、今から楽しみになってきました。
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