お金に対する価値観は人それぞれ。(中高年の場合)

師走となったこともあり、前職関連の元同僚らとの飲み会が重なりました。

メンバーは、40代後半〜60代前半の皆さんだったのですが、各位の“経済観念”や“お金にまつわる苦労”にまつわる会話が興味深かったので、お裾分けしてみます。

 

まずは、「40代後半の女性、独身、現役社員のAさん」とのサシ飲みにて。

私:「そういえば、Aさんは新築マンション買って住んでるんだっけ?」

Aさん:「そうですよ。もう住み続けて十数年経ちますね」

私:「そっかぁ。もうそんなに経つんだね。早いねぇ。まだ住宅ローンが半分ぐらい残ってるって感じなのかな?」

A:「あ、もう完済しました。ばんばん繰上げ返済したんで」

私:「(少し羨ましくなりつつも)へぇ。でも、この先もずっとそこに住み続けていたら、そのうち飽きちゃうんじゃないの? 賃貸暮らしが気楽でいいなとか思ったりしないわけ?(←精一杯の皮肉)」

A:「今マンションを売ったところで、新しく買う物件も値上がりしてるし、賃貸だとスペックが落ちるし、そのへんを考えた上で納得して住み続けてますから」

一緒に働いている頃から盤石な仕事ぶりを発揮していた後輩だけに、プライベートの経済事情についても色々と考えているようです。恐れ入りました。

 

続いて、「まもなく50代に突入するBくんと、その奥様のCさん(←私と同期入社)。職場結婚して2人ともまだ勤務継続中」との3人飲みにて。

私:「そうやって君達はオレの懐事情を心配してくれてるけど、それってあんたらがダブルインカムで余裕あるからってこと〜?w」

Cさん:「(ちょっとムッとしながら)お金なんて全然貯まってません。アタシはともかく、B(=旦那さま)がムダ遣いばっかりするんで」

私:「Bくんに、そんな浪費癖なんてないでしょ? むしろ金のかからない安上がりな亭主って感じがするけどね」

Bくん:「この前、車買っちゃいましたけどね」

私:「車はまぁ、お互い相談して買って、2人とも運転するんでしょ? だったらそれは別にいいじゃん」

C:「車だけじゃないのよ。しょっちゅう変なものを通販で買ってるのよ、この人」

B:「変なものなんて買ってないでしょ」

C:「買ってるわよ! この前の日曜だって、勝手に買った品物が届いたじゃん!」

B:「勝手には買ってないでしょ。『これ買ったよ』って見せたじゃん」

C:「届いたときに見せられたってダメなのよ!」(←完璧に戦闘モード突入)

B:「そんなに高くないって言ったでしょ」

私:「(やばいなぁ、と思いつつ)まぁまぁ。で、何買ったの?」

B:「ちょっとしたAV機器です。って言っても、たかだか5万ぐらいですけどね」

私:「あぁ、そういえばBくんにはそういう趣味があったっけ」

C:「ちょっと! AVって、イヤらしいほうじゃないからね!」

私:「そのくらい分かりますよ(^^;)。 で、5万で何買ったの? よっぽど欲しかったんでしょ?」

B:「オープリールのテープデッキです」

私:「えっ。テープデッキ? しかもオープンリール? ど、どうして今頃?」

B:「昔やってたアマチュア楽団の演奏テープをデジタル化して保管したいんですけど、持ってたデッキが壊れちゃってて、それで買い替えたんです。でもけっこうお買い得だったし、音質も(以下省略)」

5万円程度とはいえ、確かに図体のでかいオープンリールのテープデッキを相談もなく買い替えられたら、家計を預かる妻としては「ムダ遣いよ! これじゃお金なんか貯まらないわよ!」と言いたくもなるでしょうね。趣味って恐ろしいです。

 

最後は「私より数年早く、ただし早期退職ではなく定年まで勤め上げて退職した先輩女性。老母と23区内西部にある戸建ての自宅で二人暮らしをするDさん」との焼肉ディナーにて。

私:「この前、30万ぐらいのパソコン買っちゃったんですよね、大した収入もないのに。でも、その前の機種は7年も使ってたから、そろそろ買い替えてもいいかな、と思ったりしたんです」

Dさん:「うわぁ、贅沢〜。アタシなんか定期収入なくなって大変なのに。あなたは早期退職だから、アタシよりもっと大変なのかと思ってたわ。いいなぁ、余裕あって…」

私:「余裕なんかないですよ。他で節約してたりしますし、なけなしの蓄えの一部で投資信託したりとか、これでもいろいろ考えながらやりくりしてるんです」

D:「それ、分かる。アタシもこの前、ずっと付き合いのある証券屋さん(←某メガバンク系の証券会社)から薦められて、キャンペーンのキャッシュバック欲しさに個人向け国債を追加で買ったし」

私:「国債のキャッシュバックって、今どのくらいもらえるんですか?」

D:「4万円もらえた。今の私には4万円でもありがたいのよね」

私:「キャッシュバックで4万!? そんなに? 言いたくなければ言わなくてもいいんですけど、いくら分の国債を買ったんですか?」

D:「えーとね、1,000万円分

私:「(それだけの国債をポンと、しかも追加で買えるだけの蓄えがあってもなお『余裕がない』ってか? と狼狽しつつ)へ、へぇ〜。人それぞれですけど、それだけあったら、もう少し利回りが良いインデックスファンドとかのほうが良くないですか?」

D:「そうなんだけど、投資信託とかって、やっぱり元本保証じゃないからね」

私:「(この前会った時は『むかし買った個別株が上がった下がった』とか言うてたやん、と思いつつ)まぁ、退職するとお金の使い方は慎重になりますよね、やっぱり」

D:「そうなのよ。だから私も、退職してから通い出したソーシャルダンスの教室、2箇所から1箇所に絞ったのよね」

私:「えっ、ソーシャルダンス? 退職後に? しかも2箇所に通ってたんですか?」

D:「贅沢かとも思ったけど、どちらの教え方にも特徴があって、甲乙つけがたかったのよ」

私:「Dさんって、やっぱりリッチだったんですねぇ…。今の家とかだって、いずれはDさんがもらうんだろうし、悠々自適じゃないすか、もう」

D:「でも、そういう金銭感覚って人それぞれだから。先日だって永年付き合ってる銀行に行って『この先、年金以外に収入がなくなるんで不安です』って相談に行ったぐらいなのよ」

私:「へぇ。で、銀行の営業マンからは、どう言われたんですか?」

D:「『定年退職した独身女性で、これだけの蓄えがある人はそうそういませんよ』って慰められちゃった…」

私:「それ、慰めなんかじゃないと思います…。Dさん、自分のことが客観視できてなさ過ぎじゃないすか?w」

D:「そんなことない! それを言うなら、アタシの知り合いの未亡人のほうがよっぽど客観視できてないわよ」

私:「例えば、どんなふうに?」

D:「だって彼女、『旦那に先立たれてから、張り合いがなくなって食事が質素になっちゃった。量も食べられなくなっちゃった』とか言いながら100グラム4,000円のお肉とか買って食べてるんだから! そのうえで『100グラムでお腹いっぱいになっちゃうから、せめてもの贅沢』とか言うのよ。すごいでしょ?」

私:「確かにすごいですね…。私はどんなに食が細くなったとしても、そんな高級な肉を食べたいとは思わないですからねぇ…。ここの焼肉屋レベルで全然満足できちゃいます、私」

D:「うーん、お店選んでもらって、アタシも『ここでいいんじゃない?』って言ったからちょっとアレだけどさ、ここのお肉、イマイチじゃない? 久々に焼肉が食べられると思ったんだけど、ちょっと残念だわ。やっぱり叙々苑にしとけば良かったかしら…」

 

お互いの経済事情とか金銭感覚にまつわる会話って、飲みの席とはいえ、なかなかできるものではありません。

そういう、ある意味リスキーでぶっちゃけたトークができるのも、仲の良い証拠だとは思いますが、昨今は「1億円を見せびらかして誰かに殺害される」世の中でもありますから、ほどほどにすべきかもしれませんね。