こんな「お宅探訪」でした。【東京都庭園美術館】その1(外観編)

俳優の渡辺篤史さんが出演している、テレビ朝日『渡辺篤史の建もの探訪』をご存知でしょうか。

1989年(平成元年!)から続いている長寿番組で、訪問先のお宅の外観や内装をめでながら、建て主さんと渡辺さんが語り合う番組です。

関東地区では現在、土曜日の早朝4時30分からという、とんでもない時間帯に放送されています。

番組で取り上げられるお宅は主に自薦のようで、実際、確かに誰に見られても恥ずかしくない、むしろ誰にでも見せたくなるようなお宅が毎週のように登場してきます。

よって視聴者は、住居に対する建て主さんの熱い想いこだわりに触れながら「この間取りは素敵だなぁ」と憧れたり、「自分が建てるなら、この壁紙にはしないよなぁ」など、勝手にダメ出ししたりできますので、いずれマイホームを持ちたい人だけでなく、建築や工芸・デザインなどに興味のある人も楽しめる番組だと思います。

この番組の見どころは、渡辺さんが独特な温かみのある低い声で、

「いいですね〜」

「これ、いいなぁ〜」

嘆息しながらお宅を褒める部分です。

約30年間も注文住宅を見つめ続けてきて、大学で建築系の客員教授も務めたこともある渡辺さんだからこそ言える感想、渡辺さんだからこそ気づく設計のひと工夫などに対して「これ、いいなぁ〜」砲が炸裂しだすと、他人の家なのになぜか自分の家が褒められているような気がしてくるから不思議なものです。

で、ようやく本題に入りますが、そんな渡辺さんと是非一緒に探訪したいお宅を、渡辺さん抜きで(←当たり前です)先日見学してきました。

その名も、東京都庭園美術館

ここは今でこそ東京都が所有する美術館ですが、元々は1933年に朝香宮鳩彦王(1947年、GHQ司令によって皇籍を離脱)のために建造された宮邸で、内装にはアール・デコという様式がふんだんに取り入られています。

私は、建築だけでなく、「幾何学的・対称的・記号的・反復的」なアール・デコ様式もわりと好きなほうなので、「自分に渡辺篤史さんの生き霊が憑依してくれないかな」と期待しつつ「旧・宮家のお宅を探訪」してきたというわけです。

では、さっそく。

目黒通りに面した正門の横でチケットを購入したあと、左右を木々に囲まれた少し長めのアプローチを進んでいきます。

奥で桜が出迎えてくれてます。

緩いカーブを曲がり切ると、本館(旧朝香宮邸)がお出ましです。

外観はシンプルです。

本館正面。

シンプルですが、いや、シンプルだから、カッコいいです。

3月の下旬。いい天気でした。画面の上には咲きかけの桜の枝も見えます。

本館の正面に接近。

アーチ型の正面玄関もおしゃれ。いいなぁ、これ。(←渡辺篤史さんが憑依中)

今度は正面向かって右サイドから接近。

玄関アーチの前に、左右向かい合った何かがいますね。

その「何か」に接近。獅子の像? でしょうか。。

「おぅ、よく来たな」とスゴまれているかのようです。歓迎されている感じは、あまりしません。

お獅子と真正面から向き合います。

「あぁん? なんか文句でもあんのか、ワレぇ??」(←今度はお獅子が憑依中)

お獅子の後ろ姿。

「髪の毛が長げぇのがバレるじゃねぇかよ。後ろからジロジロ見てんじゃねぇぞ、コラぁ」

本館の裏側に回ってみました。そこには高い煙突が。

おそらく、暖房用のボイラーの煙突ではないかと思います。

煙突も、逆光で撮ると絵になります。

宮邸の煙突は、銭湯の煙突とは違って品が、うーん、一緒ですね。w

当時の職員の通用口だったようです。丸窓の模様もおしゃれです。

このドアの奥に、運転手の控え室があったようなことを、学芸員の方が誰かに説明しているのを、横で盗み聞きしました。

正面玄関に戻って来ました。右隅には相変わらずお獅子の姿も。

「おう、よう戻ったな、ワレぇ」

アーチの真下まで来ました。

期待が膨らみます。

この美術館では、6月まで二つの展示がされています。

一つは、本館自体を堪能する「旧朝香宮邸物語」です。

もう一つは、新館で開かれている「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」

玄関扉の手前に立てかけられたポスターが、期待を煽ります。

ということで、次回は本館の1階部分をご紹介します。