こんな「NHKスペシャル『日本人と天皇』」でした。

前回、「『男系男子』にしか認められていない天皇の皇位継承が、きわめて先行き不透明になっている」という内容を書かせていただきました。

 

で、先月30日。
すわなち「平成の最終日」の『NHKスペシャル 日本人と天皇』を見ていて、あることに気づいたので続編を書いておきます。
(放送日から1週間ほど経っていますが、10連休の影響もあり、録画した番組の再生視聴に今頃追いついた次第でして…)

 

 

この番組では、時間の半分を「皇位継承問題」に費やしていました。

ポイントは、

  • 1965年の秋篠宮さまご誕生から50年あまりの間で、皇室に生まれた男子は悠仁さまだけということ。
  • 終戦直後の「皇室典範」改正論議の過程で、明治の皇室典範以来の「男系男子」が見直されない改正案になっている点に対し、皇室の一員(昭和天皇の末の弟の三笠宮)からも「女帝の問題も再検討せられてしかるべきかと考えられる」との意見書が提出されていたこと。
  • 歴代天皇のおよそ半数が「側室の子ども」だと見られること。
  • 過去400年に限ると、側室の子どもではない天皇は明正天皇(江戸時代・109代)、昭和天皇、そして先月退位された天皇(現・上皇さま)の3人しかいないこと。
  • 小泉政権下の「皇室典範に関する有識者会議」では「側室制度がない以上、男系の伝統を維持するのは難しい」という認識から、皇位継承順位について「男女を区別せず、直系の長子(天皇の最初の子ども)を優先する」という最終報告書を提出したこと。
  • その報告書に沿った法案の国会提出を断固阻止すべく、与野党を超えた政治家神社会(じんじゃかい)などが結集したこと。
  • 男系男子を守りたい勢力が期待しているのは「旧宮家の子孫を皇族に復帰させる」案であること。
  • その後、悠仁さま誕生により法案提出が見送られたこと。
  • 旧宮家のうち男系が続いている家に対し、「皇族復帰意向」についてNHKが質問書を出したが、いずれからも「ノーコメント」との反応だったこと。

といったところです。

中でもとりわけ「皇室メンバーからも“男系男子”を見直すべきという声があった」「側室制度がないと男系男子の維持は難しい」という事実は、非常に重いものがあります。

 

で、番組では「女系天皇反対の急先鋒」だった自民党の元衆議院議員・平沼赳夫さんへのインタビューが流されました。

ここが最大の見どころだと思いますので、ちょっとだけ再録してみます。

平沼さん
悠仁親王に男の子がたくさん将来お生まれになることが望ましい」(←そりゃそうなんですけど…)

取材者
「一般でも女児の誕生が続くことがある。天皇家だけ例外的に男児ばかり生まれるなんてことは、ないのでは?」(←そうそう、みんなそこを心配してるんですよ)

平沼さん
「(しばし沈黙の後)誰にも結論は出ないでしょうけど、じっと待つしかないな。それを信じながら」

だそうです。

 

このシーンを見た直後は、
「悠仁さまが成人後に結婚して、男児を授かればいいけど、それをじっと待った結果、女児しか生まれなかったら取り返しがつかなくなるじゃないか。いいのかそれで?」
と、少なからず憤りましたが、冷静になってからもう1度このインタビューを見ることで、私はあることに気づきました。

というか、これはもはや確信に近いのですが、つまり「男系男子の維持」を主張する方々は、「慎重に議論して結論が出るのをじっと待っている」のではなく、「将来女性天皇になったり、女系天皇の母親になりかねない『現在独身の女性皇族』が結婚して、皇籍を離脱するのをじっと待っている」んだと思います。(←現行の皇室典範では、こういうルールになってますから)

 

で、

女性天皇・女系天皇の可能性を持つ人が、適齢期を迎えてどんどん結婚し、皇室を去っていく
 ↓
もちろんその時の皇室メンバー内には、悠仁さま以外の男系男子もいない
 ↓
皇位継承の危機がいよいよ現実となり、国民は大慌てする
 ↓
そのタイミングで「旧宮家の子孫には、男子がいますよ! 彼らを皇族復帰させれば皇位は男系男子で継承できますよ!」とアピールする
 ↓
「これまで全然知らなかった連中だけど、ぜいたくは言っていられない! 皇位が途切れたら大変! ようこそ! 新米の宮様として歓迎します!」と国民がこの案にすがりつく

 

ってなストーリーを考えてるんでしょう、きっと。

だとすると、この議論は時間をかければかけるほど、「女系・女性天皇容認派」には不利になるわけですから、とっとと議論を進めていただきたいと思います。



※私としては、「こんな見知らぬ連中を“実は皇室です”って突然紹介されたって、親しみなんか持てません。そんなんだったら、皇室なんかどうでもいいし」という世論にならないほうがいいと思っています。
であればこそ、こんなことを書いたりもしているのですが、もし旧宮家の子孫がイケメン揃いだったら、それだけで「あら、案外いいかもね♡」となびく国民も実は多いような気もしています。

そのあたりって、母親の借金問題が表面化する前の「小室圭さんに関するポジティブ報道のオンパレード」で実証できちゃったようにも思いますし。(立場は違いますが、「新たに皇室の身内になる」という意味では似通った話題だったんじゃないかと)