前回の続きです。
出揃ったデータ(変数)を元に、私がどんな計算をしてお金の管理やシミュレーションをしたのか(しているのか)についてお伝えします。
計算をシンプルにするべく、データ(変数)や条件は、以下の通りとします。
(現実の私のコンディションではありませんので、念のため)
50歳の誕生月で早期リタイアする。
100歳の終了月まで試算する。(51年間)
リタイア時点での貯蓄額は5,000万円。
リタイア後の収入は、
臨時収入として退職金が1,000万円。
定期収入として65歳の誕生月からの年金支給が月額換算で10万円。
一方、リタイア後の支出は、
定期支出として59歳までは毎月15万、60歳からは毎月13.5万円(1割減)。
特別支出として年に1回、30万円の海外旅行。
さらに試算の条件として、
運用損益を加味しない。
物価変動を加味しない。
劇的なライフステージの変化を考えない。
月単位で試算する。
としますので、Excel上で「足し算・引き算」の計算式を入れて「12ヶ月×51年=612行」のシートで割と簡単にシミュレーションできるかと思います。
で、上記の条件で試算すると、
生涯(100歳終了月)に手にするお金
=貯蓄+退職金+年金
=5,000万+1,000万+(月額10万×12ヶ月×36年)
=1億320万
となります。
また、
生涯(100歳終了月)に支出するお金
=(月額生活費15万×12ヶ月×10年)+(月額生活費13.5万×12ヶ月×41年)+(海外旅行費年額30万円×51年)
=9,972万
となります。
つまり、差し引き348万円の黒字ということです。
実際には、Excelを用いて月単位で計算していますから、途中段階の資産状況も確認できます。
例えば、
- 50歳時点で手にしているお金は、6,000万。
- 定期支出を15万円で想定する「59歳の最後の月」でも、まだ3,900万円を所持している。(その翌月からは毎月13.5万円で生活)
- 年金をもらう65歳の直前で、貯蓄額は2,940万に。
- 現在の50歳男性の平均余命「82歳(の最後の月)」では、1,644万に。
- 100歳の最後の月でも、貯蓄残高はなお348万円あるので、自分の葬式費用も確保できている。
こんなことが分かるわけです。
さらに、資産の条件をいろいろ変更して、様々なケースでのシミュレーションを重ねておくのも大事だと思います。
例えば、
- 万が一、100歳よりも長生きしてしまったら、102歳の途中で資産が尽きる。
- 仮に、年金支給開始年齢が65歳から70歳にずれ込んだら、「10万×12ヶ月×5年=600万」の収入減となり、97歳の途中で資産はショートする。
- 仮に60歳以降もそれまで同様「15万円の定期支出」を継続させてしまうと、96歳の途中でやはり資産はショート。
- ただし、「90歳以降の海外旅行は中止」にすれば、毎月15万ずつ使っても99歳まで蓄えは保つ。
などなど。
どうですか? なんか楽しくありませんか?
私の場合、ある一定のストーリーを立てたり微調整したりしながら、お金にまつわるシミュレーションをするのが結構好きなので、実際に使っている計算シートでは「特定の支出項目の金額を、何パターンかに分けて比較するための列」や、「今月使い切れずに余った支出予算を、翌月以降〜100歳の最終月までの各月予算に均等配分加算し、“財布のゆとり具合”を実感するための列」などを用意しています。
自分がやりたいシミュレーションがなるべく簡単にできるようにカスタマイズを繰り返しながら使っていますが、そのおかげで、1箇所数値を変更すると計算時間が10秒ぐらいかかるようになってしまったのが玉にキズではあります。(^_^;)
データの性格上、私が実際に使っている計算シートをお見せするわけにもいきませんが、お金のシミュレーションは、すなわち人生のシミュレーションでもあると思いますので、よりよい早期リタイアのためにも、手法の如何を問わず、「資産の試算」は強くお奨めする次第であります。
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