以前、知人に誘われて音楽番組の公開収録に行ってきたエピソードを投稿したことがあります。
その同じ知人から、「今度はFMラジオの音楽番組収録じゃなく、テレビ番組の収録が当たっちゃったよ! またNHKホールだよ! しかも『うたコン』だよ! 当然生放送だよ! 生の谷原章介が見られるんだよ! 当然一緒に行くだろ?」という、少々強引な勧誘を受け、同行してきました。(自分も時々見ている番組でもありますし)
公開生放送日は10月7日でした。
18時40分の開場に対して、我々が到着したのは19時ちょい前ぐらいでしたが、ホール前は長蛇の列が続いていました。
我々も、ゆっくり流れる列の最後尾に並んだのですが、そのとき知人がこんなことを言い出しました。
- 実は一昨年ぐらいにも『うたコン』が当たったことがある。(←へぇ、その時は誘ってくれなかったわけね…)
- その当時の『うたコン』では、以前にお前(私のこと)と来たラジオ音楽番組の収録と同様、入場整理券のハガキに座席番号が印字されていた。
(ラジオ音楽番組のときのハガキがこちら。↓ 座席番号が印字されているのがわかります)
- この「事前座席指定」は新型コロナの感染防止対策として始まったらしいが、開場時刻のずっと前から並んだりする必要もなく、実に合理的だった。
- しかし、今回送られてきた『うたコン』入場整理券ハガキには座席番号が印字されておらず、「ホール入口で入場整理券ハガキを『座席指定券』と引き換える」という昔ながらの方式に戻っている。(ハガキをその場で撮影させてもらうのを失念…)
- 一方、観覧募集ページでは「先着順で1階席から埋めていくわけじゃない。早く並んでも2階席・3階席になることもある」と謳っているが、そうは言っても「1階の前列を空席だらけにしておくはずがないから、早く来ればそれなりにいい席に座れるんじゃないか」と期待するのが人情というもの。
- 今日の長蛇の列は、そういうことが影響しているんだと思う。開場から30分近く経っても行列が解消していないということは、開場直前の行列はとんでもないことになっていたのかも。。
だそうです。
となると、聞いているこちらとしても「ではなぜ、座席の事前指定をやめてしまったのか?」が気になってくるわけですが、
- 1枚の入場整理券ハガキで2名まで入場できるので、ハガキには2席分の座席番号を印字することになるが、1名で来られた場合に空席が1つ発生する。
- そもそも当選した人が何らかの事情で来場しない場合には、2席とも空席になる。
- 結果、座席ポジションの良し悪しに関係なく客席のあちこちに歯抜けのような空席が点在し、番組の絵面(えづら)的にマイナスとなる。
- 「だったら、パンデミックも落ち着いたことだし、実際に来場した人に対して、1名だったら1枚分、2名だったら2枚分の座席指定券を会場で引き換えるスタイルに戻そうよ」と判断した。
というのが真相なんじゃないかと考えます。
ただし、「列の先頭から、順にいい席をアサイン」してしまっては行列形成に拍車をかけるだけですし、「早く並んでも2階・3階になることもある」とわざわざ告知もしているわけですから、ホール入場時の座席指定券引き換えに関しては、長年培ってきた秘伝の配布法があるんじゃないかと想像したりもしています。
さらに付け加えれば、当日のホール入口では3つのドアが解放され、その直前で「こちら(のドア列)へどうぞ」と空いているレーンへと誘導されるスタイルになっておりましたので、「全座席分の指定券の束(たば)を、3つのドアごとにどう割り振っているのか」も重要なポイントとなってきます。
「右のドアには1階席用の指定券だけが置かれ、真ん中が2階席用、左のドアには3階席用」という単純な割り振りでは、いずれその法則が見破られてしまえば、係員の誘導を無視して特定のドアだけに客の行列が集中する事態が容易に想像できます。
そのへんも加味して妄想すると…
- どのドアにも1〜3階の座席指定券をまんべんなく分配しておく。
- 指定券の束をランダムにシャッフルしておき、「先着順にいい席がアサインされてしまう」単純さを回避する。
- その上で、何階席であろうとテレビ画面に映り込みやすい座席(おそらく各フロアの前列かつ中央部のシート)から“同心円”状に埋めていく。
- 以上の配慮により、仮に空席が生じたとしても、それらが各フロアの壁際や最後部列など、歯抜けが目立たないような部分に固まるようになっている。
といったあたりが秘伝の配布方法のキモなんじゃないでしょうか。
(誘ってくれた知人は「いや、さらにもっと複雑な奥義が隠されているはず!」と盛り上がっておりましたが)
さて、開場から30分(並び始めてから15分)近く経ってようやく入場できた我々に当てがわれた座席は最後にお伝えするとして、まずはそれ以外に気になったエピソードを写真と共にまとめておきます。
スタッフさんに誘導されながら、1階ロビーに「NHK ONE どーもくん」が出現しました。
(NHKの新たなネット配信サービス『NHK ONE』の開始にあわせて誕生した新型どーもくんです)
一緒に記念撮影するお客さんが途切れる前に、スタッフさんに急かされてエレベーターへ連行されるNHK ONE どーもくん。(←「エヌエイチケー ワン ドーモクン」って、発音するとちょっと長いですね…)
ようやく背中を向けたNHK ONE どーもくん。後ろはこんなブチ模様なんですね。
いよいよ我々も客席内へ。まずは1階席の最後部からステージ全景を撮影。
ステージ真上の大型スクリーン。NHK ONEへリンクするQRコードがデカデカと表示されていたので、開演前の写真撮影は問題ない(むしろ奨励されている)と判断できますね。
で、肝心の座席ですが、なんと1階 C2列の4番・5番でした。
太い赤枠で囲った2席が、1階 C2列 4番・5番です。
C(センター)ブロックの左端ではありますが、左にはさらにL(レフト)ブロックがあるので、1階全体で見ればかなりの優良席です。
で、実際の座席から撮影したステージ。
オーケストラピット席は撤去されてカメラスペースとなっており、我々のすぐ前のC1列はカメラとの干渉を避けるためでしょうか、誰も座ってはおらず、実質我々の席が最前列でした。
ということで、ちょっと下手(しもて)寄りではありましたが、そのおかげでMCと歌手が曲紹介トークを繰り広げるたまり席が目の前に迫り、わずか10メートル先でおしゃべりする新旧芸能人を肉眼で拝むことができました。
しかも生放送なので、時間通りに始まり時間通りに終わるのは、収録番組にはない良さでした。
今後、こんないい席で音楽番組を観覧できる機会は、もうないと思います。運を使い果たした気分です。
ありがとうございました。
※おまけ
ゴールデンボンバーさんのパフォーマンスで使用すべく、お客さん全員に配られた北島三郎さんの簡易お面。(顔に当てても前方が見えるように覗き穴が空けられている親切設計。ペンはサイズ確認用)
【関連リンク】
NHKさんの「うたコン(2025年10月7日放送回)」の紹介ページ。
(放送時89歳のジャズシンガー齋藤悌子さんの歌が味わい深く、これまで存じ上げなかっただけに最も印象に残りました)

同じく「うたコン ご来場のみなさまへ」と題する諸注意案内ページ。

同じく「第68回NHKニューイヤーオペラコンサート」の観覧募集案内ページ。
(こちらのイベントでは「座席は入場整理券で事前に指定」することが明記されてます。イベントによって運用が異なるんですね)

同じく「第76回NHK紅白歌合戦」の観覧募集案内ページ。(既に応募〆切済み)
(「同伴者を含め受信料契約世帯でなければ応募は無効。当選した場合にはデジタル入場整理券が発行され12月25日に座席番号が表示される。さらに入場時は同伴者を含め本人確認書類と申込時の住所・氏名を照合し、一致しなければ入場をお断りする」という、徹底した転売対策を取ることが明記されています。紅白恐るべし)

同じく「『NHK ONE どーもくん』誕生!」記事ページ。

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