「会社を辞めます」宣言後の「慰留」発言大全(その1)

Before/リタイア前
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当ブログの「Retire/早期リタイア記録」→「Berore/リタイア前」カテゴリ内の記事にもあるように、「50歳近い、それなりの役職にある、転職経験ゼロの、(その段階では)独身の中年男性」が、「実家の家業に携わる家族を支えるため」に「30年近く勤めてきた職場を円満退社する」ことを目論み、足かけ4年近い時間をかけたわけですが、退職日当日までのいろんなタイミングで、実にさまざまな慰留の言葉をいただきました。

これまで、私が早期リタイアするにあたり、そのきっかけや退職までに考えたこと注意した点などを断続的にお伝えしてきましたが、今回は早期リタイアの意向を表明した直後からもらい始めたさまざまな慰留のお言葉などをまとめておきます。

同じように早期リタイアを考えていらっしゃる方々にとって、何かの参考になれば幸いです。

ではさっそく。

 

 

第1回会談

早期リタイアを表明した初年度(退職の3年前)は、退職の意向を直属の上司にしか伝えていなかったため、下記すべてが、その方からの発言でして、以下がその第一声です。

「事情は分かった。君の人生観として理解できる」

これだけなら、心穏やかな第1回戦だったのですが、同時に、

「たとえば、来年度から別部署に異動するとしても、考えは変わらないのか?」

「来年度、(事業本部長クラスに)昇進するかもしれないぞ」

という投げかけもありました。

 

所属していた部署がイヤだったり、昇進が遅れていることに嫌気がさして辞めたくなったわけではないので、ちょっと論点がずれてしまったような気もしましたが、どうも当時の上長からは「自分の下で働くのがイヤになったのか? もっと重用してほしいのか?」というふうに受け止められたようです。

もちろん、こちらも間髪入れずに「そういうことではありませんから」と明確に否定しておきましたが。

 

その後、通常業務を通じて上長との接点は当然ながら何度も発生するのですが、「早期リタイア」についてその都度触れるようなことは、お互いにありませんでした。

そんなことをしていては、通常業務の打ち合わせが滞りますので、当然といえば当然ですが、あくまで「日常の業務遂行」と「私の早期リタイア」は別物と見なしていただけたので、こちらとしてもありがたい限りでした。

 

 

第2回会談

2回目の話し合いを持たせていただいたのは、1回目から4ヶ月ほど経った頃だったと思います。

その際、上長からは一歩突っ込んで、

「お前(←私のことです)より先に、来月退職することになった◯◯君(←私より15年ほど下の年次の後輩)の退職理由に比べれば、お前の退職理由は、真っ当だと思う」

「お前以外に家業とか家族を支える人はいないのか? 誰か探せないのか? 家族と十分に話し合っているのか?」

という打開策に関する言及のほか、

「ということは、家業が潰れれば、お前が辞めなくてもすむわけだよね。よし、実家に行って邪魔してやる」

という有難い(というか有り得ない)お言葉ももらいました。

「実家に行って邪魔してやる」は、正確には「実家に行って火をつけてやる」だったかもしれません。w

 

まぁ、これは上長と私の間にある長年の信頼関係があった上での会話ですから、言ってみれば「父親ライオンが子供ライオンにする甘噛み」みたいなものでして、こちらとしても余裕をもって冗談と受け止めることができました。

ただ、私より先に「退職」が決まった15年ほど下の後輩と比較されたのが意外ではありました。

おそらく、上長にとっては「人として、組織人として真っ当な退職理由だと、頭ごなしに否定するわけにもいかないし。困ったな。メンド臭いな。」という苦悩の表れでもあったのでしょう、たぶん。

 

 

第3回会談

それからさらに3ヶ月ほど後の第3回会談では、

「お前が家族を支えれば、家業の課題は解決するのか?」

という問いがありましたが、それには「100%解決する確信はないけど、そこは、私の気持ちの問題である」というふうに答えておきました。 実際、そうですし。

 

すると、上長からは、

◯年の◯月より前に辞められるのは困る」

という、これまでになく具体的な時間軸に関する言及がありました。

このあたりから、より現実感をもって検討してもらい始めたということだったんだと思います。

 

 

第4回会談

その1ヶ月後の第4回会談では、(前述とはまた別の)「若手社員の退職予定」が話題に上がりました。

上長さんからは、再びその若手社員を引き合いにしながら、

「アイツの退職はよく分からないから、とりたてて動いたりしないけど、お前のことは引き留めるよ」

との発言がありました。

有り難くもあり、悩ましくもあり、何ともはや。

 

 

第5回会談

さらに1ヶ月ほど経過した5回目の会談では、

「地元で、お前に代わって家族を支えられる人がいないか検討できないか? さもなければ、実家に行って火をつけるしかない」

と、またもハラスメント発言(あくまで甘噛み的な冗談ですからw)をいただきました。

私からは「地元にそういう人がいれば、そもそもこういう話にはなってませんから」と申し上げたのを記憶していますが、ここまでくると「あぁ、私ごときの去就について、あれこれ悩ませてしまっているなぁ」という心苦しさが湧いてきたのも事実です。

 

 

第6回会談(ただし直属上長以外)

で、それからさらに1ヶ月ほどが経ち、次年度の人事異動が発表されたのですが、その中で、なんと私が昇進対象者の1人に含まれておりました。

「こんなタイミングで昇進すると、早期リタイアしにくくなるかも」という(多少打算的な)予感もあったことから、それまでも何度となく「遠くない将来に早期リタイアする可能性が高く、ご迷惑をおかけすることにもなるので、昇進などのお気遣いなどは不要です」と伝えてきたので、この処遇には少なからず驚きました。

 

その直後に「昇進祝い」と称して、上長よりもさらに偉い人(要するに社長さんです)から会食に誘っていただいたのですが、そのサシ飲みの場で社長さんから開口一番に言われたことには、もっと驚かされました。曰く、

「これで君も辞めないで会社で頑張れるだろ。君が実家に帰っても、手伝えることなんか、ないだろ

だそうです。

つまり、私の早期リタイア案件は、(当然といえば当然ですが)直属上長からさらに上に話が伝わっていたというわけです。

 

と同時に、「これでは、ゴネ得で昇進を獲得したみたいではないか」とビビりながらも、「昇進させて、それなりの責任を持たせれば、早期退職を考え直す人(考え直した人)が、これまでにもいたんだろうな。だからこそ、こういう人事異動が発令されたりするんだろうな」と想像したりもしました。

いずれにせよ「今さらその歳で家族を支えるよりも、慣れたこの会社で頑張ったほうがお前の力が活かせるだろう。そのくらい期待しているのだ」ということらしいので、かなり恐縮しながらお酒をいただいたことを憶えています。

 

 

そんなこんなで、新しい年度(退職の2年前)からは、「部署異動&昇進」という環境に身を置くことになったのですが、その後の「慰留のお言葉集」は、回を改めます。

 

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