ハワイ島観光のメイン、キラウエア火山国立公園へ。
ヒロの街から、ひたすら真っすぐな上り坂を行くと火山入口に到着する。
火山といえば、山の頂上に大きな火口があるのを想像してしまうが、キラウエア火山の場合、周囲が12kmもある広大なカルデラの中にいくつかの火口が点在している。
その代表的なものが、ハレマウマウ火口、直径900m。
今まで生きて来て、こんなに雄大な景色を見たことないな。。。
と、一人静かな感動に浸っていると、ミチヨから「北海道に行けば見れるわよ」とのご意見を賜った。
コイツとは、いつか決着を付ける日が来るような気がする。
ハレマウマウには火山を司る女神「ペレ」が今も住んでいるとされ、噴火の度に「ペレが怒った」といっては祈祷師が祈りを捧げたり、花や酒を奉納するそうだ。
ガイドさんも、良い事があったら御礼を言いに来ているそうな。
我々が国立公園内に入った時には土砂降りの雨だったのが、駐車場に入った瞬間に雨があがった。
そしてラッキーなことに、虹がお出迎えしてくれる。
↑ これ、よーく見ると虹がダブルで出ているんだけど写真だとイマイチわかりにくいのが残念。
ガイドさんに「ペレに歓迎されてるんですよ」と言われると、そこですかさずミチヨが割り込んできて「アタシがいるからよ、晴れ女だから」と不敵な笑み。
展望台のすぐ後ろにはトーマス・ジャガー博物館があり、地震計を見たり火山が噴火した時の写真を見ながらガイドさんの説明を受ける。
次は、また車にのって数分。車を降りて、熱帯雨林の中を歩くこと数分。
サーストン・ラバ・チューブへ到着。
ここは熱い溶岩が通り過ぎた後、冷えて固まった際に出来た自然のトンネルだそうで、中はこんな感じ(写真ブレてますが)
占い師の江原啓之さんが、トンネルの中ではオーラが見えるとTV番組で紹介。
我々も試してみたところ母上様と僕は、指先から出る光が確認出来た。
特にミチヨの感度が強く、溶岩の壁に手をかざすと、指先から手首にかけてビリビリと痺れるような感覚があるとかで、その後しばらく「まーだ指が痺れている」と騒いでいた。
頭の悪さとスピリチュアル感度の良さには何か因果関係はあるのだろうか。
プチ・スピリチュアル体験をし、パワーを充電した我々はトイレ休憩を兼ねてボルケーノ・ハウスという火口のホテルへ向かう。
大変趣のあるホテルで、マーク・トウェインやルーズベルト大統領も宿泊したそうだ。
暖炉の火は1874年から絶えず燃え続けているとか。
なのに我々は、単なるドライブイン代わりに使ってしまって申し訳ない。
再び車に20分ほど乗り、海に流れ込む溶岩を観察に。
訪れたのは、島の東南部にあたるカラパナという地区で、1990年に街が溶岩に飲み込まれてしまったそう。
我々が訪れた当時は、海に流れる溶岩の観察が可能だったが、その後は観察できなくなってしまったとの話もあるので、これから行く方は事前にご確認を。
真っ黒な溶岩大地の地平線の向こうに、溶岩が流れ込み、海水によって蒸気を上げている場所がある。
脳内ではジュラシック・パークのテーマが流れ、観察スポットまで約15分のトレッキング。
ミチヨも当時はこの足場の悪い道を自力で歩いていたんだと思うが、今は無理。高齢者と行くなら早めが良い場所のひとつかと。
こんな感じの溶岩の上を、黙々と歩いていると…、
良い感じで日が沈み始め・・・、
観察スポットへ到着。
圧倒されて「すごいねー」しか言葉が出ない。
ガイドさんが、望遠鏡やら双眼鏡を用意してくれており、それでドロドロ溶岩の流れる様子を観察。
溶岩は海水に触れた瞬間に、凄まじい勢いで蒸気を吹き上げている。
溶岩は勢いよく流れている日とそうでない日があるそうで、実はこの日の朝の予報では、全く流れていない日だったらしい。
多分、溶岩見られないだろうと思いながら到着してみたら、こんなにも活発化していたとかで、ガイドさんのテンションが誰よりも上がっていた。
日がすっかり沈むと、赤い溶岩がはっきり見えて来る。
ガイドさん、父親、そして僕の3人が夢中になって溶岩を見ていると、とうに飽きてしまったミチヨがふと目に入る。
溶岩観察はキリがないし、ということで終了したが、それでも1時間以上はいたと思う。
帰り道は真っ暗である。
一人一人に懐中電灯と軍手が渡され、闇の中を再びトレッキング。
転ぶと確実に手を切るとのことで、ガイドさんがミチヨの手を引いて戻ってくれる。お手数かけます。
その後、夕食を取り、途中で満天の星空観測をしてホテルに帰り着いたのが夜10時半。
この日の走行距離は500マイル(800km以上)だそうだが、これでも島の北東半分の一部を観光したにすぎず、もっと日数に余裕があればなぁと思った。
ちなみに、これからハワイ島で火山を見ようと思う方は、とにかく寒いので防寒対策をお勧めする。
雨が多いし、標高も高い場所へ行くので、フリース等が良いと思う。
ミチヨは、ガイドさんが終始Tシャツだったのが信じられず、彼に何度も「どうして寒くないんですか?」と質問していたが、ガイドさん自身、寒くない理由がわからないようで言葉に詰まっていた。
朝から晩までのツアーで、かなり疲れたのも事実なのだが、見るもの全てが桁外れのスケールだったため、なかなか寝付けずに3人で夜遅くまで感想を語り合う。
父親は、自分の足元で赤い溶岩が観察出来るものと思っていたらしいが、現在それをするには、1.5km以上のトレッキングが必要になるため、足の悪い母上君と一緒では無理。
しかし、間近で迫力の溶岩を観察できたとあって、感動もひとしおであったらしい。
母上様は、溶岩トンネルでオーラが見えて、手がビリビリ痺れたことが何よりも印象的だったと言っていたが、本当はムームー買えたことが何より嬉しかったはず。
こんな感じで話しをしながら夜は更けて行き、この翌日は、ゆっくり起きて午後便でオアフ島の予定。
つづく
コメント