電子帳簿保存の理想と現実

After/リタイア後
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フリーランスの個人事業主として、来年の確定申告で初めての「青色申告」に挑戦する予定です。

最終的には各種申告書類を作って提出するのですが、それらを手計算で仕上げる自信がないため、今年からクラウド会計ソフトFreee!を使って、日々の売上・経費をせっせと入力することにしました。

 

で、先日、地元の商工会議所さんが実施している「記帳に関する無料個別相談」を利用した際、担当者の方から、

領収書とかレシートとか、量が増えてくると保管するのも大変になってきますよね〜。

もしスキャナをお持ちなら、電子帳簿保存という制度があるので、それを利用してみるテもありますよ〜。

クラウド会計ソフトを利用すれば、電子データのセキュリティ管理も安心でしょうからね〜」

というアドバイスをもらいました。

確かに、Freee!上で記帳登録した支払い記録領収書データ的に紐づいてくれたら事後確認も簡単でしょうし、領収書の7年間保存からも解放されそうですので、以前からスキャナを愛用していたこともあり、ちょっと調べてみることにしました。

 

 

Freee!でできること

以下のサイトによると、電子帳簿保存法に準ずるスキャナがあれば、書類管理から会計処理まで、 Freee!上でスムーズに行なえるそうです。

 

このページを読んで、私が特にそそられたのは、以下のような点です。

  • 既に所有しているScanSnapが利用できる。
  • タイムスタンプ付与など、電子帳簿保存法に対応した税務書類保存ができる。
  • これまでに何度か法律が改正され、以下のように運用ルールが緩和されてきた。
    • 領収書の金額に関係なく電子化できるようになった。(以前は3万円という上限があった)
    • 原本は廃棄可能
    • スキャナだけでなく、スマホデジカメで撮影したデータで保存しても良い。

なるべくペーパーレスな生活を心がけている私にとっては、いずれも魅力的なことばかりです。

 

ただ、もう少し詳しく調べてみるうちに、「電子帳簿保存を実現するためのハードル」も見えてきました。

 

 

ハードル1:税務署に事前申請が必要

こちらのページによると「スキャナ保存を開始する日の3ヶ月前までに申請する必要がある」そうです。

最初に一度届け出るだけではありますが、それにしても助走期間が長すぎるんじゃないでしょうか。。。

 

 

ハードル2:スキャンは3日以内に

こちらのページによると、小規模企業者(個人事業主など)は領収書などをもらってから3日以内にタイムスタンプ を付与する(その前には当然スキャンもする)必要があるそうです。

何週間も財布に入れっぱなしにしていてはいけないのです。

よって、長期出張中には「スマホで撮影」してでも、とにかく3日以内に画像データにしてタイムスタンプを付けろということですから、正直、慌ただしくなりそうな気がします。

 

 

ハードル3:電子帳簿保存に対応した Freee!の料金プランが高い

こちらのページによると、「個人事業主用の料金プラン」の中で「電子帳簿保存」が使えるのは「年額39,800円のプレミアム」プランだけとなっています。

これは、私が今利用している「スターター」プラン(年額9,800円)の4倍に相当しますので、微々たる売上しかない個人事業主としては、ちょっと二の足を踏まざるを得ません。

 

 

ハードル4:税理士の定期検査が必要

これが最大のハードルかと思います。

こちらのページによると、「領収書をもらって、スキャンして、タイムスタンプを付与する」のを全部同じ人がやる場合には(たいていのフリーランスは、こうだと思いますが)、「1年に1回以上税理士などの税務代理人検査してもらう必要がある」んだそうです。

Freee!の料金プランをアップグレードしなければいけないのはまだ理解できますが、それに加えて税理士さんまで投入するとなったら、何のためにクラウド会計ソフトを使って自力での確定申告を目指しているのか、もう分からなくなってきます。

まるで「クルマの免許を取ったら、月に1回は必ずタクシーに乗らなければいけない」みたいな。w

 

 

まとめ

ということで、「領収書などの7年間保存をやめる」ために払う代償は決して小さくないことが分かりましたので、今後もシコシコと紙と格闘していきたいと思います。

 

 

 

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