会社での勤続期間が25年を超えてきた頃からでしょうか、「今後の自分」を考えることが多くなってきました。(第二の思春期みたいなもんだったかもしれません。w)
その当時の私は、それなりの役職に就いていて、収入も世間一般の相場と比べれば恵まれてもいましたので、周囲からは「早期退職を考えているような人物」とは見なされていなかったと思います。
それに、新卒からずーっとお世話になっていた会社でもありますし、ポジション的には経営陣と中間管理職をつなぐ立場でもありましたから、上下両方から「えっ? あなたが辞めるってどういうこと?」と集中砲火を浴びることも予想できました。
要するに退職するためには結構労力をかけざるを得ないことも覚悟の上だったということです。
そこまでして退職をする以上、なんで辞めたいのか? 何か仕事上の不満があるのか? 健康上の理由か? 辞めてからどうするのか? などなど、自分としても明確な回答を用意しておく必要があるだろうと考えました。
きっかけとして大きかったのは、やはり「40代・後半」という当時の年齢でした。
もうすぐ50歳になる。
就職してからほぼ30年。
あと30年経ったら、自分は80歳になっている。
それって、ほぼ男性の平均寿命じゃん。 死んでるじゃん。w
という感じで「どう考えても人生の折り返し地点に来ている」ことを強く意識した途端に、「辞めてみるって方法もあるよね」という考えが頭に浮かんで来たのです。
まぁ、サラリーマンならば「こんな会社辞めてやる!」と思うことなど何百回とあるのですが、当時はなぜかそういう後ろ向きな「辞めてやる」ではなく、「辞めてみたらどうなるんだろう?」というような、ちょっと肯定的で、しかもワクワク感を伴った発想だったと思います。
今から振り返ると、その時に考えていた「辞めた後にしたいこと・すべきこと」は、すべて後づけだったかもしれません。
人に問われれば「○○をしたい」「○○をしなければいけない」などと答えていましたし、そこに嘘はないのですが、ぶっちゃけでいうと「50歳になるから、辞める」以外の理由はなかったような気もします。
まぁ、所帯を構えていないからこそできたことかもしれませんし、多少の蓄えがあったことなども退職する決断の後押しをしてくれたとは思います。
しかし、人生の残り半分の時間をどう使うのかを考えていけば、たとえ独身であろうとも、仮に億万長者であろうとも「来月で辞めよう」などと即決できるものではありません。
とりわけ自分の場合、いろいろな情報を収集し、考えうる限りの脳内シミュレーションを行なうことが半ば癖になっているため、決断に時間もかかりがちです。
ということで、「50歳になるから辞めたい」と思ったあとで、様々な角度から「ホントに辞められるのか?」を現実的に検討することになったわけですが、それはまた次回にでも。
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