フリーランス•50代独身男の賃貸物件お引越し。【その4:内見前の手続き編】

After/リタイア後
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27年ぶりに内見してみて、昔とはずいぶん事情が異なる点がいろいろありましたので、整理しておきます。

 

内見の前。

かつては、「空いてるお部屋は、こことここです。オーナーさん(あるいは管理会社)から鍵を取り寄せるんで、2つまとめて、いついつの内見でどうですか?」「気に入ったのなら、手付金をもらいます。手付金をもらえないと、このあと他の人から先に申し込みがあれば、そっちに回しちゃいます」ってなスタイルでしたが、前回書いたように「退去通知があったら、すぐ募集をかける。内見せずに(させずに)契約する(させる)」というやり方が一般化しているためか、内見の手前でいろいろやることがありました。

 

まず申込書を書かされた。

  • 不動産仲介業者さんに行ってすぐに書かされる「現在どこそこに住んで、こんな仕事していて、こんな物件を探している○○という者です」という来店客カードのレベルではなく、その物件を借りるために必要な「入居申込書」を、内見よりも前に書かされました。

  • これを「先行申込」と呼び、同時に入居審査もされますので、年収や緊急連絡人(保証会社を使わなければ連帯保証人)などの情報も、このタイミングで提供することになります。

  • ここで先行申込の一番手になり、あわせて入居審査に通れば、後日の内見をしてもしなくても、晴れて入居できるというしくみらしいです。(当然ですが、二番手以降の申込だと、借りられる可能性は激減します)

  • 「先行申込して、部屋のクリーニングなどが終わってから内見した際に、『え〜、こんなに天井低いの? これで本当にクリーニング終わってるんですか? おまけにコンセントの数が少なすぎる…』など、図面では分からなかった点が気になったら、そこでお断りしてもいいのか?」と尋ねたところ、「可能ですよ。あまりありがたくはないですが…」というニュアンスで回答する仲介業者さんが多かったです。

  • ちなみに、これはれっきとした「入居申込」ですから、いくら内見するための一過程とはいえ“複数物件に対して同時に申し込む”のはご法度だそうです。まぁ、複数の人間に同時にプロポーズするようなもんですから、確かにオーナー側にしてみれば「ふざけんな」な行為ではありますよね。

  • なお、「先行申込 → 内見 → やっぱりやめときます」となっても、金銭的なペナルティは発生しないとのこと。

フリーランスの入居審査。

  • 「退去前です → まだ内見できません → 先行申込しておけば部屋を押さえられます」というのは、絶対そこに住みたい!というぐらいの物件だったらありがたいんでしょうが、「まず内見してみないと始まらないよね」と考える私のような人間にとっては、「ここで審査までされるわけ? 保証人とか連絡人に了解取っておかなくちゃいけないわけ?」などと、面倒なステップでしかありませんでした。

  • しかも、“ちゃんと家賃を払える人かどうか”を審査されるのですから、収入とか所得を証明する必要もあるわけです。

  • 私のようなフリーランスの個人事業主の場合は、源泉徴収票がありませんから、「最新の確定申告書のコピー」を求められることが一般的だそうです。

  • さらに私は、開業から数年程度で、業績がまだ本調子でないこともあったので、仲介業者さんと相談した上で「個人口座の残高」が分かる記録を複数提出することにしました。(私の場合、残高証明書などではなく、ネットバンキングの残高画面スクショや口座明細PDFなどで大丈夫でした)

  • また、残高額の目安としては「月額家賃の24ヶ月分。ただしそれだけで審査が通るわけではなく、あくまでそのくらいあれば審査の土俵に乗れる」ということでした。

  • いずれにせよ、「たかが部屋を内見するだけで、ここまでしなきゃいけないワケね」感が満載で、かなり辟易してしまったのが正直なところです。

「先行契約」ってのもある。

  • さらにさらに、内見前の「先行申込」があるだけでなく、最終契約までできてしまう(やらされてしまう)「先行契約」というしくみもあるそうです。

  • これは一気に契約(申込・審査含む)までいきますから、仮に先行申込をしている人がいたとしても、それらをすべて蹴散らして一発大逆転でその部屋に住めるようになります。(よって、先行申込の一番手になれたとしても、この大逆転を考えれば安心はできないというわけです)

  • もちろん、れっきとした「契約」ですから、そのあとに内見(入居)してから「気に入らない部分が見つかったので、やっぱりやめます」はできないそうですし、できたとしても金銭的なペナルティが発生するとのこと。(違約金ってやつですね)

  • ある仲介業者さんは、「先行契約までいってから『キャンセルします』となると、こちらとしてもオーナーさんや管理会社さんからの信頼を失いかねないんです。大手の管理会社さんの中には『おたく、先行契約後のキャンセルが多いから、物件の仲介をしばらくお願いしないことにしますね』って圧をかけてくるところもありますから…」とおっしゃってましたし。

  • いずれにせよ、借り手側としても「違約金を払いさえすれば、契約後でもキャンセルしてもいいんでしょ?」などと開き直ったりするのは控えるべきだと思いますし、そうなる心配があるなら「事前に内見できない物件は選ばない」ようにするしかないんだと思います。物件の選択肢が狭まるので、いささか不本意ではありますが。

まとめ。

この「先行申込・先行契約」は、「転居期日が迫っている」「遠いので内見に行けない」「あの新築物件は完成したら絶対に住みたい」などの事情があればありがたいしくみなんでしょうが、私のように「中古物件でいい。そのかわり、内見もせずに借りるなんてあり得ない」という人間にとっては何のメリットもなく、ただ面倒なシステムとしか言いようがありません。

まぁ、同じ仲介業者さんであれば、2件目・3件目の物件紹介を頼んだとしても、各種個人情報の提出は1回で済むのかもしれませんが、こっちだっていい部屋を探したいので複数の会社に相談し、あちこちから内見(≒先行申込)の打診をもらうこともあるわけです。

すると「1件目は結局先行契約に追い抜かれてしまって破談となり、2件目は別の仲介業者さん経由での紹介になってしまった。自分の資産残高や確定申告などの超重要個人情報が、こうしていろんな会社に出回っていくんだなぁ」となるわけで、もちろんしっかり管理していただけると信じてはいるものの、正直なんだかなぁという気持ちにもなりました。

長くなったので、実際の内見については、また改めて。

 

【参考】

  • リクルートさんのSUUMO(スーモ)。↓
  • LIFULLさんのHOME’S。↓

 

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