私の資産管理・運用遍歴〜その12:個人FPへの相談期

私の資産管理・運用遍歴〜その12:個人FPへの相談期 Money/お金
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「サラリーマン時代に蓄えたなけなしのお金を、この先どう使っていくか」をあれこれ考えて実践してきた行動記録の12回目です。

前回は、「早期リタイアした後で、今後の収支見込みを精緻化してみたら『このペースで暮らしていければ100歳終了時点まで資産は持ちそう』という結果になった」ところまでお伝えしました。

私の資産管理・運用遍歴〜その11:資産グラフの精緻化期
私の資産管理・運用遍歴〜その11:資産グラフの精緻化期
「サラリーマン時代に蓄えたなけなしのお金を、この先どう使っていくか」をあれこれ考えて実践してきた行動記録の11回目です。 前回は、「とあるIFA(金融商品仲介業者)さんからの『貯蓄の9割以上を、投資信託(ファンド)で一気に運用しましょう』と...

ただし、「資産のほぼ全てが日本円の普通預金」である状態は見直した方が良いだろうと考え、いろいろググった結果、個人で開業しているファイナンシャルプランナーさん(FPさん)と出会うこととなりました。

今回は、そのお話です。

FPさんのプロフィール

このFPさんは、私より5〜6歳ほど年上で、都内某所にこじんまりとしたオフィスを構えています。

独立開業してから10数年といったところでしょうか。

実際にお会いしてみると、こざっぱりとした清潔感のある方で、オッサン二人が狭いオフィスで打ち合わせしていても息苦しくなることもなく、好感が持てました。

(見た目のの小ギレイ感は、やはり対面営業においては重要なポジティブファクターになるんだと実感しました)

好印象の最大要因は「分かりやすい料金体系」

このFPさんを気に入ったポイントは、当然「見た目」以外にもありまして、営業方針・料金体系が明快なことが最大の理由だったと思います。

例えば、

  • 保有資産の現状分析キャッシュフロー表の作成、希望する生活設計を実現するために必要な資産運用の方針アドバイス、ローリクスからハイリスクに至る資産配分設計ポートフォリオづくり)、ミドルリスク以下の金融資産・実物資産の具体的な提案などに対して、1年間の相談料として◯万円を支払う。(相談回数は制限なし
  • ハイリスクな金融商品への投資サポートとして、具体的な投資商品の提案を行ない、資産の増価額の◯%を成功報酬として支払う。
  • 実際のコンサルは、顔の見えない他者にアウトソーシングすることなく、このFPさん自身がすべて対応する。
  • 成功報酬が見込める「ハイリスク金融商品」への投資割合を多めにするなど恣意的なポートフォリオづくりはしない。

こんなあたりが、「信用できるかも」と感じ始めたきっかけでした。

とりわけ信用できたのは、ハイリスク系の投資アドバイスに対する「成功報酬型の料金設定」です。

例えば、以前相談に乗ってもらったIFAさんは「販売手数料で儲ける」方法を採用していましたが、これは、顧客が実際に儲かったかどうかに関係なく、顧客が商品を買いさえすれば仲介役として手数料を受け取れるわけですから、顧客側には「ムダな買い物をさせられているんじゃないか? しかも今のところ損してるし…」という疑念の生まれる余地が付きまといます。

しかし、このFPさんは「投資によって顧客の資産が増えた時にだけ、そのうちの一定割合をもらう」という成功報酬スタイルを採用しているので、「自分が報酬を得るためには、実際に顧客を儲けさせなければならない」ということになり、提案する商品選び購入タイミングの見極めにも真剣に対応していただいた印象があります。

ということで、今のところ、このFPさんには全幅の信頼をおいておりますが、最終的にどんな提案をもらったのかを(差し障りのない範囲で)以下にまとめてみます。

【注】本記事は、このFPさんのPRが目的ではありませんし、私が受けた資産運用提案も、個別性の強いものですから、FPさんの法人名だけでなく、具体的な金融商品名や投資金額などは伏せさせていただきます。

資産配分(ポートフォリオ)の方針

まずは、「そもそも」論から。

既に早期リタイア済みで、この先のライフプランが固まっている(動かせない)人が資産運用する時、不確定要素の強い商品の割合を高めるのは(FPとしては)反対。

また、資産を切り崩すだけの生活だと、将来ストレスを生む可能性が高い。

よって、年金以外でも収入を得られるようにしておいたほうがよい。

あなた(←私のことです)の場合、最大のリスクは「年金減額」と「インフレ」と「自身の健康」。

その上で、100歳ぐらいまで資産を持たせられたら、それが最善のシナリオとなる。

よって、これから医療保険を考えるぐらいなら、将来認知症になった時に介護付きの老人ホームに入れるぐらいのお金を残すことを考えるべき。

自分が漠然と不安に感じていた点を、具体的に指摘されてしまいました。

ありがたいことです。

提案された資産配分(ポートフォリオ)

上記をふまえ、以下のような資産配分を提案されました。

ローリスク資産は、全資産の約3割
内訳は、日本国債現金(日本円)

ミドルリスク資産は、全資産の約6割
内訳は、実物資産(国内不動産投資)海外債券
(ただし国内不動産投資は都内に限定すること)

ハイリスク資産は、全資産の約1割
内訳は、海外株ETF

それぞれのリスクレベルにおいて「何割まで」と上限(目標値)が設定されているので、「実物資産を買えるだけ買ったほうがいいのか?」とか「投資信託ほぼ全資産を突っ込めと提案されて困ってます」みたいなことで悩まなくて済むようになったのが、一番の収穫だったと思います。

もう少しイメージが湧くように、資産配分をマトリックス表の上で分解してみましょう。

各マス目内の上段が提案前の実態下段が今回提案された配分比です。
(青字は減少する部分、赤字は増加する部分です)

国内通貨 外国通貨
債券 株式 実物 現金 債券 株式
ロー
リスク
10%
→10%
88%
20%
ミドル
リスク
1%
→1%
0%
49%
0%
10%
ハイ
リスク
1%
→1%
0%
9%

ポイントは、

「これまで『試し買い』によって保有した国内通貨建ての債券や株式には、手をつけない(これ以上増やさないが、減らしもしない)

「その上で、日本円の現金に偏重していた資産配分を見直し、ミドルリスクとハイリスクに振り分ける」

「資産全体のほぼ半分を実物資産(不動産投資)とし、貸付収入を得る」

「さらに、これまで保有してこなかった外貨建て資産約2割保有する」

といったあたりかと思います。

もちろん、この配分がベストかどうかは分かりませんし、他のFPさんに聞けば別の答えが返ってくるのかもしれません。

しかし、少なくとも自分の中に「指針」を持つことができましたので、今後いろんな資産運用情報に遭遇しても、そのたびに翻弄されなくて済むようになったというのは、精神的に大きな安心感があります。

このFPさんからの資産配分提案、そしてその提案に従ってミドルリスク、ハイリスクに当たる部分の資産を増やしていった場合、下記の「精緻化したグラフ」がさらにどう変容していくのか、その辺を次回で触れられたらと思います。

どのくらい改善(あるいは悪化?)するものでしょうか。乞うご期待。

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