そもそもの機能
クラウド会計ソフトを使うと、事業用として連携登録しておいた銀行口座やクレジットカード上で取引が発生した時に、その日付や金額、取引先などの利用明細を自動で取得し、過去データからAIを使って勘定科目などを推測し、日々の記帳・仕訳作業を助けてもらうことができます。
具体的には…、
- 「事業の決済用として、このクレジットカードを使う」と決める。
- そのクレジットカードの利用明細を確認できるwebサービスのID・パスワードを、クレジットカード会社から取得する。
- そのIDとパスワードを、クラウド会計ソフトに連携登録する。
- そのクレジットカードで経費となる買い物をする。(or公共料金の決済をする)
- カードの利用履歴(購買記録)が、加盟店からクレジットカード会社に送られる。
- クレジットカード会社の「利用明細確認webサービス」上に、その履歴が反映される。
- クラウド会計ソフトが、そのwebサービスに定期的にログインし、新規の利用履歴がないかを確認する。
- 新規の履歴があれば、クラウド会計ソフト側のデータベースに取り込む。
- これまでの履歴を参考に、取り込まれた取引の勘定科目を推測して記帳・仕訳作業をする。
- 「この記帳・仕訳で合っているか」をユーザーが確認し、最終登録する。
こんな流れになります。
これによって、個人事業主は日々の資材購入などの際に極力クレジットカードを使うことで、手入力による記帳・仕訳から解放されるのです。
しかも、日付や金額の転記ミスもありません。
なんとすばらしいのでしょう。
唯一の難点
基本的に「ほっとけば記帳・仕訳される」のですから、こんな楽なことはないのですが、「年末(期末)に使ったクレジットカードの利用履歴が、クラウド会計ソフト上に反映されるのに時間がかかり、確定申告の書類が最終的に整うのが、申告受付開始(2月中旬)の直前になる」というケースがあります。
私の実例でご説明すると、こんな感じになります。
事業用に契約した携帯電話の料金を、クラウド会計ソフトに登録した事業用クレジットカードで毎月支払うことにした。
↓
この携帯電話会社では「毎月20日に、前月分の利用料金がまとまる」ことになっている。
↓
なので、期末(12月分)の料金情報がクレジットカード会社に届くのは「1月20日」。
↓
このカード会社が設けた、私のクレジットカードの締日は「毎月13日」。
↓
よって、さきほどの携帯料金情報は1月13日の締日には間に合わず、翌月の2月13日の締日まで回される。
↓
クラウド会計ソフトの定期チェックで新規取引として取り込まれるのも「2月13日以降」。
↓
2月13日以降、ようやく経費の全取引データが出揃い、申告書類に反映できる。
という具合です。
他の月であれば、カード利用履歴が翌々月にずれ込んでも特に問題はないのですが、12月分の利用履歴(=経費)を2月中旬まで待たないといけない、すなわち、それまでは1年間全体の帳簿が締まったことにならないわけですから、ちょっとヤキモキするわけです。
2月13日〜2月17日が最終仕上げ期間
申告時期は、前年1月1日〜12月31日の分を翌年2月16日〜3月15日の1ヶ月間で行なうことになっていますが、今年は2月16日が土曜日に当たるため、2月18日が申告時期の初日になっています。
数字を取りまとめるこの手の作業は、決して嫌いではありません。
しかし、締め切り日のギリギリまで寝かせておくのは大嫌いなので、できれば初日に、サクッと電子申告してしまいたいと考えています。
となると、全経費がまとまる2月13日から2月17日の間で、申告書類の総仕上げをすることになります。
今日で1月も終わりですから、2月13日までは、あと2週間。
この間は、各種申告データのうち、経費以外の部分について重点的に確認しておこうと思います。
【注】
クレジットカードの利用規約では、
「事業用途で使うなら、事業用のカードを作ってね」
と謳われており、プライベート決済用で発行したカードで事業用の支払いをするのはNGだったりしますので、その点はご留意下さい。
(私は、ビジネスカードを作りました。何事も形から入るのが好きなので。w)
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