今年もまた、年に一度の確定申告のシーズンがやってきました。
私にとっては(たしか)9回目なので、「ベースとなる日々の記帳・仕訳・申告書下書きをFreeeで行ない、最終的に確定申告書作成コーナー(以下、「作成コーナー」)からe-Taxで電子申告する」という作業フロー自体には馴染んできましたが、いまだにどうにも慣れないのが「投資信託やETFの譲渡や配当を、どう申告すればいいのか」というところです。
いくらググっても要領が得られず、過去には税理士さんに有料でスポット相談にのってもらったこともあるのですが、「今年は◯円の黒字(とか赤字)だから、こうしましょう」などと毎年相談料をお支払いするのにも抵抗があるわけでして。
そこで今回(2025年分)、初めて生成AIのGeminiに頼ってみました。次回以降のために備忘メモを残しておきます。
(以下の知見には不正確な点が含まれている可能性があります。それを前提とした個人的な経験や評価となりますので、ご留意のうえご覧ください)
(これまで)困っていたこと
- 証券会社で開設した「特定口座(源泉徴収あり)で発生した譲渡益や配当」は、本来申告する必要はないらしい。
↓ - ただし、他の所得などで損失がある場合、あえて申告することでトータルの所得を少なくし、節税につなげられるらしい。
↓ - しかしFreeeの申告書作成画面では、「総合課税にする場合はここに入力、分離課税にするならこっちに入力」という案内しかなく、どの証券会社の・どの所得(譲渡とか配当とか)を・どっちの課税側で入力すべきなのかがよく分からない。
それでも見よう見まねで入力すれば、もっともらしい申告書が生成されるけれど、その申告がお得なのか、もっと言えば間違っていないかどうかすらよく分からない。
↓ - 国税庁の確定申告書作成コーナーでは、証券会社からダウンロードした「年間取引報告書の電子ファイル(xmlファイル)」を読み込ませれば、入力ミスは起きない。
その上で「配当分を総合課税にするか分離課税にするか」を選べば、各所得が適切な課税方式で申告できる。
(しかも総合課税が選択できない譲渡所得は、ユーザーが「総合」を選んでいたとしても勝手に「分離」側に振り分けてくれるのでその点も安心)
↓ - その結果、複数の証券会社分の譲渡・配当所得の全てを正しく計算して申告書に反映してくれるし、「所得税がいくらに抑えられるか(赤字だったらいくら還付されるか)」が確認できる。
↓ - しかし、投資信託などの譲渡益・配当を申告書に含めることで、所得水準が上がってしまい、「所得税の節税効果」以上に「住民税と国民健康保険料(社会保険料)の負担増」を招き、トータルで見れば「申告しなければよかった」という事例が多発しているらしい。
しかも、住民税・社会保険料の額が判明するのは6月ごろであり、そのタイミングでは取り返しがつかない。
↓ - ということで、確定申告書を作成するこのタイミングで、所得税だけでなく住民税・社会保険料まで加味した形で「譲渡・配当を申告するかどうか。申告するとしたら、どれを・どの方式で」までを包括的に検討したい。というか誰かに教えてほしい。
困っていたことの事情説明が長くなってしまったので、Geminiにやってもらったことはなるべく端的に整理します。
Geminiに投げた情報
その1:仮作成の確定申告書(PDF)
- 作成コーナーで、「年間取引報告書」以外の情報を入力し、譲渡所得・配当所得を全く含まないプレーンな申告書を仮作成する。
- 第一表から第四表までのうち生成された分をPDFで保存。
(作成データも当然保存) - PDF内の住所・氏名・電話番号・マイナンバー・口座情報などの個人情報をすべて「すみ消し」。
(すみ消し後、念のため自分の名前を検索し、ヒットしないことを確認)
その2:年間取引報告書の内容(ベタ打ちテキスト)
- 作成コーナーで「保存データを利用して作成」 → 「提出方法の変更」へ進み、xmlファイルを読み込む。
(「作成再開」からだとxmlファイルを読み込むステップにたどりつかないので要注意。詳しくはこちら)
(複数社分のxmlデータがあれば、それらもすべて読み込む) - そのまま「特定口座年間取引報告書の一覧」まで進み、「読み込んだ電子データ(xml形式)」リストに並ぶ証券会社の「訂正」を選択。
- すると、「特定口座年間取引報告書データの内訳(=xmlファイルの中身)」が表示されるので、全文コピーしてテキスト保存。(念のため、折りたたまれている「配当等の額の詳細」欄も展開表示してから全文コピー)
- 証券会社が複数あれば、そのぶん繰り返し、コピーしたベタ打ちテキストを合体させる。
(1社あたり20行ぐらいの箇条書きテキストになるので、それぞれに「証券A社、証券B社」というサブタイトルをつけながら羅列)
その3:Geminiへのプロンプト(質問文)
だいたい以下のような感じ。
◯◯市在住の◯◯歳。
確定申告書作成コーナーで2025年度の所得税申告書を作成中。
証券各社からの年間取引報告書のxmlファイルは入手済み。
「特定口座で運用している投資信託やETFや債券などの譲渡所得や配当所得を申告するかしないか。
また、申告するとしたら、配当所得を総合課税にするか分離課税にするか。あるいはいずれかの所得だけを申告するか」などを考えてほしい。ポイントは、所得税だけでなく住民税と国民健康保険料まで加味した上で、トータルの負担を最小限に抑えられる組み合わせを見つけること。
できれば住民税非課税世帯が狙えるかどうかも精査してほしい。このあと、「譲渡所得・配当所得分を含まない申告書のPDF」と「証券会社xmlファイルのベタ打ちテキスト」を送ります。
※当初は「申告書の中から、精査に必要な金額情報を伝えるので指定して」というトーンにしていましたが、やりとりがめんどくさくなったので個人情報をマスキングした申告書PDFを丸ごと提供しちゃいました。
Geminiからの回答結果
詳細をお伝えするわけにはいきませんが、回答は以下のようなものでした。
- (A証券・B証券の)配当所得は「総合課税」で申告しましょう。なぜなら(以下略)。
- B証券の譲渡所得は「申告しない」にしましょう。なぜなら(以下略)。
- C証券は、譲渡・配当の両方を申告し、損失と利子を相殺させましょう。それによって(以下略)。
- このやり方で証券会社分を申告すれば、あなたの所得税は◯円安くなり、住民税は◯円お得になり、国民健康保険料は◯割軽減されます。
とのこと。ありがたや。
念のためのご注意
- 私はこの回答以外の判断材料を持ち合わせていないので、当然この御宣託通りに申告してみたわけですが、お得額が本当に正しいのか、これ以上にお得な方法がないのかなどなど、少なからず心配な点はあります。
住民税額と国民健康保険料額の決定通知が届く6月を、期待半分・不安半分で待ちたいと思います。 - もっと適切なプロンプトとデータを提供すれば、Geminiの反応が変わっていた可能性もあるような気がします。私はそこまでの探究心がなかったので、このレベルで良しとしました。
- Geminiから回答を得たあと、「申告書PDF内から、私の個人情報を確認できたか?」と聞いてみましたが、「確認できなかった。それ以前に、あなたから自主的に提供された居住自治体と年齢以外の個人情報は税額の試算に不要なので、個人情報があったとしても一切使用していない」という主旨のお返事がありました。
ただし、私は念には念をいれ、要約レポートを生成してもらったあと、当該チャットを即削除しておきました。
ということで、これら私の経験を皆さんが真似をなさり、将来何らかの不利益が生じたとしても、こちらとしては責任は負えませんので、ご承知おきください。
(何か起きても、自分のことだけで精一杯ですので 汗)
「ふーん、こういう人もいるんだねぇ」レベルでお読みいただければ幸いです。
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