先日、早期退職・早期リタイア後初の普通自動車運転免許の更新に行ってきました。
サラリーマン時代には平日に出向くことが難しく、土日ばかりを使って更新していましたが、今回はそのような曜日の縛りもなかったので、初めて平日に行ってみたわけです。
結果、過去とは比べものにならないほどスムーズに更新が終了しました。
大まかな更新の流れ
- 11時20分
- 通勤ラッシュを避け、ゆとりを持って鮫洲運転免許試験場に到着。
- 到着後のフロー
- 1階・総合受付。待ち人数は2名のみ。既存の免許証と更新通知ハガキを提示 → 更新申請用紙を発行してもらい、記入台で必要事項を書き込むよう案内。
- 申請用紙に必要事項を記入。
- 手数料支払い窓口に移動。待ち人数は1名。更新手数料を納付。
- 暗証番号端末に移動。待ち人数はゼロ。暗証番号(2種類)を登録。番号が印字された用紙を受け取る。
- 視力検査室に移動。待ち人数は5名程度。「丸の開いている方を答える」タイプ。2問のみ。
- 申請窓口に移動。待ち人数は7名程度。申請用紙、既存の免許証、更新通知ハガキを提出 → 2分ほどで名前を呼ばれ、穴を開けられた古い免許証と講習票を受け取る。
- 写真撮影室に移動。待ちは1名。髪型を整える間もなくあっという間にパシャリ。(ここまですべて1階)
- 2階へ。講習受付窓口にて講習予約。待ち人数はゼロ。講習開始時刻、講習室番号を書き込んでもらう。
以上、講習前の一連の手続きがたった20分で完了してしまいました。これまでの最短記録です。(土日だと、1時間以上かかるのがザラでしたから)
参考情報
- 講習室では「フタ付きのボトルに入った飲み物の持参・飲用OK」です。
- 東京都受動喫煙防止条例により、1階・2階にある屋内喫煙所は「2019年7月1日」をもって閉鎖されるそうです。その後は屋外の喫煙コーナー(あったっけ?)を利用することになるのでしょう。
今回の講習で感じたこと
最近の試験場の方針なのか、あるいは担当者個人のキャラクターなのかは分かりませんが、講師さんの語り口は実に低姿勢なものでした。
今回、私は訳あって2時間の講習を受けたのですが(理由は内緒)、講師さんは開口一番、
「長丁場なので皆さんお疲れになるでしょう。眠くならないように私も精一杯頑張ってお話しします。それでも疲れてきたら、どうぞ肩や首を回してリラックスして下さいね。また1時間経ったあたりでトイレ休憩も取りますからね。その前にどうしてもトイレに行きたくなったら、おっしゃって下さい。(遅れて入室してきた人に対して → )あ、始まったばかりですから今からでも大丈夫ですよ。どうぞ空いている席にお座り下さい。皆さん、空調の具合はどうですか? 暑かったり寒かったりしませんか?」
などと、至れり尽くせりな対応をなさっておりました。
前回とはまるで違います。
また、講習の後半では「安全運転自己診断」をやらされました。(前回もやったかどうかが定かではなく…)
- 「運転中に眠気を感じることがある」などの文章が30個並んでいる。
- あまり深く考えず、直感で「自分にあてはまると思えば◯、当てはまらなければ×」をつける。
というスタイルのものです。
講師さんの読み上げに合わせて回答していくのですが、一概に「○が多いと立派なドライバーで、×が多いと危ない人」と推測できてしまう単調な設問の作りにはなっておらず、実によく出来ていると感じました。
じゃぁ、どういう具合に判定が進むのかというと…、
- 用紙を折り返し、裏面から出てきたB欄の◯×と、A欄に書いた自分の◯×を照合する。
- A欄・B欄の◯×が一致した設問については、C欄に◎をつける。
- このC欄の◎がどこにどのくらい付くかで、自分の安全運転についてのウィークポイントが分かる。
という流れになっており、“意図的な模範回答”がしづらい仕掛けになっているのです。
で、30問は6問ごとのブロック(要素)に分かれており、全部で5つのブロックで自分の運転特性が分かるようになっています。
つまり、◎の多くついたブロックが「要注意ポイント」というわけです。
参考までに、私の判定結果をご紹介しておきます。
まずは「自信と慣れ」のブロック。
「◎が多い人ほど、過信や慣れによる運転や速度違反をしやすい傾向にある」そうで、私はこんな状態でした。
次は「集中力」ブロック。
「◎が多い人ほど、周囲に気を取られて脇見をしたり、考え事をして運転に必要な集中力を欠く傾向にある。前方不注意による事故の傾向もあり」だそうです。
続いて「注意力」のブロックです。
「◎が多い人ほど、注意力が低下したり、安全確認がおろそかになる傾向がある。安全不確認などを原因とする事故の傾向もある」とのこと。
4つめのブロックは「安全意識」。
「◎が多い人ほど、法令遵守や安全運転に対する意識が低下する傾向にあり、交通事故の危険性も高くなる」らしいです。
最後は「慎重さ」をあらわすブロックです。
「◎が多い人ほど、運転経験や勘に頼り、慎重さを欠く運転をする傾向にある。そのため『ながら運転』をする傾向にもあり、事故傾向も高くなる」んだとか。
で、私の「慎重さ」チェックは…、
まさか自分の運転に慎重さが欠けているとは、正直、これっぽっちも考えたことがありませんでした
あまりに意外だったため、
「ここの文章で◯か×を尋ねられたら、◯にならない人などいないだろうに。あそこの文章は、どう考えても×と答えるだろ。そう書かない人は自分を良く見せようとする偽善者だけだろ。そもそも設問が良くないんだよ、ったく」
などと5秒ほど憤ったりもしましたが、心理学者が監修した自己診断ツールらしいですし、これによって免許の更新が不可になるわけでもないので、科学的なご宣託としてありがたく頂戴し、今後の運転の教訓とすることにした次第です。
最後に、配布された教本についても一言。
交通教本では、昨今社会問題化している「あおり運転」についても言及されています。
私の認識では、あおり運転は「意図的かつ故意でしか起きえない悪質な危険運転行為」なのですが、それが「免停」レベルで済んでしまっていいんでしょうか。
なおこのページには「こんな行為が『あおり運転』に該当し、それがどんな法令違反になるのか」という表が載っています。
さらに欄外には、申し訳程度にこんな補足説明もありました。
- これらの悪質・危険な行為が有形力の行使と認められる場合は、暴行罪(刑法第208条)が成立する場合があります。
- 「あおり運転」により他人を死傷させ、または事故を誘引した場合は厳しく処罰されます。
つまり、
「目に余るようなあおり運転をすれば、暴行罪に問われることもあるし、人がケガしたり亡くなったりすれば厳しく罰しますよ」
ということなのですが、実に腰の引けた表現だと思います。
例えば「飲酒運転」には、「運転前に誤ってウィスキーを飲んじゃいました」という理屈は通用しません。つまり意図的かつ故意でしか発生しないわけです。それでも飲酒運転が発覚すれば、たとえ事故を起こしていなくても一発免停となり、欠格期間は最長3年にもなります。
なのに、同じように意図的かつ故意でしか発生し得ない「あおり運転」が、免停などのお手軽な行政処分レベルで済んでしまっていいんでしょうか。
「アルコール量は物理的に検知しやすいが、ドラレコで撮影でもされていない限り、あおり運転の事実を認定すること自体が難しい」という事情もあるんでしょうが、あまりにもバランスを欠いているように思います。
とっとと法改正して厳罰の対象にしていただきたいものです。
そうでないと、数ヶ月に1度程度しか運転しない私のようなチキンハートのドライバーは、怖くて運転できなくなりそうですから。
(「慎重さを欠く運転をする傾向にある」分際で、よく言えたもんですね、まったく。w)
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