「サラリーマン時代に蓄えたなけなしのお金を、この先どう使っていくか」をあれこれ考えて実践してきた行動記録の3回目です。
前回は、「マネーフォワード」のプレミアムサービスのひとつである「よそQ」を使って、早期リタイア後の資産推移をシミュレーションしてみたところまでお伝えしました。
参考までに、「よそQ」でシミュレーションした結果グラフを再度掲載しておきます。
「よそQ」のグラフによって、「リタイア後はどんなペースで資産を切り崩していくことになるのか」を確認できましたが、さらなる課題も浮き彫りになってきました。
今回は「そんな新たな課題に、どう向き合おうとしたか」をお伝えしてみます。
課題1:全ての資産を「日本円の普通預金」にしていて大丈夫か?
これは、グラフを見て分かる話ではないので、ちょっとイレギュラーな課題ではありますが、預金金利が限りなくゼロに等しい普通預金にお金を寝かせておいても、資産など増えるハズもありません。
しかも、ひたすら蓄えを切り崩していくだけですから、とてもじゃありませんが資産運用などと呼べたものではありません。
かといって、「じゃぁ株でも買えばいいのか? それとも投資信託か? はたまた債券か?」と自問しても、私には判断できる知識も経験もありません。
加えて言えば、普通に「日本企業」の株を売り買いしているだけでは、投資対象が「普通預金からリスク型の商品にスイッチするだけ」であり、「日本円をベースとした資産しか持てていない」ことに変わりはないような気もします。
じゃぁ、日本株の代わりにどの国の金融商品を買えばいいのか? となると、ますます見当がつかなくなります。
いずれにせよ、この領域については別途「専門家」に頼るしかないと判断し、自分1人でやみくもに情報収集するのは(時間のムダなので)やめることにしました。
課題2:シミュレーションの期間が短すぎないか?
前述の「よそQ」のグラフには「90歳まで」のシミュレーション結果しか表示されておらず、万が一100歳まで生きてしまった場合などを想定すると、途中で資産がショートする危険性があるにも関わらず、それが93歳に起きるなのか97歳までもつのか、が分かりません。
つまり「切り崩し方」を改善したとしても、それで資産が何年分延命できるのかが、ハッキリしないように感じました。
ということで、自分で改めて資産の増減シミュレーション表を作り、まずは「100歳が終了するまで(101歳の誕生日の前月まで)」の資産管理をしてみることにしました。
課題3:「年単位のシミュレーション」では荒すぎるのでは?
このシリーズ記事の一発目で取り上げたFPさんも、前回の「よそQ」も、キャッシュフローのシミュレーションが年単位になっているのが、どうにも気に入りませんでした。
仮に、年初で「今年の生活費は100万円でやっていくぞ」と決意したところで、実際には「ひと月当たり」にブレイクダウンして予算管理していくことになります。(おそらく、大半の人がそうだと思います)
しかも、収入や支出の内容によっては、特定の月にしか発生しないものもあるので、年間の予算額を単純に12等分して月間予算としてしまうと、後々見込み違いが発生すると思われます。
よって、資産の増減シミュレーション表は、「将来予測」も「実績管理」も、ともに月単位で金額をいじれるようなフォーマットにすることにしました。
で、出来上がった新しいグラフ
上記の「課題2と3」を解決すべく、「よそQ」の結果データを移植して作った「100歳が終わるまで、かつ月単位で資産の増減を確認できるグラフ」が下記です。
この先も、当グラフが登場する可能性があるので、若干解説を加えておきます。
- ヨコ軸が年月、タテ軸が資産額です。
- ヨコ軸の上限は「私が101歳になる直前の月」になっています。(つまり、48歳から52年間分、すなわち624ヶ月分のデータによって描かれているグラフです。
- なおタテ軸は、シミュレーションの対象期間内において保有資産が最大と推定された時点の金額を100とした「百分比」にしてあります。
- 今のところ、保有資産が最大となるタイミングは、退職金をもらったリタイア直後だとみなしています。(その時の総資産額を100%としてあるということです)
- 2014年8月に計算したこの折れ線グラフを「当初の計画値」とします。そして、今後何か新たな資産運用をした際に、これを基準にして改善したのか悪化したのかを、比較していきたいと思います。
「よそQ」でシミュレーションした際には「退職までの2年間は、昇給なし・賞与も少なめ」で計算しましたが、この自作バージョンでは、その辺を若干強気に入力したこともあり、「資産が尽きるのは94歳と7カ月目」というふうに、「よそQ」よりも少しだけ良い結果になりました。
日本人男性の平均寿命は83歳ぐらいだと思いますから、ことさら贅沢をしなければ死ぬまで安泰なような気もします。
ただ、意外に体が丈夫なので、長生きに備えて、資産が尽きるタイミングをもう少し後ろ倒ししておきたいと思います。
また、これはそもそも年金が予定通りのタイミングで、予定通りの額をもらえる前提でのシミュレーションですから、年金制度が変わってしまえば資産が尽きるのはもっと早まるかもしれませんので、全くもって油断はできません。
早期リタイア後には、このシミュレーショングラフが大きく変動するようなエピソードもあるのですが、それはまた、追い追いお伝えできればと思います。
次回は、「日本円の普通預金」以外による資産運用についてご紹介する予定です。
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