私の資産管理・運用遍歴〜その10:金融商品仲介業者との個別相談期(3)

私の資産管理・運用遍歴〜その10:金融商品仲介業者との個別相談期(3) Money/お金
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「サラリーマン時代に蓄えたなけなしのお金を、この先どう使っていくか」をあれこれ考えて実践してきた行動記録の10回目です。

 

前回は、「とあるIFA(金融商品仲介業者)さんに相談したら、『貯蓄の9割以上を、投資信託(ファンド)で一気に運用しましょう』という提案をもらって面食らい、いったん持ち帰ることにした」ところまでお伝えしました。

私の資産管理・運用遍歴〜その9:金融商品仲介業者との個別相談期(2)
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持ち帰って、まずやったこと

いつまでも一人で面食らってばかりもいられません。

帰宅後さっそく、以前作った100歳が終わるまで、かつ月単位資産の増減を確認できるグラフ」を改めて眺めながら、IFAからの提案を振り返ってみました。

横軸は期間(100歳終了まで)です。タテ軸は、シミュレーションの対象期間内において保有資産が最大と推定された時点の金額を100とした「百分比」にしてあります。

 

退職金をもらって資産額が最大となった直後に、その9割超を投資に回すのかぁ。。。」

「今のところ、投資をせずに単に貯蓄を切り崩していくだけだと94歳過ぎに蓄えがなくなる計算だが、IFAの提案通り『株価低迷の時でも資産が減らない投資信託』なのだとしたら、この折れ線グラフの右肩下がりの傾斜はもっと緩やかになり、資産ゼロとなるタイミングをさらに先送りできるんだろう、きっと。。。」

「だけど、目論見通りの運用ができず、ファンドの資産が目減りしてしまえば、右肩下がりの傾斜はさらに急になって80歳とか75歳ぐらいで資産ゼロがやってくるかもしれないし。。。」

「不摂生しまくりの生活だし、どうせ90歳までなんて生きられないだろうから、資産運用なんて面倒なことはせず、このまま切り崩しを続けて93歳まで保つんだったら、もう、それでいいんじゃね?」

「いや、そもそも発端は『人生100年時代とか言われてるし、何かの間違いで長生きすることになっても困らないように、お金に多少の余裕を持たせておきたい』っていう点だったんだから、ここは日和っちゃダメだろ。。。」

などなど、半日ほど自問自答が続き、私の考えはなかなかまとまりませんでした。

しかし、とある「投資情報共有サイト」の書き込みを発見したことで、この悩ましい状態は一気に終息に向かうことになりました。

 

 

全く同じ商品が提案されている?

私が見かけた「投資情報共有サイト」で、その投稿者は、こんな趣旨の情報を寄せておりました。

手持ちの資産が◯万ほどあるが、何に投資していいのか分からなかった。

定年を迎えるまで積立投資もやってみたかった。

そこで、とあるIFAに相談したら、「4つのファンドに均等に一括投資。加えて米国債。そして海外株式の積立ファンドをやってみるべし」という提案があった。

そうなのです。

その提案内容は、(具体的な商品名も含め)私に提案されたものと、ほぼ同一だったのです。

 

そりゃぁ、経済事情が似通った複数の人に対して「同じような商品提案」がされることもあるでしょう。

しかし、この投稿者がこれから先も働き続けるつもりなのに対して、私は既に早期リタイア済みなわけです。

しかもこの投稿者の資産総額は、私の1/6〜1/7程度だったと記憶しています。

このように、今後の生活設計資産規模もまるで異なる二人に対して、IFAさんがほぼ同一の提案をしていることに、私は大きな違和感を覚えてしまいました。

 

もちろん、別々のIFAさんからそれぞれ提案された投資内容が、偶然一緒だっただけなのかもしれませんけど、そんな「偶然の一致」の可能性よりも、「同一のIFAさんが、どんな顧客にも同じ提案をしている可能性」のほうが高いように思われてしまい、私の中の「投資意欲」は急激に冷え込んでいきました。

 

 

メールで「次回打ち合わせ」の辞退を申し出る

そこで私は、以下のような趣旨のメールを担当営業さんに送りました。

(「投資情報共有サイト」で実に似通った提案を見つけた件は、とりあえず伏せることにしました)

「提案された商品は、どれも販売手数料や信託報酬がインデックスファンドに比べると高く、そのコストを回収できるのかどうか、不安」

「『株価や市況が下がると資産が増えるタイプのファンド』も薦められたが、いくら聞いても仕組みが理解できておらず、自分で理解できないようなファンドに大きなお金を投入するのは抵抗感が高い」

「しかも『資産の9割強を一気に投資に回す』という提案は、正直面食らった」

「ということで、納得感をもって資産運用できそうにないので、今回の提案は見送りたい。ついては次回の打ち合わせもキャンセルさせてほしい。」

「資料を返したほうが良ければ、コピーなどとらずに返却する」

 

すると、すぐさま担当営業さんから「メールや電話では十分な説明ができないので、ぜひもう一度直接話し合いたい」とのレスがあり、私も「どうせ最後なので資料返却も兼ねて礼を尽くそう」ぐらいの気持ちで、IFAさんのオフィスに向かうことにしました。

 

 

ラストは、ちょっと熱いバトルを展開

数日後オフィスに行くと、担当営業さんは「前回の説明が難しかったこと」の謝罪に続けて、「株価が下がったときに上がる」2ファンドのしくみについて、再度説明をしてくれました。

以下、双方の主張を端的にまとめます。

 

私:「申し訳ないが、やはり、よく分からない。」と返答。

営:「前回提示した合成グラフは、コストを加味していなかった。今日はコストを加味したグラフも作ってみたが、それでも十分リターンが見込める」

私:「インデックスファンドのコストを見慣れてしまったので、割高に見えてしまってしょうがない」

営:「4つのファンドにどのくらいの資産を投入するか、シェアを変えたパターン別の試算も用意した」

私:「どのパターンがいいか決められない納得感のないまま始められない」

営:「値上がりが続くから早く始めたほうがいい」

私:慎重に考えたいタイプなので、急かされながら始めることに抵抗あり」

営:「あなたの今の資産と今後の支出予定額だけで考えれば、そもそも資産運用など不要な人だったと言えるかもしれない。にも関わらずセミナー・個別相談と進んできたのには、あなた自身の中に、もっとこうなりたいという思いがあったはず。それが何かを聞かせてほしい」

私:「そう言われても、今は混乱しているし、正直資産運用については悩んでいる」

営:「何が悩みのポイントか」

私:「申し訳ないが、自分でもはっきりしない」

営:(しばし失笑した後に)「販売手数料投資額については見直すこともできる。たとえば◯万円からでもいいから始めてみてはどうか」(←元々の1/100程度の額でした)

私:「申し訳ないが、今日は見送りたい」

ということで、提案書をお返しして、オフィスを出ました。

 

まともに返答できなかったこともあり、失笑されたのはやむを得ないと思いますが、それよりも私が残念だったのは、最後に「投資額を一気に減らす」ような話をされたことでした。

おそらく「資産の9割以上を一気に投資に回す」ことに私が拒否反応を示したため、「1/100からでもいい」という最後の提案につながったんだと思いますし、スモールスタートで投資に慣れてもらいたいという意図も込められていたのかもしれません。

しかし、こういう「少しでもいいから」というオファーを受けると、私などは、

「『資産の9割以上』と提案された元々の投資規模についても、『そのほうがIFAが受け取る販売手数料収入が増えるから』というのが最大の理由で、そもそもが顧客志向に基づいて合理的に算出された投資額ではなかったんだろうな」と邪推をしてしまいます。

故に、「1/100からでもいい」という、IFAさんの経営都合が見え隠れするような提案は聞きたくありませんでしたし、ちょっと寂しい気持ちになったりもしました。

こんなことなら、失礼を覚悟で「もしかして御社は、誰かれ関係なく同じ商品ばかり提案してませんか?」と素直に問いただしてみれば良かったかもしれません。

 

 

そしてまた、迷子状態

今回のIFAさんから提案された「金融資産だけによる運用」には、不安が付きまといます。

かと言って、以前お伝えした実物資産(不動産)だけで運用」することにも、何か釈然としないものを感じます。

 

それぞれの得意領域で「できるだけたくさん投資させようとする」のが資本の論理なのでしょうから、「売り物を持つ業者さん」というスタンス以外の人に相談しない限り、いつまで経っても理想的な資産の運用配分が決まらないような気もしてきました。

 

そこで、ここはいったん立ち止まり、早期リタイア後に判明した退職金などを例のグラフに反映し、最新のキャッシュフローのシミュレーションをやり直してみることにしました。

このグラフがリタイア後にどうなっているのか、最新データでブラッシュアップしてみることにしました。

 

このへんは、次回にでもお伝えできれば。

 

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