私の資産管理・運用遍歴〜その4:専門家への無料相談期

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「サラリーマン時代に蓄えたなけなしのお金を、この先どう使っていくか」をあれこれ考えて実践してきた行動記録の4回目です。

 

前回は、「100歳が終わるまで、かつ月単位資産の増減を確認できるシミュレーショングラフ」を作るところまでお伝えしました。

 

参考までに、以下が、そのグラフです。

退職金をもらった直後の「資産Max値」を100%としたグラフです。65歳からの年金支給のほかに収入はなく、淡々と蓄えを切り崩していくプランなので、94歳の途中で資産が尽きます。

 

現在の日本人男性の平均寿命(83歳ぐらい)から考えて、安心といえば安心な、不安といえば不安が残る、微妙なシミュレーションになっています。

この先、年金制度もどうなるか分かりませんし、資産の全てを日本円(しかも普通預金)で保有している点も気になります。

 

そこで、ネット上をググりまくり、個別無料相談に乗っていただけそうなプロのFP(ファイナンシャルプランナー)さんなどに、以下のような質問を投げてみました。

 

【コンディション】

48歳・男・独身(さらなる結婚予定なし・子供なし)・会社員。

資産は日本円で◯◯万円、年収は手取りで◯◯万円、負債はなし。

賃貸住まい(家賃は◯万円、住居購入予定はなし)。

50歳で早期リタイアを検討中。

今後の収入見込(退職までの給与・退職金見込み額・個人年金・公的年金など)。

今後の支出(生活費)見込(60歳まで月額◯万円、60歳以降は1割減)。

 

【質問】

90歳過ぎぐらいまでは資産の切り崩しで何とかなりそう。

ただ、この先は年金もどうなるか不安。

インフレが進んでいったら、ツラくなりそう。

日本円での普通預金」という資産運用を、もう少し積極的なものに変えていった方がいいと思うが、どこまでリスクを取るべきかも分からない。

どんな運用が妥当でしょうか?

 

質問させていただいたお相手の中には、ご自身のweb上で「無料質問歓迎」とアピールしている方もいらっしゃいましたが、面白いブログ記事を書いていらっしゃる方にダメ元でメールしてみたら丁寧なお返事を下さったというケースもありました。

もちろん、「個別相談は無料ではやってません」という方や、リアクションが全くない方もいらっしゃいました。

ということで、あくまでも「ご好意」の範囲でいただいたアドバイスではありますが、その一部をご紹介してみます。

 

 

専門家「その1」さんからのお返事

漠然とした不安を抱えるだけでなく、具体的な数字を出そうとしている点は立派。

「余裕ある生活費」「90歳ぐらいまでの家賃」「突然の病気など、イザというときの備え」を足すと、あなたの資産は「ほぼちょうど足りる額」。

言い換えれば「ギリギリの額」。

資産を積み増したいのであれば、「日本円だけ・普通預金だけ」ではダメ。これではインフレリスクにも対応できない。

ただ、老後の資金だから、できるだけ安全な運用が大事。爆発的に増やす必要もない。

間違っても新興国の株式や不動産だけにドカンと投資していけない。

特に、「土地勘」がないのに海外の不動産に投資するのは危険すぎる。

投資は、資産全体の3割程度にとどめること。

投資先は、「日本・海外の株式・債券・REIT(不動産)などが含まれる『バランス型の投資信託』にコツコツ積み立てていくのがよいのでは。

とのこと。

どのくらいの額をコツコツ積み立てればいいのかは不明ですが、個別企業の株式などではなく、「世界の株式や債券・不動産に分散投資できる投資信託」をリコメンドしていただいたのは参考になりました。

私も多少は事前チェックしていたのですが、この時の助言メールがかなり私の背中を押してくれたように感じています。

 

 

専門家「その2」さんからのお返事

「日本円の預金」中心の現状の運用は、インフレリスクだけでなく、円安リスクにもさらされる。

今後、海外生活を想定したり、国内生活のままだとしても輸入品に頼って暮らしていくことを考えれば、資産の一部は外貨で持つ方が安全。

資産内容を急に変更するのは危険だが、悠長に時間をかけていても効果が出にくいので、1年程度で資産構成を変えていくべき。

具体的には「金融資産」「実物資産」の組み合わせが現実的。

「金融資産」は、日本・先進国・新興国の3エリアごとに、株式・債券・REITを組み合わせて配分を決めていくイメージ。

商品としては投資信託やETFを使ったインデックス運用が基本。

「実物資産」は、海外不動産が中心。

為替リスクが心配なら、国内不動産でも可。

金融・実物、いずれの資産についても、それなりの金額の運用になるので、専門家に費用を払ってでもコンサルティングを受けながらやるべき。

だそうです。

「その1」さんが「土地勘もないのにやるなんて、もっとのほか」と否定していた「海外不動産投資」を、この「その2」さんは、かなり強力にプッシュなさってきました。

お金の専門家といっても、やはり人によって考え方はかなり異なるようです。

 

ただ「その2」さんも「素人判断での海外不動産投資」を推奨しているわけではなく、「フィーをきちんと払って、コンサルを受けた上で資産運用すべき」ということですから、「土地勘がなくても専門家の力を借りれば魅力的な投資対象になるよ」というスタンスなんだと思います。

まぁ、暗に「金融資産の具体的な銘柄選定や、実物資産の物件チェックなど、これ以上の助言は金を取るよ。タダで言えるのはここまでだから」と釘を刺されたということなのかもしれません。

 

 

専門家「その3」さんからのお返事

質問メールの文面から、几帳面な性格ではないかと推察。(←当たってます…w)

よって、あまりリスクを取るのを好まないのではないかと思う。(←これも当たりです)

となると、それなりの金額を今より大きなリスクにさらすのは、むしろ不安の元になるかも。

もらった将来設計や資産額の情報から判断すると、将来「要介護」状態になってしまうことが、最も「想定外の事態」だと考えられる。

であれば、それに備えて民間の「終身介護保障保険」を利用するのがよい。

「保険料として◯万円(←資産MAX値の2割に相当する、けっこうな額)を一時払いにしておけば、要介護2以上に認定されると年間220万円が給付される。

これは終身保険なので、要介護状態が続く限り受け取れる。

また、加入から10年を過ぎると、支払った保険料を解約返戻金が上回るので、将来に向けた貯蓄にもなるし、要介護時の年金としても使える。

資産の目減りリスクを抑えつつ、介護と将来の貯蓄の双方に備えることができるので、オススメ。

とのこと。

かなり、異色な提案ですし、「日本円中心の運用でいいのか?」についての回答にはなっていないので、当時はちょっと拍子抜けしたように記憶しています。

しかし、回答の冒頭で「あなたは几帳面。つまりビビりやすいタイプだから、大したリスクも取れないはず」と的確に性格診断されたことから考えると、

「あんたには、為替リスクがともなう外貨での運用なんてムリ。

株とか投資信託なんて、余計な心配のタネが増えるだけ。

将来の介護に備えるためにお金を使うのが一番安心できると思うよ」

という意図が込められていたのではないかと思われます。

この提案を「異色」と感じてしまった私のヘタレハートこそが「異色」だったのかもしれません。w

 

 

専門家「その4」さんからのお返事

あなた自身も書いているように、90歳過ぎぐらいまでの生活は、資産を切り崩していけば可能だろう。

60歳以降の生活費を「それまでの9掛け」で見込んでいるが、統計によると70歳以降になるとさらに支出が減少するので、実は少し余裕を含んでいるかも。

しかし、年金が減る(あるいは支給開始が遅れる)ことも考えられるので自助努力は必要。

また、家賃生涯発生するし、何の資産運用もしないとなると、あまり余裕がある状態とも言えないので、支出削減も検討すべし。

仮に運用するとしたら、リタイア後に収入がないのだから、前のめりになり過ぎるのは危険。

そもそも無収入自体がリスクなのであって、その上リスクの高い投資をするのは慎重であるべき。

「どうしても」と言うなら、リスク性のある投資は「全資産の1〜2割」程度にとどめること。

しかも「1〜2割を一気にドン」ではなく、積立投資による時間分散、外貨投資による通貨分散を考えること。

普通預金の金利よりは有利で、かつリスクも低い「個人向け国債」や「個人向け社債」なども投資対象に含めてよい。

インフレが心配なら、預貯金の半分程度を「物価連動国債」にしておくのもあり。

だそうです。

「『資産運用で、どこまでリスクを取るかべき?』とか質問してきたけど、安定した定期収入のある会社員を50歳でリタイアすることこそがリスクなんですよ。あなた、それ分かってます?」

と叱られたような気がしました。

 

 

専門家の声をまとめると…

それぞれの方の専門領域によって、多少のバラつきは当然あるわけですが、

今の資産なら、多少ゆとりある生活を90歳過ぎまで続けることがギリギリ可能

定期収入なくなるので、資産運用は慎重を期すべし。

ポイントは「分散投資」「専門家の助言」「資産の2〜3割程度まで」

こんなあたりが共通項だったかと思います。

 

当面の目標は「90歳過ぎまで」ではなく、「切り崩しながらも、100歳が終わるまで、資産をもたせ続ける」ことですので、やはり何らかの手を打たなければいけないわけですが、この続きは、また次回にでも。

 

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